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弱くたって魔王は魔王DEATH!!  作者: 結城 累
3/4

魔王の考え

 勇者「くれぐれも、魔物達には人間を襲わないように言い聞かせるんだぞ?」


 魔物使い「アンタ魔王のくせに弱いのに、魔物達が言う事聞くの??」


 魔王「魔王に必要なのは強さだけではなく、懐の広さも必要なのだ。我は確かに弱いが懐の広さだけは随一なのだ!(ドヤァッ)」


 格闘家「自分で言うな!」


 ――――――――――――ようやくお互い落とし所が見つかった矢先………。

 魔王の衝撃的な発言でまた……雰囲気は一変してしまう。




 魔王「勇者よ…………。我にはやりたいことがある。おぬしら人間についてもっとよく知りたい。故に旅に出たいのだ。」


 ――――――――――――――それまで穏やかだった3人の顔が一気に強張る。


 勇者「ふざけるな!それじゃ見張りを置く意味がないし、さすがに看過できないぞ!!」


 魔王「待て待て。こういうのはどうだ? 我の家臣と見張りの者と我の3人で一緒に旅をするのだ。」


 魔法使い「家臣?誰よそれ?」


 魔王「おい!ドニスよ!出てこい!!」


 物陰に隠れていた家臣ドニスが怯えながら出てきた。


 ドニス「私は魔物の戦士ウォーリアのドニスでございます。此度は我等魔王様がご迷惑おかけしました……。もちろん

 私も無害ですっ!!!!!」


 勇者「二人を見張るとなるとただの兵士には荷が重すぎる。俺がコイツらを見張りながら旅をするよ。」


 魔法使い「あなたが……?何故そこまでするの?」


 勇者「これまで色々な事があった。それでもやっと魔王城に辿り着いたのに………。魔王は弱いし戦いたくないと言う。今まで魔王を倒す為に戦ってきたのに……。こんな方法で本当に平和が保てるのか、コイツらは信用出来るのか俺自身が見極めたいんだ。」


 格闘家「お前がそこまで言うなら俺達はもう何も言わない。だが…………。コイツらがおかしな事した時は分かってるよな?一緒にいても情なんか持つなよな。」


 勇者「分かってる。その時はコイツらを倒すだけだ。いつでも勇者として、平和の為に行動する。それだけだ!」


 魔法使い「それじゃあ、私達はもう行くわ。事の顛末を報告しなきゃだしね。」


 勇者「あぁ。報告は頼んだ。まだ分からないから、魔物達には気を付けてな?」

 

 格闘家「おぅ!」

 

 ―――――――――――魔法使いと格闘家は去っていった。

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