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おしゃれ

グラーニン邸を抜けて、通りを歩く。

流石は似非ヨーロッパ、道路はちゃあんと舗装されている。

おかげで、現代と同じ距離を歩いても、そこまで疲れを感じない。

ケモノ道ではこうはいくまい。


さて、まず手に入れるべきは多くの罠だ。

罠を張り巡らせ、逃げ場をなくしたところを大型の罠か、はたまた猟銃かで仕留めることになるだろう。


「そういえば、ここはどこかで見たような……。」


この世界で知っている場所と言えば……。


「いらっしゃい、今日はイキの良いのが入ってるよ!」

「3番、クラーケンの油通し、おまちどう様なのです。」


酒と幼女の店、俺が倒れていた場所だ。

この通りだったとはな……。


「ん?どっかで見たことあると思ったら、この前の行き倒れじゃねぇか。」

「あ、お兄さんなのです!」


見つかっちまった。


「ど、ども……。」


なんか人見知りみたいになっちまったな。


「ああ、お前さん、大丈夫だったのか?」


店主は思ったよりも優しかった。


「ビアがよ、お前を気に入ったのか知らないが、心配してたんだ。店が辛気臭くなるのは勘弁だぜ。」


どうやら、そういうことらしい。


「そうか。気を遣わせちまったな。そうだ、初任給もあるし、今日は速めの晩飯にするよ。オススメは?」


「おう、魚介と酒、それがこの店の売りだ。」


なるほど。


「それじゃあ、再開を祝って、乾杯。」


と言っても、未成年なので、炭酸水だが。


「ああ、今日は飲んで食え。」

「ああ。」


そのスキンヘッドはおしゃれだってこと、俺は知ってたよ。


……ん?

なんでこの世界に炭酸水があるんだ?


「なあ、この水、どこで仕入れてるか聞いてもいいか?」

「ん?」

「ああ、そいつは山のふもとにある湧水を、魔術師殿が作ってるって噂だ。俺も詳しくは知らん。」

「そうか。」

「なにか引っかかるのですか?」

「ん~~~、なんていうか、俺の国にも似たようなのがあった気がしてな。ひょっとしたら、その魔術師とは同郷かもしれない。」

「……人が寄り付かないところで何かをしているって、黒いうわさもあるくらいなのです。」

「そうか、ありがとう。」


今日は考えるのはやめとこう。


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