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前日譚
「皆の衆、祭壇を見よ!!」
あぁ……。
「教祖様の登壇!!」
どうして。
「次の信託はいったい……!?」
どうしてこうなった。
さかのぼること二か月。
俺はただの高校生だった。
え?回想入るの……?
そう、あれはコンビニだった。
コンビニでグリーンアップル味のグミを買った時のことだ。
商品に手を伸ばすと……。
おいおい、そこはゴールデンパイン味だろ、常識的に考えて。
「え……?」
棚を見上げると、そこにはおじいちゃんがいた。
「おじいちゃん、だめですよー、そんなとこ上ったら。」
「……って、んなわけあるかっ!」
ほほほ、面白い少年だ。
「いやあんたのほうが面白れぇよ……。」
この真夏にグミを買おうとするしな。
アトグリーンアップルアジニシヨウトスルシ
「そこ、小声でなじるな。」
「つうか、このグミはグリーンアップルだから。愚かな人間的に考えて。」
あ、愚かな自覚はあるんだ、神様関心。
「え、あんた神なの。」
まあね。
面白いしちょっとこっち来い。
そうすると腕を引っ張られたのだった。