02. 猟機兵装スライドアーマー
Ⅱ型になるまでに続いて、ロボット作品応援活動。
こんな感じで、ファンタジーっぽい御都合科学ありでOK。
前回はブラック企業での開発でしたが今回はアクションです。
「司令本部から出動要請です」
「了解!」
3台のトレーラーに搭載されている人型兵器。
それに乗り込む男達。
ベルトを締め、素早く起動チェックを済ませ、ハッチが閉じられた。
ロックが外され、ゆっくりと大地に足を降ろし、歩き出す。
トレーラーから離れ、周囲に人のいない場所まで移動すると、足の裏にある浮遊石と呼ばれる球体が青白い光を放ちはじめ、地表からわずかに機体が浮かび上がった。
「準備いいか?」
「いつでもオッケー」
「問題ない」
「それじゃ、いくぜ!」
「「おう」」
足の裏に固定されている球体が青白い光を増して輝いた。
「レディ、ゴー!」
3機が同時にすばやく足を動かし、大地を蹴って加速してゆく。
浮遊石の放つ光の軌跡を残して進むスリムな人型兵器。
3機は縦列で動きを合わせたまま、減速せすに横滑りしながら道路を曲がった。
広い道に出ると左右に機体をスライドさせてさらに速度があがる。
スケーティング推進型機動兵器スライドアーマー『武闘Ⅰ型』
3機はドラフティング効果により単機では出せない速度で市街地を抜け戦場へ……。
戦場では戦車の砲弾を反復タイミングを変化させながらかわし、接近。
背中に固定してある銃を素早く手にし、戦車の後方に抜け減速せずに旋回しながら砲弾を撃ち込む。
付近でランチャーを構えた歩兵を発見!、腕の内側に固定してある対人用散弾で対応。
アラームがコックピットに鳴り響く。
「ロックされた!」
左右の肩にある盾の内側からスモーク、フレア、チャフが打ち出される。
アラームが止んだ。
モニターを確認し、ロックしてきた敵へと向かう。
動きの遅いミサイル搭載車両と指揮車両を発見。
一気に間合いを詰め、指揮車両のわきに立つ。
すかさず、左腕に固定してある爆動式パイルバンカーでつらぬく。
その場を離れながらミサイル搭載車両に砲弾を撃ちこむ。
巨大な火炎がモニターを埋め尽くした。
上空に発光信号。
敵が後退してゆく。
戦闘が終わった。
スライドアーマーは起電石と呼ばれる小型の核融合発電ユニットと浮遊石による機動力によって、軽量かつ長時間稼動が可能であり、接地による消耗品や燃焼による推進剤の消費も無い、運用コスト削減と環境にやさしい兵器として次々と生産された。
浮遊石、直径1メートル程の反重力装置。
地表から2メートルほど浮かび上がる程度で自由に空を飛べるわけではない。
自動車の代わりにエアカーの時代が来ると言われたが、浮遊石の小型化は遅々として進んでいない事と、大量に電力を消費するため起電石を搭載する必要があり、大型貨物用として生産された。
しかし製造コストと核融合炉の保守管理の面から民間利用はされず、起電石や浮遊石の流用が可能なスライドアーマーの輸送用として採用されているだけだった。
起電石と浮遊石の技術は開発国の軍事機密であったが、同盟国への輸出が始まると、すぐに情報が漏洩し、高度な技術水準を有する国家が研究開発を進めている。
人型兵器同士で戦う時代が、すぐそこまでせまっていた。
非道舞装ステージアーマーと同じく、設定とシーンだけなら浮かんでくる。
作品にするには繋げるだけの知識も技量も無いのは致命的。