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作者: 霊箱きゃろる

 降り積もっていくベタりとした東京の雪。

 雪に詳しくはないけれど、これはきっとボタン雪なのだろうと1人で納得して、自分の足りない頭に積もった雪を払う。

 ベタり、と少し不快にも感じられる感触だったのだが、自分はさほど気にすることは無かった。

 だって、こんなにも冷たい雪なのだもの、風呂上がりのように火照った体に、力尽きて止まってしまうのではと思ってしまうほどに早く脈打つ心の臓には、かえって心地よかった。

 頭は足りないわけだから、頭が熱くなってショートするなんてことはなくただただ冷えていくのだが。

 ぼうっとそこに横たわったままでどれくらい経ったのかな、よく分からないけれど、辺りがドタバタと騒がしくなってきているのが分かった。

 何があったのかなんてことは頭が足りないから確認のしようがないんだけど、自分の体が強く揺さぶられていたり、運ばれていたりしていることだけは分かる。

 きっと祭りかな、体を動かして自分も楽しもうとした。

 だけど手足は動かない。

 これだけ雪を浴びていたんだ、体が冷えきって動かないや。

 でも、そうだな。

 首だけは、とても熱いや。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 頭が足りないとはそういう意味なのですね。まさかそういう状態の方の視点とは思わず、すこしびっくりしました。 [一言] 頭の足りない、を示すワードに、もうすこし幅があると良かったかな、と。
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