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狂人転成  作者: 美味しい仮面
魔法学園編
97/102

覚醒。真

凍っている。


まるで体が氷のようだ。


死んだ。


その事実を確認した時。


いや、まだ生きていると思った。


目を開けろ。


生き返れ。


なんでだって?









俺ならそのくらい出来るだろう?







死ねやお前。

わかってるよ。やらなければならない事くらい。








「まだ、生きてますか……」


「凄い生命力だ。胴体を横に切ったんだが」


「……話を聞いてくれますか?」


「死にゆく者からの言葉か?」


「『私』は、そちら側です」


私だ。

そう。私だ。


「……そうかい。それは惜しい事をした。けどね?今、君の力は逆に鬱陶しいんだ。だから、どちらにしても死んでもらうよ」


「そうですか……因みに、私がさっき言った言葉を覚えて居ますか?」


「さあ?なぞなぞかい?」


「ふふふ……そんな難しい事じゃありませんよ」













『貴方に私は殺せない』








「っつ!!?」




「さて」




さて。




「では」




では。




「『俺』も反撃しようか」



俺も反撃しようか。




「体が、戻っている?そうか!君の能力は回復か!」



『そんな生易しい者ではありませんよ』


能力『アミンリジア』

効果『相手の記憶を任意に消す』


「……君は、誰だ?いや、そもそも何故私はウルカヌスになっている?なんだ!お前は何をした!」


「さあ、なんだろうね?」


「使徒か!死……どこ、だ?」


昔やられた手だ。

いや、昨日なんだが。

残念ながら、本気の俺ならお前を真似することが出来る。


「後ろがガラ空きだよ?」


「何故!?」


「さあ?如何してだろうね?さて、今私は貴方の背中にいました。しかし、貴方を攻撃しませんでした。これでわかってくれるといいんですが、私は貴方の敵ではありませんよ?」


「関係ない。お前が俺の敵じゃなくとも、俺はお前の敵だ!」


神炎がいくつも出来上がる。


が。


「甘い。甘過ぎる」


一瞬で霧散する。


「ッチ!俺では勝てないか!」


「そうですね。では教えましょう。今の俺は、さっきより十倍は強いですよ?」


能力『アミンリジア』

効果『解除』


「ッツ!!成る程、これが君の能力か、隼人君。そして今理解した。君を殺せないと。だが、それでも諦めるのはいけないんだ。それが俺の契約だから。済まないが、本気でいかせてもらう!」


その瞬間、アレクの持っている剣から真っ白な炎が飛び出す。


「ではその本気。打ち破りましょう」


纏うのは真紅の鎧。


翳すのは一本の腕。


担うのは俺自身。


その手は槍。


真紅の双槍。


白炎の劔。


両者の獲物が今。



「死ね!!」


「行くぞ!」


対峙する。






「神域魔法『ウルカヌス』!」


神域魔法とは。

神のみに許された魔法である。

それに実際的な属性はなく。神の名前が属性といっても良いだろう。

それはロストマジックなんて塵芥に相応しいほどの熱量と正義を持っている。


アレクサンドルの契約した神はウルカヌスだ。


では俺の契約といっていいかはわからないが、力を貸してもらっている神は?


昔、あいつが目覚めた時に名前を聞いたことがある。


『やあおはよう!ところで名前わかる?』


『え?こ、ここは!は?なんで?なんで私が入れているの?バカじゃないの?死んで?って!え?これ、出れない?え?うっそ!なんで?他の王?はあああああああああああ!!!!!!????意味わかんないんですけど?』


『オイゴラ、教えろや』


『は?アルファよ。ちょっと、あんた。これはどういうことよ!……まさか!あんた名前は!?』


『速水隼人』


『やっぱりかああああああああ!!!!!』



今思ってもおかしい対面だったな……


じゃあ、借りるぞ、力。



「神超魔法『王:アルファ』」


その瞬間、腕が弾け飛びそうになる。

腕に溜まった神気がなんでも逆流しそうになり、それを未だに腕に向かっている神気が押し戻している。

そんな感覚。

そしてそれはコンマミリ秒で終わり。


真紅の双槍はついに、現世に降臨した。



「!!?まさか、本当に神気と邪気を持っているのか!いや、それよりもその力は!ウルカヌス以上!」


放たれていた『ウルカヌス』はもう目と鼻の先。

それを槍で軽く上へ弾く。


するとどうだろうか?


それは音を置き去りにして天へと登っていった。


少しすれば置き去りにされた音は其れへ向かって走り出すだろう。


上を見上げたものは総じてこのような事を言うだろう。





世界が割れた。と。






「さて、まだやりますか?」


「一つ聞いてもいいかい?今朝の雷の原因は?」


「……ここに邪神が住んでいることは知っていますか?」


「知っているとも。だからこそ俺はここに婿入りしたんだから」


「そいつがちょっかいかけて来たからあしらっただけです」


「……そうか」


「で?どうしますか?」


「僕の方針は変わらないよ。ただ……君がその力を正義に使ってくれるなら……嬉しい、か……な……」


アレクさんはそういいながら倒れた。


「さて、アレクさんは許したようですが、貴方はどうですか?撫子さん」


そう言い、後ろにいた撫子さんへと振り向いた。


「気付いていましたか……そう、ですね。旦那様が見逃すと言ったのですから私からは何も」


「つまり、アレクさんが私を殺せと言ったら私を殺すと?」


「はい」


確信した。

俺は、この屋敷ではかなり気を使わなければならない事に。


「それは怖い。しかし、貴方に私を倒せるとでも?」


「無理でしょうが、命を賭しても。貴方を殺します」


「そうですか。貴方とはやはり良い関係を結べそうです」











「あ、隼人!大丈夫だった?アレクは気難しいけど、話をすればわかってもらえるからね?どの位怒られた?」


屋敷に入るとアーシャさんがやってきた。


「奥様、先の轟音はお聞きに?」


「轟音?なんのことかしら?」


「え?」


これが俺のやった対策。

音を消す。

簡単だ。音は振動。ならば外に行かないように音の響きを指定する。

今でも出来ている技術だ。


「ところで隼人、その槍は?」


「あー、神器?」


そう。なぜかこの槍神気で作ったから俺からの配給なくなったら消えるだろと思ってたら一向に消えない。

奴が言うには


それ現界したからもう普通にいるわよ?


とか言うから笑えない。


「そうなの?あれ?アレクはなんで寝てるの?」


「説教疲れたようです」


「えー、隼人可愛そう」


「腰の骨折った人が言う台詞じゃありませんよね?」


「え?折れてた?」


「え?気付いてなかった?」


静寂。


「おやすみなさい!」


もういいや寝よう。

寝てる時に殺されたら?





ま、それもいいかな?

終わらないんだなあこれが。

1d100で50以下だったら終わりyと考えてたらまさか100出たもん。これは続けるっきゃない!と思いました丸。

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