妹のお話
次の日
俺たちは試合ではなかった
みんなで集まって楓さんの話を聞くことになった
もちろん、妹さんのことだった
「まず、俺には6つ離れた妹がいる。名前は兎紗弥だ。10年前にいなくなった。今も俺は生きていると信じている」
「どんな子なの?」
「白髪で長い髪で二つ結びをしていた。目は真っ赤だ。あとお菓子と本が好きだな!」
「なんか兄妹だから普通なんだけど…楓さんが言うと…」
「ストーカーだな」
佐恵の一言で場の空気が恐ろしいことになった
まぁ、人間観察が趣味な楓がいうとそうみえるのは当たり前だ
「俺は妹を思っているだけだ。お前はほんとひどい」
「まぁ、落ち着け楓。みんなお前のことを気にかけているんだ」
楓が周りを見たときみんな暖かい笑顔だった
これが仲間なのだと改めて感じさせられるようだった
「みんな本当にありがとうな」
「当たり前ですよ!楓さんはみんなをもっと頼ってください」
「あぁ、そうするよ」
その後はグダグダと話していた
落ち着いたら楓と駿以外はみんな練習しに出かけた
「なぁ、楓、お前本当は見つけたんだろ」
「なんで?そんなことないよ」
「俺にはわかる。出会ったんだろ。兎紗弥に」
「…駿にはかなわないな。夜散歩していたら兎紗弥に出会った。彼女は大きくなってきれいになっていたよ。だけど、俺のことを見下すかのように見ていた。彼女の目には光がなくなっていたよ」
「そうか…兎紗弥がそんな風に変わっていたのか。もう探さないのか」
「いいや、探すよ。説得してまた一緒に暮らしたいんだ。もう一人にさせない」
「わかったよ。なら一緒に探そうな」
「あぁ」




