試合前
俺たちはお昼軽く済ませて、駿さん以外のみんなと話していた
「はるはる~」
「夏希、その呼び方やめろって」
「昔は、なっちゃんって呼んでくれてたのに…」
いや、さすがにもぅこの歳でいえないよ?
ほんと恥ずかしいから
「仲いいわね」
「香織さんやめてください…」
「幼馴染なんだから当たり前!」
なんで胸張って言ってるわけ
確かに幼馴染だけど…
「いいなぁ~小さいころから知ってるんだよね」
「よくない。こいつ俺をいじめて楽しんでたやつだから」
「え?そんなことしてないよー!ただ、かわいかったから~」
「夏希、それは男に対してアウトだ」
佐恵の一言でこの話題は切られた
「それにしても、今日が天皇祭って実感がわかないわね」
「香織さん、本番に強いタイプですか?」
「んー、そんなに?」
香織さんだけじゃない、瑠奈や佐恵も緊張感なんて感じられなかった
楓さんは本を読んで集中しているようだったから誰も話しかけてはいなかった
夏希は…あほだからよくわからん
俺はいろいろと考えてしまうから考えないようにはしている
ま、みんなとしょうもない話をしているだけでも落ち着けるからいいけどな
みんな楽しみなんだろうな