巫女姫様
京都の都では
「まもなく多くの者がここ京都に集結します」
「そうかそうか。たのしみじゃの」
「巫女姫様、どうされましたか」
「どうもしておらんぞ。そうじゃ、いまだにやつの情報はないのか」
「目撃情報はありません。どこに身を隠しているかさっぱりです」
「そうか。野放しにしておいてはまずいのじゃがな」
この京都を守っているのは巫女姫様であった
そして、そこには天皇様がいる
巫女姫様は重大な役目であった
また、裏ではある人物の監視役でもあったが今は逃走しておった
何年もの間表に出た形跡はなかった
「やつは、気配を消しておる。まったく困ったやつじゃ。見つけたらただじゃすまさぬぞ」
「巫女姫様、雫様がいらっしゃいましたがどうされますか」
「あの小娘か、通せ」
雫様とは、天皇の娘であり序列8位である
「巫女姫様、今日は天皇祭についてお聞きしたくて参りました。今年の天皇祭は少し不穏な空気が漂っております」
「それはわらわでもわかるわ。だかしかしな、うかつに手は出せぬのじゃ」
「ならば、私が偵察に」
「それはならぬことじゃ。お主は序列が8位であるいじょう役目を果たせ」
「はい…。目星はついているのですか」
「まだじゃ。何が目的なのかもわからぬが、ただならぬ空気は感じておる」
今年の天皇祭では何かが起こる
無事にことが済めばよいのじゃが…