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8/8

勉強会という名の遊びその2

前回のあらすじ

やっほー木戸楓でーす!!さっき梨恵に何かこれをやってほしいって言われたけど具体的になにすればいいのかなー?

ねー梨恵ー私何すればいいのー?痛っ!?叩かなくてもいいじゃん。えっ?何々前回何があったか言ってほしい?

だったらさ梨恵も一緒にやろうよ。ん?、私は前回やったから今回は楓よ・・・えー何でーいいじゃん。

痛い!!もー叩かないでよーバカになっちゃうじゃん。分かったよーちゃんとやるよ。

確かねーテストが心配な雄一郎が月宮君に勉強を教えてくれって言っててそれで梨恵も教えてもらうことになって私も便乗して行くことになって

後は私達の半分わがままで月宮君が夕飯にカレーをご馳走してくれることになってラッキーって思ったね。

あ、そうそう雄一郎のすがり付く習性どうにかしたほうがいいと思うんだよね。だってそういった趣味があるのかと勘違いされるかもしれないからねー。

次はねーカレーの材料を買いにスーパーに行ったね。そこでは雄一郎が一番大変な仕事してたね。思ったんだけど時々雄一郎の扱い雑って思うのは私だけなのかな?

それ以外だと私の完璧なお菓子をこっそりと入れて月宮君家で食べよう作戦が失敗したのがショックだったなー。

そんなこんなでコンビニへ行ってる所からかな?それではどうぞ。梨恵ー終わったよー!!

コンビニに向かった俺達はそこで昼食を購入し直ぐに俺の家へ直行した。

ちなみにコンビニでは俺がおにぎり(ツナマヨ味)とから揚げ、雄一郎が焼きそばパンとコーラ、梨恵がフルーツゼリーを、楓がプリンとシュークリームを購入した。

若干一人デザートしか買っていないが見なかったことにしよう。

「春斗ー、あとどれくらいで着くんだ?」


「ここからだと5分ぐらいで着くかな」


今通っている道はいつも登下校に利用している道だから大体の時間は把握出来ている。

いつも一人で帰っていたがたまにはこうやって友人と騒ぎながら家に行くのも悪くないかな。


「そういえばお前って一人暮らしだっけ?」


「今はそうだけど来月親戚が来るとか言ってるからもしかしたらこのまま住むとか言うかもしれない。性格的に」


「親はどうしたの?二人とも海外で仕事とか?」


「いや、親はもう他界したよ」


「え、あ、その・・・ごめん、そんなこと知らずに聞いちゃって・・・。」


この反応は当然だよな。いきなり親は死んだとか言ったらこうなるよな。


「気にしなくていいよ。もう慣れたよ、だって親がいなくても親戚がいるから大丈夫。」


「う、うん」


「そ、そういえばちゃんと勉強教えてくれよな!!そうじゃなきゃ補修を受けなきゃいけなくなるから」


「気が早いわ!!それに今回は中間だからそこまで心配しなくても大丈夫でしょ」


「俺は今点を取っておかないと期末には悲惨な点数が赤く書かれてるテストがいくつもくるのが目に見えてるから今じゃなきゃダメなんだ!!」


「だったら期末の前にも勉強しろよ!!」


「二人がどんちゃん騒ぎしてる間に着いたぞ。ここが俺の家があるマンションだ」


階は5階まである最近ではよく見るようないたって普通のマンションだ。

俺はそのマンションの4階に住みそこから学校に通っている。


「やっと到着かー。俺一番乗りー!!」


「あ、ちょっと待ちなさい!!騒ぐと他の階の人に迷惑がかかるでしょ!!」


雄一郎は我先にマンションの階段に向かって走っていき、梨恵はそれを止めに後を追った。


「なぁ楓、一つ言いたい事がある」


「え、どうしたの?」


「さっき楓が言った事気にしなくていいからな」


「でも・・・。」


「こういう友達とかと一緒にいるときに誰かがテンションが低かったり機嫌が悪いと居づらいだろ?」


「そうだね」


「とにかくだ、いつまでもくよくよしないでいつもの楓に戻れよ。そうしないとどう接したらいいか分からんからな」


「・・・うん!!分かった。じゃあ行こう、二人が待ってるよ」


俺と楓は足早に二人の後追って玄関へ向かった。


「あれー?二人はまだ来てないみたいだね」


「当たり前だな。だって俺の住んでる場所ここだって教える前に先走ったからな」


いなくて当然だ。

子どもみたいにはしゃいで場所も聞かずに行くから無理もない。


「連絡しようにもそういえば三人と知り合っていまだに連絡先登録してなかった俺もどうかと思った。楓、お願いできるか」


「お安い御用だよ。任せてよー」


楓は携帯電話を取り出し梨恵に連絡をした。


「もしもし楓、どうしたのアンタの迷ったの?」


「私は月宮君と一緒に行ったから大丈夫だよ」


「なら今どこにいるか教えてくれない?そうしたら直ぐにフライングしたバカを連れていくから」


「ねぇねぇ梨恵ってさ今どこにいるの?」


「今は・・・このマンションの一番右の入口についてそこから動いてないよ」


「二人は一番右の玄関にいるって」


「右ってことは二人はこの階の真下にいるな。楓ちょっと携帯貸してくれるか?」


「わかった。はい」


「ありがとう。梨恵、これから俺が言ったように進んでくれないか?勿論雄一郎を連れてな」


「了解。で、私はどうすればいい?」


「まず最初は近くにエレベーターあるからそれで4階まで来てくれ。あ、携帯はこのままで頼む」


「分かったわ、行くわよ雄一郎」


「お!!この状況を打破できる案が見つかったのか」


「はぁ、とりあえず私についてきて」


「頼んだぞー梨恵頼りにしてるからな」


「立場が逆だったら少しは見直そうと思ったのになー」


梨恵は春斗に言われたように雄一郎を連れてエレベーターに乗り4階まで来た。


「それで4階まで来たら今の状態からずっと左に進んでくれ」


「分かった、あ!!見つけた」


進んだ先には二人が見えやっと合流することがで出来た。


「遅いよー二人ともー!!」


「仕方ないでしょ!!コイツが先に行くからそれを止めに行ったらこのざまよ」


「だってよー初めて行くんだぜ!!ワクワクするじゃんか」


「世の中の高校生でその考え持ってるのアンタだけだと思うわ」


「このまま家の前で話されるのもあれだからそろそろ入ってもらおうかな。近所迷惑になりそうだから」


「じゃあお邪魔しまーす!!私一番乗りー」


「ちゃんとここに来た理由分かってるよな?あくまで勉強をするために来たってことを忘れるなよ」


「私らも行くわよ」


「いまさらだけどさ、いいか?」


「どうしたの?いきなり改まって」


「いつもごめんな迷惑かけてばっかりで」


「・・・へ!?い、いきなりどうしたの!!」


「ことばの通りだよ。バカな行動をする俺を止めるのはほとんどというかいつも梨恵じゃん」


「そうだけどさ何で今になってなの?」


「ん?そりゃあなんて言うのか唐突に思っただけ」


「勝手に思い上がってた私がバカみたいじゃん」


「どうしたんだよぶつぶつ独り言言って」


「な、何もないわよ!!行きましょ」


「今日は突っ走って迷うしそうかと思ったら梨恵が何か不機嫌だし少しは行動見直して何かと自重してかなきゃいけないのかな?」


「さっきまで雄一郎と一緒に何を話してたの?」


「別に!!ただ雄一郎は今でもバカ過ぎるってことがより明確になったてとこかしら」


「なんだーそんなのみんな知ってるよー」


二人の会話に雄一郎の話題が出ると楓が必ずと言っていいほど毒舌を普段以上に発揮していると思ったのは俺だけだろうか?


「春斗ー、あの二人をガン見してどうしたんだ?まさかお前ああいったシチュエーションが好きだったのか!!」


「俺は百合には興味ないぞ。ノーマルが一番だ、言っておくけど薔薇は百合以上にありえないからな」


「安心しろ俺もノーマルが一番だからよ、じゃなくてどうして二人を見てたんだ?」


「詳しく詮索しない方がいい。ゲーセンの時のコンボをまた食らいたいのか?」


「ふぅ危なかった、また俺のガラスのハートがバラバラになるとこだった」


・・・・・・・うぜぇ。

お前の口からガラスのハートとかかなり気持ち悪いからちょっとダウンしてもらうとするか。

俺はさっき話していた内容を二人に話してあの時のコンボを再び炸裂させた。勿論一発KOだった。


「やっと家に着いたってことだしこれからやる事は分かるよな?」


「その前にお前の部屋見せてくれ!!」


「あ、私も見たーい!!」


この時だけ雄一郎と楓の息が先ほどのコンボが嘘みたいにピッタリだった。

今どきの小学生でもこんな事しないと思うぞ。

二人は春斗の不満そうな顔が目に入らず部屋という部屋を調べた。


「ねーあったよー」


「でかした楓!!今度何か奢るよ」


「やったー!!じゃあ駅前にあるクレープ買ってね」


「お前らプライバシーって言葉知ってるか?」


「ここまできたらもう諦めた方がいいわ春斗君」


「やっべーここが春斗の部屋かー」


「ねぇあそこにたくさんあるのって何?」


先に勝手に入っていった二人に続いて梨恵も加わり俺の部屋を見まわした。

珍しいものとかは無いと思うけどやっぱ初めて友達の部屋に入ったら部屋を色々と見るものなんだなー。


「お前・・・めっちゃゲームソフト持ってんなー!!」


「凄いなー私も結構持ってると思ったけどはるかに上をいってるわ」


「梨恵お前バカなんじゃないのか?お前俺よりもゲーム持ってないだろ」


「月宮君これってどんなゲームなの?」


三人は興味深々に春斗のゲームを見ていた。

何かこれを見てると初めてゲームショップに行った事を思い出すな。

でも確かに俺はアクションとかRPG、シューティングやらパズルゲームもあるし最近はFPSとかにも手を出してきたし色々あるけど

そんなに多いのかな?ちなみにギャルゲーとかも実は持っていたりもする。


「ゲームの他にもパソコンもあるんだなー。お前まさか引きニートだったのか」


「違うに決まってるだろ!!どうしてたくさんのゲームとパソコンだけでその答えに行きつくんだ!?」


「そりゃ・・・・・・何となく?頭にそれがポンと出てきただけだけど」


「お前ってやつは」


「月宮君ーこれどんなゲームなのー?」


「あーこれか、これはねそこまで有名ではないけどやってみて結構面白かったんだよなー」


「春斗君ってそれやっぱ友達とやってたんだ」


「いや、一人だけど」


一瞬だがその場の空気が凍ってしまったように思えた。


「くっ・・・や、やっぱおま、お前は引きニートだからボッチでやってたのかよー!!」


慰めてくれるのかと思ったがさっきの言葉には笑いをこらえるためにあんな口ごもってたのかよ。

少しはいいヤツとか見直した俺を今すぐにでも呪いたい。


「ばっ、痛たたたたた!!だからヘッドロックはダメだって死ぬ死ぬ死ぬ!!」


「だったら俺を引きニートだとかボッチとか言うんじゃねー分かったか」


「分かっただから俺を開放してk・・・ん?あれなんだ?」


雄一郎は首が閉まってるのにも関わらず強引に俺の勉強机の下にある物を手に取った。


「これもゲームか。でもこれ知ってるなーだけどこんな感じの結構でかい箱だったっけ?・・・!?これは!!」


見つけたと思ったらそのままの体勢で俺を引きずって部屋を出たら逆に俺をヘッドロックを仕返し周りに聞こえないように話しかけた。


「お前これは何なんだ」


「そりゃゲームに決まってるだろ。見れば一発じゃね?」


「そんなの直ぐ分かったよ。俺が言いたいのはコレがギャルゲーでしかもRー18ってマークあんじゃねーか」


雄一郎の手にあったのは俺の持ってるギャルゲーの一つなんだが据え置きのゲームのソフトではなくパソコンを使ってやる物つまりエロゲである。

それにめっちゃ動揺したらしい。


「それか、それは中学の時友人から3年の二学期に泣けると言われてそのままなんだかんだで今は俺の物となってる」


「要するに貰ったと、お前のお前だがその友人のどうかしてんな」


「いや、しかもなシナリオとかキャラもいいらしくて後は音楽かな」


「そうじゃなくてだな、というか俺の記憶が正しければこのゲーム移植されてるよな?」


「してるよ、でも、これ持ってるから買わなかった」


「誰かに見られたらどうするんだよ、このソフトを」


「大丈夫誰にも見せないから。俺の部屋の警備は万全だから」


「おーい二人ともー春斗がどうしても見せたい物があるらしいから来てくれないか?」


「あっ!!雄一郎お前ふざけんなよ!!ごまかす方法は・・・あった!!これで行こう覚悟しろよ雄一郎!!」


「どうしたのー?って二人は何してるの?」


春斗の取った行動とはまずソフトをビデオデッキの下に滑り込ませ雄一郎にはとっさに四の地固めを掛けて動きを封じた。


「さっきの間で何が起きたのか説明してくれないかしら?」


「実は雄一郎がある事無い事俺に言って来てそれに対しての制裁を下してる状態が今の光景だ」


「おいおい嘘を言っちゃダメだろ。実は春斗のヤツ中三でエ、だーー!!痛い!!ギブ、ギブアップだから勘弁してこれ以上やったら歩けなくなる!!」


「さてと、改めてここに来た理由を、はい楓!!」


「月宮君の料理を食べるため!!」


この答えがちゃんとわかってて言ったのなら相当ヤバい天然記念物だなこれは。


「勉強よあそこで倒れてるア・イ・ツのね」


良かったーもしここで梨恵の似たような事言ったらどうしようかと思ったよ。


「なのでこれから勉強を開始していきたいと思います。それでは各自道具の準備を」


俺が話終わると同時に時計が鳴り午後三時を指していた。


「ホットケーキの時間だ。月宮君作ってね」


「へ!?い、いやとりあえず勉強をだな・・・。」


「お願い作ってよ月宮君」


楓は急に俺の手を握り上目遣いで俺を見てお願いしてきた。

これが天然の力なのか。もしこれがわざとならそうとうあざといな。でも今までの行動から考えるとそれは無いか。

だとしたらそれはそれで恐ろしいな。


「分かった、作るから食べたら絶対勉強だからな」


「やったーありがとう!!」


感謝すると楓は俺に抱き着いてきた。


「え、え、あ、あの、か、楓さん?これはどういうことなのかな?」


俺は声が裏返り顔は相当真っ赤になりそして手も震えてきた。

前を見ると雄一郎と梨恵がニヤニヤしながらこの光景を眺めていた。


「月宮君に感謝してるんだよー」


「ありがとう、それは嬉しいよ。だけどこのままだと台所までいけないんだけど」


「ごめんごめん、嬉しくてつい」


「じゃあ俺は作ってくるよ」


ブリキの人形のようにカクカクと春斗は歩きはじめゆっくりと台所へ向かった。

そして動揺したまま楓の要望のホットケーキを作り始めた。

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