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春斗達の長い長い1日 その3

前回までのあらすじ

今回から前にあったことをちょっとおさらいみたいなことしていこうかな。

それで今回は俺月宮春斗が担当します、尚次のこのコーナーでは俺以外の人が担当するから楽しみにしたらうれしいな。

さぁ本題に入ろう、授業が三限が終わり雄一郎の話が始まったと思ったら何故か俺に話の先が向いたんだ。

それで次は家庭科なんだがその移動途中である事件が起こった。

それは友人の一人である木戸楓の後ろ姿に少しテンションを上げてしまったことだ。

あの時の光景を見た俺と雄一郎で似た者同士と思ったのは俺だけじゃないはず・・・これの話は一旦終わらせようこのまま続けると雄一郎はともかく俺までも変態扱いされてしまう。

それで家庭科になって楓が意外な才能を発揮してかなりビビった。

他には梨恵のおかん疑惑とか色々あったな。

そして俺にとってはかなり辛かったのが昼飯だった。

なぜかというと雄一郎の頼んだ揚げ物ミックススペシャルの一部を俺が食うはめになったからな、あれは地獄だった。

そして今回はその昼食を食べ終わってからの話だそれではどうぞ。

「クソー体が重い、動くのが怠い、腹が痛い誰か胃腸薬持ってきてくれー」


「本当だよ、誰か俺に薬を恵んでくれー」


「はぁ~全く何でこう男ってのはバカなんだろうね」


「まぁまぁそういう事言わなくてもいいじゃない」


「やっぱ薬後で飲もう俺は少し休みたいから寝る、話しかけないでくれそれで起きてまだ腹痛かったら薬をくれ」


「お~分かったよー」


「それじゃあお休み」


俺は多分だろうけど5分も経たずに寝てしまっただろう。

一方その頃三人はというと・・・。


「段々と楽になってきた、腹の痛みも治まってきたし」


「随分と早いのね治るの」


「任せておけよこんなの朝飯前だからさ」


「褒めてないけど、どこから出てくるのよそのポジティブは?」


「そんなのもう分かってるだろ幼馴染の大道梨恵さんよー」


「今すぐその挑発してるような喋りやめてくれない、もしやめないでこのまま続けるなら蹴り飛ばすとかじゃ済ませないよ」


雄一郎のこの一言の後梨恵が鬼をも超える位の恐ろしい何かに見えてしまった雄一郎がいた。


「御免なさい俺が悪かったです、あともうあのような喋りしないので話を戻していいですか?」


「分かったわ早く答え教えて頂戴」


「簡単な答えだよ、それは生まれつきに決まってるじゃん」


薄々感じてたが本当にそうなのかと思うと呆れることしかできなかった梨恵だった。


「昔からそう思ってたけどまさか本当にそうだったのね」


「俺は昔から考える事が苦手でね思ったこと直ぐ言ってしまうってのはもう知ってるか」


「当然よだって生まれた場所住んでる所とか隣同士だったんだから」


「へぇー二人ってそうだったんだ」


「もっと言うと保育園、小中そして高校と一緒ってとこかな」


「初めてそんな人見たよ、実際いるんだね」


「普通いないからね私達みたいなの」


「まぁそんな所だよそんな事よりもちょっと面白いことを考えたんだ、これは大笑い間違い無しだ」


「どーせお昼の時みたいにとんでもない事する気でしょ」


「それはないないただちょっとイタズラをね」


「ねーそれってまさか・・・。」


「そのまさかだよ、今寝ている春斗にイタズラしようってわけだ」


「やめといた方がいいよだって話しかけないでくれっていってたし」


「大丈夫だってただちょっと早く起きてもらうだけだよ」


「もういいよ私達は忠告したからこの後のことは全てアイツの責任なんだから」


「それじゃあ早速開始しようかな」


そういうと雄一郎は春斗の席に近づいていき肩をチョンとつつき始めた。


「これがイタズラ?小学生じゃあるまいしやっぱいつまで経っても子供ね」


「私はもっとテレビでやるみたいに空気砲のバズーカを持ってきて目の前でそれを撃って起こすみたいなドッキリかと思ったよー」


「それはテレビの見すぎよ、それに学校にそんな物持ってきたら速攻没収になるに決まってるでしょ、この二人の考えることって高校生が思うことじゃないでしょ」


「ごめんごめん、それよりもあれ見て」


指さす方向には恐ろしい光景が見えた。


「ヤバ!!起きちゃったな、や、やぁおはよう春斗」


「・・・おい、俺をわざと起こしたとかじゃないよな?」


「当たり前だ俺がイタズラしようとか思って寝ているお前にちょっかい出すわけないだろ」


「・・・イタズラか、そんな事で俺を起こしたのか・・・覚悟はできてるな」


「え?ちょっと待ってごめん!!ごめんって痛たたたたた!!」


俺は自分の席を離れ雄一郎に近づき何でこれをしたか分からんがコブラツイストを掛けはじめた。


「だからやめた方がいいって言ったのに」


「いいのよ、アイツには腹痛の薬より頭の薬が必要ってことよあれが一番いい薬になるわよきっと」


「もーやめた方がいいよーだってほら」


雄一郎の顔を見ると既に死人のような顔をしてぐったりしている。


「分かったよ楓、いいかもうこんな事するなよもしまたしようものならコブラツイストじゃ済まされないぞ」


「・・・はい、御免なさい」


雄一郎は思っただろうその時の春斗の目は死んだ魚の目をし、動き出した姿はゾンビのようにゆっくりだったが殺気のようなオーラを放ち蛇に睨まれたカエルの状態だった。


「・・・死ぬかと思った、目の前に死んだひいじいちゃんやひいばあちゃんが川の向こう側にいたようないなかったような」


「死にかけていたと思うけど流石に三途の川は見えないと思うよ」


「うーんよく寝たよく寝た・・・あ、二人ともおはよう」


「う、うんおはよう」


「おはよう月宮君、ねぇそれよりも自分がさっきやったことって覚えてる?」


「ん?覚えてるよ俺が雄一郎に関節技を決めたってことでしょ」


「よかった、もし何も覚えてないって言ったらどうしようかと思ったよー」


「いや、ただね何もないのに起こされてそして理由がイタズラってのがね」


「ねぇ春斗君って寝起き凄く悪い人でしょ?」


「あーよく家族に言われたな、他にも親戚にも沢山言われたかな」


「やっぱり!!直ぐ分かったよ」


「あ!!、もうこんな時間よ早く行きましょ」


「そういえば次は体育だったかってことは女子は着替えなきゃいけないもんな」


「うん、そういう事だから私らいくねじゃあまた後で」


「えーっともうこんな時間ってことはあの時間に寝てさっき起きたからざっと15分寝たのか」


「結構寝たじゃねーか」


「いや、お前が起こさなかったらあと5分は寝る事が出来たな」


「そうしたらお前は寝すぎて遅刻するんじゃないか」


「そうなったらそうなっただ別に大丈夫だろう」


「俺はそれを防ぐ為にお前にちょっかいをしたわけだ」


「必要のない後付をやめろ、俺達のそろそろ着替えるか」


「よーし今日の体育は何をするのかな?」


「お前がその顔でこんな事言うと下心しかないように見えるのは気のせいか?」


「いつから俺はこんな変態キャラになったんだよ」


「確かゲーセンの時かなあれが最初かな」


「何であの時なんだよ詳しく教えてくれ」


「それはまぁいいじゃないかそれよりも時間無くなってきたぞ」


時計を見ると5限開始5分前だった。


「急げ!!遅れるとこっぴどく叱られるぞ」


「そんなの当然だろそれよりも場所はグラウンドだよな?」


「走るぞここから結構距離あるからな」


急いで教室を去り走ってグラウンドまで直行した。

これはもう準備運動になったから早く授業終わらせて休憩したい。


場面は変わり5限開始


「今日は長距離走をしてもらう、高校に入って部活に入っていないヤツもいるだろうからこの体育は当分は授業でスタミナアップなどの基礎からやってくぞ」


生徒からのえーや怠いなどのマイナス発言を一切聞かず先生は再び話し始めた。


「男子はグラウンド10周、女子は6周走ってもらう、じゃあその前に各自準備運動をしっかりしておくように、5分後に開始するからな」


「やぁ二人とも10周がんばってね」


「相変わらずこの教科になるとテンション高くなるな」


「私は体育なんか無くなっちゃえばいいのにって思うよ」


「確か楓って家で武道とかしてるんじゃなかったっけ?」


「そうだけど家のやつでも嫌気がさしてるのに」


「本当に楓って運動苦手ね、あんな楽しいもの嫌いなんて学校生活の半分を損してるわよ」


「そこまで大袈裟に言わなくてもいいだろ」


「時間になったから全員スタート位置に行けー」


「面倒だから早く終わらせたいな、だけど10周だからな」


「なぁ春斗一緒のペースで走らないか?」


「別にいいよだけど結構早いペースで走るからな」


「余裕で走ってやるよ」


「準備はいいなそれでは位置についてよーいスタート!!」


一斉に生徒は走り出し先頭は運動系の部活に所属している生徒が先頭を走っている・・・がそれをどんどんごぼう抜きしていく生徒がいた、それは意外すぎる人物だった。


「一つ聞いていいか?、今先頭にいるのって」


「そう!!その通り何を隠そう中学時代陸上部に所属し短距離長距離といった走る競技で全て勝利し全国大会に出てもこの走りを緩める事無く優勝という文字をかっさらって来たあの大道梨恵なんだからな」


「だからあんなに張り切ってたのか」


「まぁ今あんなに猛威を振るってるけどこの後にはちゃんとオチってものがあるから楽しみにしておけよ」


「じゃあ楽しみにしてようかな」


「言い忘れてた、あのペースだと俺達が4周する時にはもう終わってるな、走ってる本人の気が変わらなければ」


「それはどういう事だ?」


「なんだかんだ言ってたまに楓を心配してペースめっちゃ遅くするからだよ、学校の記録更新出来そうっていう重要な場面でもどっかで一緒に走って励ましたりするんだよ」


「面倒見がいいんだな」


「本人は記録とか云々よりも友達をずっと大切にしてるからな」


「いい友人に恵まれているな、そうだ話変わるがちょっとペース上げるぞ」


「俺は構わないぜ、あとお前サラッといいこと言うな」


少しペースを上げて走って行ったが後ろからはどんどんと他の生徒を周回遅れにしていく梨恵がいた。


「ほら楓ちょっと一緒に走ろう」


「はぁはぁ・・・う、うん分かったよ」


「ちょっとあれ見て前にいるの月宮君と雄一郎よね、ちょっとあの二人の所行きましょ」


「ま、待って私結構シンドイ」


「大丈夫、まず呼吸をしっかりしてそのまま走るペースを上げてみて」


「うん、分かった」


二人はペースアップし前の二人の所まで追いついていた。


「二人ともまだ遅いねー」


「げっ!?いくらなんでも早すぎるだろ、珍しいな楓がこのペースをキープできるなんて」


「それはね梨恵が走るときのコツを教えてもらったからね今までよりも走りやすくなったよー」


「それは良かったな、そして梨恵って実は陸上で凄い選手だったなんてな」


「いや、ただ私は陸上が楽しかっただけでそれに没頭してただけ」


「しかし今では休日にアニメを山ほど見るなどのアニメオタクになってしまったのであった」


「それは今までより時間が増えただけよ」


「意外な趣味だな」


「それで知ってるか今ではなコイツの部屋アニメキャラのフィギュアとかポスターとかがめっちゃ飾ってあるんだよ」


「へーそうなんだ、というか何でお前がそんな女子の趣味を知っているんだ気持ち悪いぞ」


「酷い言われ方だな、簡単に言うと知ってるだろうが俺と梨恵が幼馴染でたまに家族ぐるみで飯とか食べたりするんだよ、その時に一回部屋にお邪魔したことがあってね」


「成程そういう事だったのか、すまん危うくお前が度の過ぎたイカれた変態と勘違いしてしまう所だった」


「だからその俺を変態呼ばわりするのやめてくれ!!」


「そんな事よりもあと俺達って何周だっけ?」


「えーっと今は3周くらいかな」


「まだ3周しか走ってないのか」


「早く終わらせる為にももうちょっとペースアップしよう」


「ということで二人とも俺達は先に行く、それじゃあ」


「いやー春斗アレ見たか?」


「アレってなんだ?なんか走ってる時に珍獣でも見つけたか?」


「流石にそんな物は見なかったな、アレっていうのは二人の格差社会だよ」


「うーん?そうかわかった!!お前は何でこうもそんな考えしか出来ないんだ」


「まぁ世の中にはあんな驚異(胸囲)の格差ってのはどこにでもあるからな」


確かに楓は体操着の上着を着ていたがそれでもあれはかなり大きいと思ったぞ一体どんな生活送ればあんな風になるか疑問に思ってしまうがこれ以上何か言うのは自重しよう。

でもあの胸は犯罪級だな、海とか行った時にはどうなるんだ、想像がつかない。


「お前直ぐ口に出して聞かれたらどうなってるのか分からんぞ、というかお前の安否が危うい」


「聞かれてる訳ないって、だって楓といるんだからそんなの無理むr・・・ひぃ!?い、いきなり寒気が」


「はぁお前って本当にフラグ回収早いんだな」


「聞きたいんだけどさ驚異の格差社会って何?私に教えてくれない」


「い、いやーそれはそのアレだ世の中には優れている優れていないとかがあるだろ」


「やめときな二人とも」


「おぉ!!春斗お前は俺の目には神様に見えるぞ」


「雄一郎を殺るなら授業が終わった後にやったほうがいい、そっちの方が授業が長引かずに済むと俺は思うぞ」


「ありがとう月宮君、それじゃあまた後でね雄一郎君」


この一言を言い残し梨恵は全速力でグラウンドを走って行った。


「何故だろうこの体育が一生終わらなければいいのにと思ったのはどうしてだろう」


「そんなことよりもこの状況は自業自得って言うんだよ」


「クソー裏切り者!!よくも友人を売ったな!!」


「いやいや俺は口に出していないし」


「心の中で思っても同罪だぞ!!何でだ何で俺だけがこんな事になってしまうんだ」


そのまま雄一郎は自暴自棄になりひたすらグラウンドをペースも考えず走った。

行っちゃったな、自分で一緒に行こうって言ったのに。この後は自分のペースで何とか10周することが出来た。


「やっと終わったはぁー疲れた・・・あ、雄一郎お前あの後スゲー早かったな男子の1位だったらしいな」


「お疲れ、その前に俺はこの授業が終わってから生きているか心配だ」


「大丈夫だろ梨恵はきっと手加減をしてくれるさ・・・きっと」


「きっとって何だ!!きっとって」


「ほら見ろよあの梨恵の顔を」


梨恵の顔は清々しく初めて見るような笑顔だった。


「きっとあれはノルマをクリアした達成感の喜びと俺を葬ることが出来る嬉しさの笑顔だきっと」


「よくわかるな人の表情を見ただけで、やっと最後の人走り終わったみたいだな」


最後に走っていたのは楓だった。周りの女子は頑張れと声を掛けて応援していた。

一方男子の一部は楓の揺れている胸に釘付けだった。


「終わったみたいだな、各自解散していいぞ」


この言葉を聞いた生徒は一斉に民族の大移動かのようにグラウンドを後にした。


「この人ごみの中だ絶対バレる訳がないだろう」


「ちょっと待った!!」


雄一郎はいきなり肩を掴まれ後ろ振り向くと梨恵がいた。


「俺は信じるぞ春斗が言ってた、手加減をしてくれると」


「どうしようかな?うーん・・・って誰がやると思ったのよ!!」


「やっぱりかー!!」


そのまま雄一郎は梨恵の拳を受け地面に倒れこんだ。


「派手にやったなこれは」


「あ、お疲れ月宮君本当反省してないねコイツ」


「大目にみてやってもいいじゃないか」


「考えておこうかな忘れてた、今回は見て見ぬフリをするけど次何か言ったら月宮君でも容赦しないから」


俺は今背筋が凍るのかと思ってしまった。


「月宮君体育お疲れ様」


「あぁお疲れ、ちょっと聞いていいか?」


「どうしたの?」


「梨恵ってあんなに怖いのか?」


「普段はそこまででもないけどただ自分の身体のことをほかの人いわれるとさっきみたいになるんだよ、だからくれぐれも梨恵だけじゃなく女性に身体の事を聞くのは禁止だよ」


「わかった、気を付けるよ」


「じゃあ私行くね、待ってよー梨恵置いてかないでー」


「俺達も行こうぜ雄一郎」


「あ、あぁ行こう行こう教室に早く机に倒れたい」


フラフラになってる雄一郎と一緒にゆっくりと教室に戻った。


「やっと着いた俺達の教室に長かった、本当に長かった」


「途中からお前を運んだの俺だっていう事を忘れるなよ」


「このご恩一生忘れません」


「やっと着いたーもうクタクタよ」


「俺はまだ何もしてないぞ、してないからな」


「知ってるわよ、あとそんな怯えなくていいわよ取って食おうとかしないから、それとも今まででそんな事したことある?」


「一回も無かったな暴力を振るわれることはあったが食われるってことは無かったな、というか食われたらここに居ないじゃん」


「殴り過ぎて頭のネジが飛んでいったかしら?」


「いやいやいくらなんでもそれは無いよー」


「それよりも私疲れたから寝るねお休みー」


「お休み、だけど後5分しか寝れないぞ」


「今の梨恵に何言っても意味ないぞ」


「それってどういう事なんだ?」


「説明をするとな昔からそうなんだけど梨恵は運動をすると最低でも1時間は寝てしまうんだ」


「おい待て!!1時間!?授業はどうするんだ?」


「そこは任せておけ俺と楓がいれば梨恵のフォローはばっちりだ」


「うん!!月宮君は大船に乗った気分でドーンとしていればいいよ」


「いや、俺席少し離れているしあんまり関係ない状態になるから、それにその言葉今使うタイミングじゃないと思うんだが」


「安心しろ次は数学だがしかし!!朝先生が言っていたように今日は学級委員を決めるから実質今日は何もしなくていいということだ」


「すっかり忘れていたなそういえばそんな事言ってたかな」


「お、噂をすればなんとやらってやつだ先生が来たぞ」


「お前らー授業やるぞー」


「どうしよう、梨恵が寝てる挨拶をしなくちゃいけないのに」


「よしこうなったらこれをするしかないようだな」


雄一郎のとった行動は梨恵を掴み姿勢は悪いが一応立っているように見せた。

幸いここからの先生の視界は生徒が前にいるのでちょっとだらけた姿勢をとってもバレなかったようだ。見ててかなりヒヤヒヤしたぞ。


「お疲れ、結構大変だったでしょ?」


「いや、そこまででも無かったよ、なんでなら梨恵自体が軽かったからね」


「そうなんだ、良かったね梨恵褒められたじゃん」


「ほらお前ら静かにしろ!!他のクラスは授業してるんだからな」


向こうの方はとりあえず一件落着したのかなじゃあ後はゆっくりしていればいいかな、きっと誰かがやってくれるだろう。


「じゃあいるか分からないが自分からやりたいって人はいないかー」


「はいはーい俺やってもいいですよ」


俺と楓は突然のことに驚きが隠せなかった、雄一郎がまさかこんな大役を自分からするなんて。


「なんだやっていいのか?珍しいな俺が担任になって初めてだこんなに自主的な生徒がいるとは」


俺は楓とアイコンタクトして未だに現実を知ることが出来なかった。


「やることもやったしこの後は自習なー静かにしとけよそうしなきゃ教務室に戻って授業するからな」


「どうしたの?急にあんなことしようなんて思ったの?」


「何でだろうな唐突にやってみようかなーとか思っただけ」


「梨恵が聞いたら驚くに決まってるよー」


「そうだろうな、絶対さっきみたいに頭のネジがとか病院行ったらだとか言われそうだなこれは」


「言われそうだね、じゃあ起きたら梨恵に言ってやりなよ必ずだよ」


このまま自習は続き寝てる者や小声で友達と話す者と色々だった。


「ここで終学活もやっておくか、特に無しそれじゃあ解散」


「え?何々もう学校終わったの?」


「おはようさん、やっとお目覚めか随分と長かったな」


「いやー体育で張り切り過ぎてね、疲れた理由にアンタを殴るのも含まれてるんだけどね」


「俺に労力を使うなんてそれはやめておいた方がいい損するぞ」


「そうね、アンタが余計なこと言わなければ考えておくわ」


「それよりも他にあるでしょ言わなきゃいけない事」


「そろそろ言うか、梨恵俺実は・・・。」


「何よいきなり改まって」


「実はこのクラスの学級委員長になりましたー」


「・・・は!?どうしたのいきなりやっぱどこかネジ飛んだ?絶対病院行った方がいいって」


「「あはははは!!」」


「え、何!?何なの?」


「本当に言った通りだったな」


「可笑しくて、あはは!!お腹いたいもうダメ限界」


二人は梨恵が寝た後何があったか説明した。


「そうだったんだ、いきなりあんな爆弾発言するからビックリしたよ」


「お、起きたんだな梨恵おはよう」


「おはよう、月宮君も知ってたの」


「最初聞いた時は嘘だろ!?とか思っちゃったよ」


「全員揃った事だしどっか遊びに行かないか?」


「すまん、雄一郎俺これからバイト行かなきゃ行けないんだ」


「バイトしてたんだ、意外だね」


「一人暮らしだからね自分でも稼がなきゃね」


「じゃあ頑張ってねバイト」


「それじゃあ行ってこようかな」


俺は急いで電車に間に合うように支度をして急いで学校を後にした。

学校に残ってる三人はいうと・・・。


「バイトしてたんだねー」


「どこでバイトしてるか気になるなー」


「後でさ先生に春斗のバイト先聞いてみようぜ」


「それで聞いてどうするの?」


「そりゃ勿論バイトによっては遊びに行くに決まってるじゃん」


「面白そうだね行ってみようよ」


「じゃあ先生に聞いた後5時に私服で駅集合それでいいかな?」


「私は構わないわ、だけどお店には迷惑はかけないようにね」


「分かってるって、いつも梨恵はこういう時お母さんみたいなんだから」


「じゃあ作戦名月宮春斗バイト先潜入作戦開始といきますか!!」


三人は春斗のいないところで壮大ではないがこのメンバーにとっては大きな作戦が開始した。

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