プロローグ
ここは、神によって支配された世界。
かつて神に挑み、敗れたひとりの鬼――キト。
彼は神に殺され、何度も転生を繰り返しながら、再び神を討つ道を歩む。
本作は、そんなキトの“輪廻”の物語です。
転生するたびに記憶と力を取り戻し、仲間と出会い、神との因縁に立ち向かう。
ダークで壮大な世界観が好きな方、復讐×成長系の物語が好きな方、ぜひ最後まで見届けてください。
初めて書くので優しい目でゆっくりと見て楽しんで欲しいです
――夜空が、血に染まる。
深紅の月が世界を覆い、あらゆるものが光を失った。焼け焦げた大地に立ち尽くすのは、ひとりの鬼。
神鬼キト。
その眼は、憎しみに灼かれ、全てを貫いていた。
彼の前に、天から降り立つ光がある。
「……神、エデン」
白銀の光の中に立つのは、この世界を統べる神――エデン。彼の存在そのものが、この世界の“秩序”であり“絶対”だった。
「哀れだな、鬼よ。神に刃を向けるとは」
「哀れなのは……お前たちだ」
地に突き立てられた剣。
血に濡れた大地。
エデンが剣を振り下ろす瞬間、世界が震えた。
その一撃が、キトの胸を貫き――大地を裂いた。
力が抜ける。
視界が白く、そして赤く染まっていく。
(……これで、終わりじゃない)
キトは微笑んだ。血まみれの口元で。
憎悪と執念、それは神をも凌駕する“呪い”だった。
――俺は、生まれ変わる。
――何度でも。
――そして、神を殺す。
ここまで読んでいただきありがとうございます!
プロローグではキトの過去と“輪廻”の始まりを書きました。
この作品は、転生を重ねて強くなっていく主人公が、神に抗い、自らの運命を切り開いていく物語です。
次話からは第1転生の村編に突入します。
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それでは、次の輪廻で――。




