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僕と僕 3

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黒トウリとの戦いに敗れ、命からがら逃げ切ることに成功したカイト、そして黒トウリのスキルを受け、凍ってしまったトウリ。村に戻った先に見た物はただの焼け野原だった、、カイトはそこでパタリと倒れてしまう。。

クルド村近郊の森にて、

黒トウリとの対決から命からがら逃げ延びた

カイトとトウリは燃え尽きたクルド村へと帰還した


「ハァハァ、、ぐ、、重めぇ。。はぁはぁ」



…!!



村が、、村が…無い。。

クソッ!クソッ!

トウリも凍っちまって生きてるかどうかも分からない。。

俺もそろそろ限界…が…、、



ドサッ



黒トウリのスキルにより凍ったトウリを背負ったままカイトは地面に倒れ込む



「か、カイト!!無事だったんだな!!」



村で住人の介抱をしていたブレイドが音に気がつき、カイト達の元に駆け寄る



「こりゃ、ひどい。。と、とにかくテントに!トウリ、、大丈夫なのかよこれ!?」



トウリとカイトはブレイドによって緊急用のテントに連れ込まれた



「ルミネ、いけそうか?ごめんまだ無理できないだろうけど、、一刻を争そうんだ」


「大…丈夫よ。。それにブレイドだってまだ動いていい身体じゃ…ぐっ、、」



満身創痍のルミネだったが、凍ったトウリに向け、手のひらを向け、構える



「スキル『ファイヤーボール』!!」



ルミネの手のひらから威力を調整された小さな火球が打ち出され、凍ったトウリに命中する


ボシュゥ!!!



氷が蒸発し、水蒸気が立ち登った



「っ!!っはぁ!はぁ!はぁ!こ、ここはいったい。。」



氷が溶け、トウリは息を吹き返し困惑している様子だった



「トウリ、、良かった。生きてて…。とにかく今は休もう。カイトもひどい怪我だ。移動なんてとてもできそうに無い、しばらくはここで治療に専念しよう。」


ブレイドがルミネに向かい話す



「そうね…また黒トウリが襲ってこないとも限らないし、、少しでも今は休んでおきましょう」



それから3日後の夜



「っは!イテテ。。って、俺、、生きてる?ここは…どこだ」



「カイト!!起きたのね!!良かった!!あ、まだ安静にしておかないとダメだからね!!」



この状況、、ついこないだも同じようなことがあった気が。。



「あ、うん、ちょっと腰が痛すぎちゃって、、ルミネさん喉乾いたから、、えっと、手も使えないし、、なんか口移しで飲ませてくんない?なんつって!」



「ブレイド!トウリ!カイトが起きたわよ!」



カイトが気持ち悪いギャグをかますがスルーされルミネはテントから顔を出しブレイドとトウリを呼んだ



「カイト、、うぉぉ良かったなぁあうぉーん」


大号泣するブレイド



「大袈裟だなぁ。さっきルミネから聞いたよブレイド、お前あのでっかい亜人倒したんだって?すげーじゃん!」



「ぐすん。。あ、あぁ偶然勝てただけだよ。けど、、俺が目を覚ました後で確認しに行ったんだが、、ゼインバルトの死体はどこにも無かった。。恐らくは逃げられてしまったらしい。すまん。」



「気にすんなって!お前がいなきゃ村の人もルミネも死んでた!お前は間違いなく勇者の息子だよ!」



「ありがとう。。」



カイトがうずくまるブレイドの頭をなでなでしている横で、トウリは下を向いていた



「トウリ!どうしたんだよお前、もしかして黒トウリに偽物って言われたこと気にしてんのか?」



「あ、あぁ。カイト。。すまん。君を危険な目に会わせてしまった。君に向ける顔が無いよ。僕は自分のテントに戻るよ。」



そういうとトウリはカイトのテントを出て行ってしまった。



「はぁ。あれは相当効いてんな、ちっと追いかけて慰めてくるわ!」


よっこらしょっと、、


ベキ!


「ギャーー!イテェーー!」



トウリを追いかけようとベットから降りようとするカイトだったが肋骨が悲鳴を上げている



「カイト、、安静にしとかなきゃ。私が行ってくるわ。ブレイドはカイトのそばにいてあげて」



ルミネはそういうとカイトのテントを後にした



トウリのテントに入るルミネ



「トウリ。あなたに何があったのか、黒いトウリに言われたこととか、全部カイトから聞いたわ。」


ベットに腰掛け俯くトウリにルミネが話しかける




「そうかい。なら分かっただろう?

僕は〝偽物〟。あいつのコピーでしかないんだ。笑ってしまうだろう?ハハ。自分は初代英雄王の血を引く者だなんて、とんだピエロだったんだよ僕は。何者でも無かった。。スキルも無い、もしかしたら人間でも無いかもしれない。」




ルミネは少し黙り、口を開いた



「そうね。今のあなたはとんだピエロね。敵の言葉にいちいち落ち込んで、今までの人生をそんなすぐ否定して、空っぽで、惨めで、滑稽、ほんっとに笑われて生きてくのがお似合いだわ。」



!!


「な、!いやぁ、ルミネ?⭐︎それはさすがに言い過ぎじゃあ⭐︎はは、」



困惑するトウリをよそに続けて話すルミネ



「愛を知らないなんて黒トウリに言われたみたいだけどほんとその通りよね。デリカシーなんてものは皆無だし」


「酷いなぁ⭐︎ハハ」



「おまけに犯罪者予備軍なのよね。宿屋に押し入っていたいけな女性に手を出そうとして、」



「あれはだな彼女らが僕を求めたからで…⭐︎」



「愛を知らないから正式な手順も分からないんだわ。きっと。」



「…。うるさい…。。」



「はぁ。そんな乱暴者普通に考えてあり得ないわ。愛の形なんて勝手に決めつけていい物じゃないのにねー。」



「…黙れ…」


「やっぱ偽物だから?人間じゃないのかもーなんて自分で言ってるし分かんなくて当然よねー」



「黙れよ!!!」



ドン!!



ルミネをベットに押し倒すトウリ



「そんなに言うのなら貴様は分かるのか!じゃあ、、僕に教えて見ろよ!!愛ってやつを!!」



強引にルミネに跨り、服を脱がそうとするトウリだが、途中で手が止まる



…。



「貴方にはできないわ。貴方にはそんな度胸なんてないもの。」



「うぅ、うるさい!僕はジェントルマンなんだ!」



「そうね、私が知っている貴方は優しいもの。そして、ブレイドや、カイトも、とっても素敵な私の〝仲間〟」





黙りこくるトウリ



「貴方は貴方よ。トウリ。他の誰でもない。偽物なんてない。トウリだから私は一緒に戦えるし、ずっと一緒に冒険していたい。貴方は私を救ってくれた私の〝英雄〟なのよ。」




「僕は、、僕はここに居ていいんだろうか。仲間を危険に晒してしまった。スキルもあいつに奪われた。僕にはもう、本当になにもない。。」



「いいえ、トウリ。貴方にはあいつに無いものがたしかに一つだけあるわ。私たちを頼ってよ

仲間でしょ?」



身体を起こしトウリの頭をさするルミネ



「くっ。うぅ、、うう。頼む。僕に力を貸して、、力を貸して欲しい!」



コピーである自分を認め、仲間と呼んでくれたルミネの言葉に大粒の涙を流すトウリ



「えぇ。カイトが回復したら皆んなで黒いトウリ倒しましょう!クラリスに戻ったらトウリの奢りでパーティね!」



「…!あぁ⭐︎僕の血となり、肉となる物だ!相応の食物を準備させようではないか!」



「ふふ、それでこそトウリね。私はもう一度カイトの所に行くわ。再戦に備えて明日また話合いましょう。」



そういうと、ルミネはトウリのテントを後にした




「おう、ルミネ、どうだった?あいつ落ち込んでたろ?」



カイトのテントに戻ったルミネにカイトが尋ねる



「ふふ。いいや、相変わらずの初代英雄王の血を引く者、だったわ」



「そっか。なら良かったよ、俺の怪我いつ頃に治りそうかな?またいつ黒トウリが襲ってくるかも分からない。」


「一応、できる限りの治療はしたけれど、まだちゃんと動ける状態になるには数日はかかりそうね。足に付けてる制御の足枷を外せば、いくらかは動けるかもしれないけれど。」



「そっか。最悪この足枷を外せば、あいつが来ても戦えるのか。」



ガチャガチャ



「ちょ、ちょっとカイト!なにも今から外さなくても!私たちもいるんだし!今は戦うことは考えずに寝てなさい!」



「ルミネの言う通りだぞ、カイト。俺も傷の治りは早い方だ。もう十分に戦える。今は安心して休んでくれ。」



ルミネとブレイドの心配をよそに足枷を外し切るカイト



「そうも言ってらんねーよ。トウリはスキルを失ってしまってる。今のうちから慣れとかねーと。」



…。



「分かったわ。とにかく、今は休んでちょうだい。」



「あぁ。」



その日の深夜。



ボスッボフッ



テントになにかがぶつける音が聞こえる



「んー?ふぁーなんだぁ?」



ボスッ!ボスッ!



!!



ヒィーー!!なんだ!?野犬か!?怖ぇー!



ボスッボスッ!



怖えーよ!なんだよ!?どっかいけよ!



恐怖から布団を頭まで被るカイト



バサァ!



テントの入り口を開ける音が聞こえた



「ヒィい!!!」



思わず叫んでしまうカイト



「カイト。貴様この僕が呼んでいるのに何故出て来ない?」



テントの入り口を見るとトウリが立っていた



「なんだよトウリかよ!ふざけやがって!普通に来いっつーの!」




怖がってたのバレてないよな?ここは平静を演じよう。



「あぁ⭐︎すまないね、カイト休んでいる所悪いが、外に出ないか?星がね、綺麗なんだ」



「な、なんだよ気持ちわりー。」



本当にいつも通りのトウリだ。すごく落ち込んでたはずなのに。こんなすぐ立ち直らせるなんて、ルミネはやっぱすごいなぁ



そう思いながらカイトは重たい身体を動かし、トウリに続いて外に出た



「うわー!ほんとにこりゃすげーや」



外に出て空を見上げたカイト



真っ青な空に煌めく星々が散らばったようにも

また完成された一つの絵画のようにも見える



「すごいだろう。君と見たくてね。」



やだ//トウリったら。//



にっこりと微笑みかけるトウリに少しキュンとしでしまうカイト



「なんだよ俺は男だぞ?なんて、最初に出会った時も同じようなことお前に言った気がするなぁ、あはは」



「そうだね⭐︎あの時は僕が君をレディだと勘違いして、ははは」



一通り笑い合った後、トウリはカイトの目を見つめた



「カイト。ありがとう。」





カイトは少し黙り頭をぽりぽり掻きながら口を開いた



「なんだよ気持ちわりー!へへ」



「絶対勝とうな」



「あぁ。⭐︎」






それから少し経ち、次の日の夜



「さぁ。行くか!」


「えぇ。」


「うん!」


「あぁ⭐︎」



カイト達4人は黒トウリと最後に戦った森へ向かう



誰もカイトの身体を心配することも、トウリに言葉をかけることもなかった。




最後まで読んで頂き、ありがとうございます!!


先日、初めて『小説を読もう』の方を開いてみて、

投稿されてる方々の小説を拝見したんですけど、なんか皆さん1話につき2000文字くらいで書いてたので、僕もそうした方がいいのかなーとか思って、それなら3日に1話とかのペースで投稿できそうなんですけど、今くらいの方が読み応え的にはありそうとか思っちゃったりして、、どちらの方がいいんですかね?迷った挙句、中間の4000文字くらいで投稿した次第です笑

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