『四天衆』〜拳と弾丸〜
【1週間4000文字以上縛り】3日目!
10分遅れ申した!見てやって下さ〜い!
前書き思いつかないのが悩み…
「あーー!カイト!!」
なにやら聞いたことのある声が聞こえる
…!!
「あ!お前は!!ダモじゃねーか!何でこんなとこにいんだ!?」
「ぼ、僕はえーっと適当に『瞬間移動』してたらここについてたんだ…、それより、カイトこそ!なんでこんなとこにいるのさ!」
ダモはカイトがクラリスの街で出会った、スキル『瞬間移動』を持つ少年で、足の裏を合わせることにより、数十メートルほどの距離を一瞬で移動することができる。しかし、本人もどこに『瞬間移動』をするかは定かではない。
「俺は、あれだよ、あれ、えーっとハンバーガー食いに来たんだよ」
迷って辿り着いたとは恥ずかしくて言えないカイト
「もうそろそろクラリスの方に戻ろうと思うんだ、ダモも来るか?帰り道わかんねーんだろ?」
…!
ダモはなにやら焦ったように答える
「クラリスに戻っちゃダメだよカイト!せっかく来たんだからもう少しここに居ようよ…!」
??
「なんでだ?」
何故か焦った様子のダモに尋ねる
「い、いや僕もう少しこの街でカイトとあそびたいな〜なんて…」
つってもなぁ。ルミネやトウリ達も心配してるだろうし…
「また近いうち仲間連れてくるからよ!お前も盗みなんかせずに真っ当に生きろよ!じゃあな!」
「あ!カイト!待ってよ!」
カイトは門を飛び出し、森の方角へ駆けて行く
時は遡りカイトがミサイルから逃げ回っている頃、国境付近の砦では〜
「まだ帰ってこない…カイト…もしかしたらあのモンスターにやられちゃったのかも…」
ルミネが窓を眺めながら呟く
「あいつは大丈夫だ!僕が認めた男だぞ!」
トウリがそう言うと、砦の責任者カイデンがオロオロとしながら口を開いた
「国境を越えてなければいいんですが…。げ、現在アリシオンとクラリスはあまり友好的な関係とは言い難いのです…」
!
「ど、どういうことですか!?」
ルミネが尋ねると
「実は、ことの発端は数日前に前に遡ります…」
私はいつものように国境周辺の警備の最中でした…。
「おい!開けろ!私はクラリス第4王子
『フォルド』様の使いである!フォルド様の御成である!」
フォルド様直々での訪問に私は少し慌てましたが、招き入れました
「おい貴様、責任者か?私は明日、アリシオン首都のエイジスに出向く。我々の装備品などの手入れを明日までに済ませるよう兵に伝えろ。」
!!
「エイジスに出向くのですか!?恐れ要りますがいったい…どのような目的なのでしょうか?」
「貴様には関係のないことだ。彼の国の王はあろうことか、人族の身でありながら我が国の属国となることを拒んだのだ。お灸を据えねば父様の名が汚れてしまおう。」
…!
なんてことを…。アリシオンの王は人王ユーリ様と同列の魔王なのだぞ…!
「ひ、人王様はなんと仰っているのですか?そのようなことを独断で行ってしまうと後に戦火を産んでしまいますぞ!」
「貴様、一介の兵士でありながら。我に向かって不敬が過ぎるのではないか?まぁ。今日は気分が良い、牢にぶち込むだけで勘弁してやる。明日は我が名がこの世に響き渡ることになるからな!「魔王を討ち滅ぼした英雄」としてな。はっはっは!」
愚かな…。
私は牢に入れられ。フォルド様は早朝、エイジスへと出立なされた。
後に聞いた話では、フォルド様はエイジスへ「人王の使者」として入国し、百人余りの私兵と鉄王の城へ攻め入り未だ消息は分かってはいないという。
それから数日後、鉄王からの文書でフォルド様の命が失われたことを知りました。それと同時にアリシオンからの開戦要求も送られて来たのです。
「なんですって!!なぜその状況になったのなら、国境調査の依頼を取り下げなかったんです!!」
ルミネが叫ぶ
「す、すみません。我々も事態の急変により、慌ただしくなっておりまして…又、内密の話ですので、ルミネさん達にお伝えすることもできず…。本当に申し訳ございません!」
カイデンが汗を流しながら深々と頭を下げる
「じゃ、じゃあカイトは…!大変!すぐに探しに行かなきゃ!!」
「だ、ダメです!もし国境を越えてしまったら貴方方も確実に命を落とします!」
カイデンは必死に外に出ようとするルミネを静止する
ルミネが腕を掴むカイデンを引きずりながら外に出ようとしていると、トウリが口を開いた
「カイデンよ。カイトが今行方が知れんのは貴様の失態だ。だがカイトが死んだ時は僕達の失態なんだ。分かってくれとは言わないが止めるというなら貴様の腕を切り落としてでも行くぞ」
トウリの目を見たカイデンは諦めが付いたのか
「分かりました。ならば私達もクラリスに伝令を送り、受理され次第すぐさま捜索に加わります。それまではどうが無理はなさらぬようお願いします…」
そういうとカイデンは再び頭を深々と下げた。
「行くぞ⭐︎」
「ええ。急がないと!」
ルミネとトウリは森へ向かう
「カイトはこっちの方向に逃げて行ってたのよね!?」
ルミネが森を駆けながらトウリに尋ねる
「あぁ⭐︎間違いないよ、僕はずっと見てたからね⭐︎」
それから暫くその方向へ進むと森が開け、
目の前には川が流れていた
「この川を渡った先はもうアリシオンよ。この先に行ってなければいいけれど…」
辺りを見回すとトウリがなにかを発見した
「おいルミネあれを見ろ」
トウリの目線の先を見るとそこには水中の石が砕け散り、辺りに拡散していた。
「あ、あれは!あのモンスターの攻撃での爆発跡かしら?」
「あぁ⭐︎間違いないだろう。だとするとカイトはやはりこの先に向かったと考えるのが妥当だろうな」
トウリがそういうと同時に突然、
トウリがルミネを突き飛ばした
!!
ドス!
「突然なにするのよ!痛いじゃない!」
ルミネが顔を上げるとそこには脇腹から血を流すトウリが立っている。
…!!
「と、トウリ!大丈夫!?」
困惑するルミネ
「あぁ⭐︎このくらい大丈夫さ⭐︎それより気をつけろ恐ろしく速い矢だ。」
「矢ですって!?トウリ矢なんてどこにも…。」
ルミネが見回すとトウリの後ろの木になにかが貫通したような跡を見つけた
「あったわ!けどどこまで貫いて行ったのかしら、これほどの威力なら近くに弓兵がいるはず…!」
「いや、辺りに気配はない。恐ろしく離れた位置から僕らを狙っている」
「来た!伏せろ!」
トウリが叫ぶ
キュン!キュン!
「きゃ!」
伏せた瞬間ルミネの頭上を高速でなにかが通過し、木々が砕ける
「何も見えないかった!速すぎる!」
ルミネが這いつくばりながら叫ぶと
「そのまま伏せていろ!」
トウリはそういうと立ち上がり、静止した
「トウリ!それだと矢の格好の餌食よ!」
ルミネがそう言った瞬間
キュン!
高速でトウリの額に向かい飛んでくるなにか
「そこか!」
トウリは頭を横に傾け、なにかを避けると数十メートル先にある高々と育った木を指差した
「攻撃が来る瞬間、かすかな光と熱を感じた。恐らくはスキルによる攻撃だと思う。射手の場所は特定したすぐ向かうぞ!」
トウリが射手の元まで駆け出した刹那
ドォーーン!!
何かがトウリの頭上からトウリを押しつぶした
「グハッ!」
「トウリ!」
突然の出来事に焦るルミネ
地面はひび割れ、土が飛び散り、やがて土埃が
晴れた時、そこには大柄の黒い鎧を見に纏った男がトウリの上に立っていた
「すげぇな。お前、よく『アイン』の居場所が分かったなぁ。」
「な、なによあんた!すぐそこから退きなさい!」
「あぁ?なんだ女俺様に指図するんじゃねぇ。退いてやってもいいが。どうせもう死んでるぜ?」
トウリの方へ目線を向けるルミネ、
動かないトウリ
冷や汗を流すルミネに対して男がまた口を開く
「お前らクラリスのもんだろ?砦から出て来たよな?アリシオンに何の用かは知らねーが、どうせ碌なことじゃないよなぁ?」
「私達は迷った仲間を探しているだけよ!!あんた達こそ何者なのよ!急に矢を打ってきたり、殴りかかったりしてきて!」
ルミネがそう言うと、
「おっと、悪いな自己紹介がまだだったな。おれは『四天衆』の1人。〝鋼拳〟のバッシュ。
あの遠くで隠れてピュンピュン撃ってる陰気なやつが〝瞬鋼〟のアインってんだよろしくな。つーか。まだ仲間が居るんだな?詳しく聞きたいところだが、ここじゃなんだ、ザクッと捻ってエイジスでゆっくりと話を聞くか」
そういうと同時にバッシュは異様な覇気を放つ
ゾグッ!!
その覇気に当てられ、汗を流すルミネ
「く!はぁ!!スキル『ファイヤーボール!』」
ボウッ!!
ルミネの手のひらから火球が打ち出される
ヒュンッ!ボガーーン
「おっと、あぶねーな!」
バッシュに避けられた火球は後方で爆散する
「うわぁぁあ!!」
ルミネがバッシュに詰め寄り剣を振り上げたその瞬間
キュン!
高速で発射されたなにかがルミネを貫いた
バタッ
気を失い倒れるルミネ
「ちっ余計なことしやがって。俺じゃ殺しちまうってか?」
そう言いながらルミネを担ぎ上げるバッシュ
「待て…」
トウリがバッシュの足を掴む
その瞬間バッシュはにやりと笑う
「生きてたか、すげーなお前」
ドン!
トウリに向かい鋼を纏った拳が振り下ろされた
「こいつも連れて行くか。」
バッシュはトウリとカイトを担ぎ、森へと消えて行った
最後まで見てくれてありがとうございます!!また明日も20時くらいに投稿しますのでお願いします!