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新興国アリシオン

【1週間4000文字以上毎日投稿縛り】2日目


仕事の休み時間だけで仕上げましたぜ!よければ見てやってください!


サヘラ砂漠で蠍型モンスターに襲われたカイト達、なんとか討伐に成功するも、キャメロー、そして荷物の大半を失う。そして3人に砂漠の壮絶な環境が襲いかかり。。



「ハァ、ハァ、君たち⭐︎そろそろ変わってくれないかな?⭐︎もうほとんど身体に水分が残っていないんだ⭐︎僕は死んでしまうよ」


3人分の荷物を担ぎ、汗だくで歩くトウリ


「もう少し頑張れ!調子乗ってキャメロー逃した罰!」


カイトがキレ気味でトウリに返答する


その様子を見兼ねてルミネが口を開く


「もう半日持ってくれたし私たちにも責任は無いわけではないからそろそろ許してあげましょ。トウリ、教えてあげるけど、スキルを使えば楽よ?」


「あ、そうか。僕はなんて愚かなんだ!」


ギュルン!


はっと気づいたようにトウリはスキル『打ち手の小槌』で3人分の荷物を縮小させる


「あ、本当だ!キャメロー要らなかったじゃん!今気づいたそれ!」


カイトもトウリのスキルの便利さにようやく気づく。


「ってかこれからどうする?荷物も半分以上使い物にならなくなってたしどこか補給出来るところ探さないとまずいよ」


蠍型モンスターの襲撃により、国境付近に1週間滞在する為の荷物の大半を失ったカイト達


「そうね。けどこの辺にクラリス公認の村はないのよね。国境には小さな砦があるだけだし…非公認の集落とかがあればもしかしたら補給はできるかもしれないけれど…」


はぁ。俺の干し肉…あと水もだいぶやられたなぁ。どうしようこれから、まずは砂漠を越えないことには話にならないな、蠍の素材は回収できたからそれだけは結構嬉しいけど…


砂漠を歩くカイト達。やがて夜が来る


「さ、さみぃ!砂漠の夜ってやっぱり寒いのな!」


サヘラ砂漠は昼と夜との寒暖差がおそよ60℃近く

昼は日が照りつけ、夜はオーロラが空に浮かぶほどまで気温が下がる


「一つだけ使えるテントが残っていて良かったわね。本当に私が使っていいの?」


さすがにあの狭いテントに女の子と男2人で寝るわけには行かないじゃん!トウリは普通に入ろうとしてたけどそれは俺が許さん!


「あぁ。俺たちは大丈夫だからゆっくり寝てくれ!」


「ぼぼぼ、僕はもう限界なのだが⭐︎凍えてしまうよ⭐︎あ、綺麗な星が見えてきた…」


「おー、確かに綺麗だなぁ、トウリ今寝るんじゃないぞー」


パチパチと焚き火が燃え、やがて夜が明ける



数日が過ぎた


「やっっと着いた〜!!」


カイト達は砦に辿り着いた


砂漠を抜けた先の森に建つ小さな砦、数人の衛兵がカイト達を出迎える


「ようこそお越し頂きました!今少し立て込んでおりますので、奥の部屋でお待ち下さい!」


なんか慌しいな、なんかあったのかな。


部屋で待っていると砦の責任者と名乗る細目の男が部屋に入って来た。


「待たせてすまないね、私は『カイデン』この砦を任されている者です。今回の依頼の件なのですが、国境付近の調査ということでこの辺りに出現するモンスターや、行き来する人を記録して頂く、といった内容なのですが、確認されていますか?」


「はい、依頼を受ける際にきちんと見て来ました。」


ルミネが答える


「ありがとうございます、ではさっそくですが最近、東の森で見たこともないモンスターを見たという兵からの情報がありまして、そちらの方へ出向いて頂き、調査をして頂きたいのです。危険を感じた際にはすぐに戻ってきて下さい!」


見たこともないモンスター…なんかやばそうだな…


「ふ⭐︎僕が狩って持ち帰ろう。僕の活躍をしかと後世に語り継げよ⭐︎」


…ボカッ!


ルミネに脇腹を殴られるトウリ


「分かりました。ところで砦の中が慌しいみたいなんですけど、そのモンスターと関係があるんですか??」


カイトが気になっていたことをルミネが尋ねる


「あ、あれは別件でしてね、はは。それではお気をつけて、」


なんかはぐらかされたなぁ。まぁとりあえず依頼はこなさないとな


早速カイト達は森へ向かった


「おい見ろよトウリ!見たことない変な蟲がいる!」


「ぬ⭐︎本当だな、触ってみよう⭐︎」


「あっ丸まった!ダンゴムシみたいなもんか!」


「ダンゴムシとやらは知らないが、こいつは中々に面白い⭐︎」


「あはは〜」


「はっはっは⭐︎」


丸い蟲をつついて遊ぶカイトとトウリ


バシッ!


「真面目にやりなさい!」


ルミネがそう言いながらカイトの頭を叩いた


「すみませんでした。この蟲は使えるかもしんねーから虫籠に入れとこっと」


「何時間か探したけどなんの痕跡もないよなぁ。発見したのはゴブリンとこの蟲だけだし、兵士の勘違いなんじゃねーか?」


「そうかもしれないわね。特に変わったことはないみたいだし…」


ルミネがそう言いかけると突然音が聞こえてきた


ガシャン、ガシャン、プシュー、ガシャン、



「なんだ?この音、遠くから聴こえるみたいだけど」


「確かに微かに聴こえる。」


「え?なんか聴こえる?私全然聴こえない」


ルミネが耳を澄ますと


ガサガサガサ!!


ガシャンガシャンガシャンガシャン!!


森を掻き分け鉄が擦れるような音が近づいて来る


!!!


「き、聴こえた!!なんか怖いわ!」



ガシャン!!


音のした方を向く3人


…!!!


そこには鉄?で出来たドラゴンのようなモンスターがこちらを覗き込んでいた


「ぎゃーーー!!ドラゴンーー!?」


絶叫するカイト


「これが…ドラゴン…!⭐︎僕の英雄譚にまた1ページ、伝説を残す時が来たか…」


「に、逃げるわよ!2人とも!得体が知れなすぎる!!一旦戻って立て直しましょう!!」


ルミネが焦ったようにそう言うとカイトはすぐさまトウリの服の襟を掴み逃げ出す



ピピッ。生体反応検知、スミヤカニハイジョ


…!?


なんか聞いたことあるような文言!なんでハイジョすんだよ!!


カイトは焦り足に力を込め、地面を踏み締める


ギリギリ、ドゴン!!


ギュン!!


全速力で走るカイト


「ルミネ!!掴まれ!!」


ルミネが手を伸ばしたその時


ギュイン、ガシャ、ピピッロックカンリョウ


ドーーーン!!


鉄で出来たドラゴンのような生物の肩装甲が開きミサイルが発射される



ミサイル!?なんでこっちの世界にそんなものが!!


ドガーーン!!


猛スピードで突っ込んでくるミサイル。間一髪でカイトは飛び上がり、ミサイルは地面で爆発した。


「きゃーーー!」


爆風によりルミネは吹き飛ぶ


「あ、ルミネ!!」


カイトがルミネの方へ視線を送る


「私は大丈夫!!砦に集合!!」


!!


「分かった!!必ず来てくれ!!」



ピピッ、ギュイン、ガコン。


ドーーーン!!



すぐさま2発目のミサイルが発射される


「離せカイト。今の僕なら撃ち返せる。」


…、


「頼むトウリ!!」


カイトはトウリの襟から手を離した


「さぁ来い⭐︎僕のエクスカリバーの肥やしとなれ⭐︎」


ギューーーン!


スイッ、


ギューーーン


ミサイルはトウリを避けカイトに向かい再び猛スピードで向かう


「なんでだよ!!俺かよ!ロックオンされてたの!!トウリ!今は戦うな!先に砦に帰っていてくれ!!」


カイトは更に速度を上げ、ミサイルから逃げ回る


「…。僕を無視だと…。」


取り残されたトウリは呆然としている



「くっそ!上手く躱して早く合流しないと。それにしてもしつこすぎだろ!」


…あれは!


しめた!川がある!あそこなら爆風も受けずに避けられる!


カイトは川にまっすぐに向かい、ミサイルはそれを追撃する


ギュン!


カイトは川からスレスレの位置で真上に飛び上がった


ミサイルは上がりきれず川に突っ込む


バシャン!!ドン!ブクブク…。


川の中に突っ込んだミサイルは静かに爆発した


「ふぅ。助かった。ってここ…どこだ!!」


辺りを見回すカイト、


「なんか、遠くに街がある…。」


よく目を凝らすと


!!


この街…でけぇー!しかもあれは、鉄の…城??


好奇心を抑えられず街の近くまで向かうカイト。


近くまで来ると

大きな黒い鉄の壁がぐるりと街を囲い、そびえ立っている


「おい、通行証はあるか?どこから来た」


門番らしき男がカイトに声をかけた


「あ、あーえっと迷子になっちゃって…すごいでかい街が見えたので来ちゃいまして…。」


「なにぃ?怪しい奴だな。どこぞの国の回し者か貴様!」


「ひ、ひぇ!」


ちょっとビビるカイト


「あ、あのここはどこなんでしょうか」


「あぁん!?ここはなぁ!アリシオンの首都、『鉄鋼都市エイジス』だ!!あのでけぇ城みりゃわかんだろうが!」


!!


アリシオン!?俺、ミサイルから逃げてる最中に国境越えちゃったのか!この状況、まずくないか!?これ不法入国ってやつだよな…!

どうしよう!


カイトがアワアワしていると

空から轟音が響いた


ゴワーーー!


空を見上げると、そこには黒い鎧?のような物を見に纏った人型のなにかが空を滑空していた


「うわ!なんだあれ!ロボット!?」


「ありゃ国王様だ、人生の最後にあの神々しいお姿を見られて良かったな」


「ありゃあ確かにすげぇや…。って人生最後!?ガン○ム見ておれ死ぬの!?」


滑空している最中、黒い鎧は

カイトが騒いでいる様子をちらりと見る


ギューン!


去っていく黒い鎧


「じゃあ、牢に連行するから着いてこい」


「えーー、すんませんすぐ消えるんで許して下さいぃ!ここの王様って人族なんですよね!見ての通り僕もそうなんです!どうかご慈悲を!」


カイトが駄々を捏ねていると門の方から茶髪の青年が近づいて来た。


「やぁ。なにを騒いでいるの?」


なんだ?こいつは


その茶髪の青年は見た目は高校生ほどで、首には黒い四角形のネックレスを下げている


その青年を見た門番はやけに焦っていた


「こ、国王さm…モゴッ」


急に苦しみ始める門番。


グゥ。。


「だ、大丈夫か!お前!」


茶髪の青年が指をスッと下ろすと門番は苦しみから解放されたように立ち上がった


すると茶髪の青年がカイトにひそひそと話しかける


「君、みない顔だけどどうしたの?え、迷ったの!?じゃあ、ここは俺の友人ってことにして…宿を紹介してあげる…ヒソヒソ」


カイトが答える


「そんなんで門番が通してくれるわけないだろ…ヒソヒソ」


「門番さん!この子僕の友達なんだ!入ってもいいかな?」


「いいですよ。」


えーー!やけにあっさり!この門番バカで良かった!なんかラッキー!


そんなこんなで鉄鋼都市エイジスへの入国を許可されたカイト


門をくぐるカイトに茶髪の青年が口を開く


「いらっしゃい、ここが鉄甲都市エイジス!歓迎するよ!」


うわー!!なんだこれ!!


カイトの目の前に広がるこの世界では異様な光景に、カイトは唖然とした


色々な種類の亜人や人族が皆当たり前のように歩き回り、カイトには見慣れた建物が立ち並んでいる


「こ、コンビニだ!!え!ゲーセンみたいなのもある!!」


2度と見ることが出来ないと思っていた、どこか懐かしい光景、カイトの心は踊る


「はは!最初はみんな驚くんだよね!俺の名前は

『フミエイジ』!苗字が文で、名前が映司。君のその反応、やっぱり向こうの世界から来たんだよね?」


!!?


「え…お前、いやエイジもこっちに飛ばされて来たのか…?」


初めて出会う同じ異世界人にカイトは驚きを隠せないでいた


「もしかしてお、俺たち以外にも飛ばされて来た奴って居るのか!?」


「いや俺も初めて会ったよ同じ境遇の人は、だから話してみたくてさ!こんな街の入り口で立ち話もなんだし、どっか行かない?ハンバーガー屋もあるんだよここ!」



は、ハンバガ〜?さ、最高だ、俺はここに住む!



ハンバーガーを食べながら話す2人


「へーカイトって言うんだ、カイトはこっちに飛ばされた時どんなスキルを獲得したんだ?」


スキルを獲得??エイジはこっちに来た瞬間にスキルを貰えたのか?


「いや、俺はそんな貰えるとかじゃなかったよ、ステータスもすげぇ低くてさぁ。しかもだぞ!?目が覚めたら変ななんもない洞窟で〜」


カイトはルミネ達と出会うまでの話をエイジに話した


「はっはっは!それ生きてて良かったよねマジで!俺も目覚めたら砂漠にいてさ〜!」


スポーントークで盛り上がるエイジとカイト


「で、洞窟から出てすぐにルミネって女の子に出会ってさ、まぁ先にいっちゃうと今は彼女なんだけどさっ」


変な嘘でマウントを取ろうとするカイト


「へー!やるじゃんカイト!こっちでそんな早く彼女できたの!?俺なんてこっちに来て3年くらいかけてようやく3人だよ!」


さ、3人!?彼女?俺なんて出来たこともないのに…!


「へ、へ〜そうなん…だ。へーまぁ俺とか?クラリス王国で1番かわいいと噂されてたりしなかったりする?女の子と週8でデートしてますけどね!」


勢いで意味のわからない嘘を吐くカイト



恐る恐るエイジの顔を見ると


…え?


エイジはすごく真っ黒な目でカイトを見つめている


「クラリス?カイトはクラリスの人間なの?」


「え、あ。うん一応。皆んないい奴でさ!楽しい国だよ!エイジも一度来てみたらいいよ!」


「そうか。カイトは何も知らないんだね。まぁ近いうちにカイトも知ることになると思うよ、」


なんだよ、なんか意味深だなぁ。


「あ、あぁ。ハンバーガーありがとな!俺はもう少しこの街みたら仲間のところに戻るよ!」


そう言い、カイトはエイジと別れた


「なんか怖かったなぁ。あのエイジの顔…。クラリスが他の魔王の国だから意識しちゃってんのかな。それともさすがに週8は嘘くさすぎたか…?」


ぶつくさ言いながらエイジスを歩いていると


「あーー!カイト!」


なにやら聞いたことのある声が聞こえた


…!!


「あ!!お前は!」


読んで頂きありがとうございます!!来週の火曜日までは毎日20時に投稿致しますので、よければカイト達の冒険を見てやってください!

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