〜限られた恋〜
初の投稿となります!みかづき もも です!
初めてまだ1時間wという事で、至らない点も多々ありますが、暖かい目でお読みくださると幸いです☺
ー君の笑顔は、桜の花吹雪のように儚くて美しいねー
そういった貴方の事を、今でも鮮明に覚えている……
1話 [出会い]
「やばい!今日も遅刻かも!?!?」
今日も遅刻したらさすがに居残りになるよ
「佳奈〜!お弁当は〜!?」
「えっ!もういいや!間に合わない!行ってきます!」
見慣れた街を駆け抜け、いつもの駅に着く。
ピッという改札を抜ける音が鳴り響いている。
ガタン…ゴトン…ガタン……ゴトン…
電車に揺られながら、ふと私は外を見た。
(……桜が綺麗だな。もうそんな時期だっけ。)
思えばもう3月。早く咲く桜は、今頃咲き始める時期だろう。
ここは、暖かい地域だし。
そんなことを考えていたら、あっという間に学校の最寄り駅に着いた。
時間は8時15分。走れば間に合う…のか?
学校の前には桜並木があり、そこを抜けると校門が見える。
私はこの桜並木が好きじゃなかった。咲いてもすぐに散ってしまう桜は、なんだか寂しくなってしまうからだ。
そこに、1人の男の子が立っていた。
うちの学校の制服だ。背丈的に私と同じ年齢くらいだろうか?
私はなんだかその子に興味を持ち、急いでいる中話しかけてみた。
「ねぇ!君!そんなとこで何してるの?遅刻するよ!」
息が切れていて半ば聞き取れなかったかもしれない。と今更思う。
「遅刻してもいいんだよ。自分のペースで生きればいい。」
「……」
第一印象は「不思議な子」だった。