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プロローグ☆超能力合戦

プロローグ☆超能力合戦


「博士。このカプセルはどういう薬なんですか?」

仁は怪訝そうに右手のひらの上に転がした赤と青のカプセルを眺めて聞いた。

「一時的に超能力が備わるカプセルじゃ」

博士は欠けた前歯で笑った。

「じゃあ、これを飲めば、最近台頭してきている勢力を潰すことができるんですね?!」

「それは、お前さん次第じゃよ」

仁は右手をぎゅっと握りしめた。正義の味方とまでは行かないにしろ、ある程度の『力』が手に入るんだ!

「俺……、俺、この薬飲みます!」

「いいかね?ワシがこれ以上飲んだらダメだと言ったらやめるんじゃぞ」

「それは……」

その時はその時だ。仁はうなずいた。


耳をすませ。様々な音。その中から必要な情報だけ拾い出せ!

「博士!逃げてください。追っ手がそこまで来ています」

「ワシを抱えて十キロ先まで『跳んで』くれるか?」

できるだろうか?……できる!今なら。

仁は博士を抱えて十キロ北東へ跳んだ。

そこには仁の暮らすボロアパートがあった。

持ってゆくものはこれといってなかった。冷蔵庫からベーコンと卵を出してフライパンで焼くとパンと一緒に食べた。博士にも同じものを食べさせた。

「ワシの研究所にはもう戻れない。カプセルはすべてこの瓶に入っとる」

「それを俺にください!」

「ダメじゃ。加減がわからなくなったら廃人になるぞ」

仕方がない。博士にカプセルを持たせて行動を一蓮托生にするしかなかった。

バリン。

窓ガラスが割れた。

一人の男が侵入してくる。

「敵も超能力が操れるんですか?!」

「ワシの弟子が裏切ってカプセルを持って逃げた」

「なんてこったい!」

仁は侵入者と相対した。

精神力のぶつかり合い。ただ黙って睨み合いをしているように見えるが、テレパシーで幾度となく闘い続けている。ガタガタガタガタ。周囲の家具が地震さながら大きく揺れた。

ブワッ。

相手の男の頭部が異様に膨れ上がり、破裂した!!!

ずきん、ずきん、ずきん……。

仁の頭もひどい頭痛だった。

「相手はカプセルの分量を間違えたようじゃな」

博士が冷酷に言った。


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