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日吉日記

タイトル見てわかる方はわかるとお思いですが、


秀吉の幼名と言われている「日吉丸」の日吉から来ています。


なんとなく思いつきで書いた幕間とでもお思いください。


閑話という形で入れています。


そして本編の方の 『「なんちゃってな?」と「欠食児童w」に「戦国初の修学旅行!?」』では

書かれていなかった罰則者もw


天文18年(1549年)4月某日


━━日吉【後の藤吉郎秀吉】 歳12 尾張名古屋学校 寄宿舎  ━━



 オッス!オイラの名は日吉、農民の子だ。

 え?言い方だって?何故かこう言わないといけない気がしたんだ。


 農民の子であるオイラが学校という場所で、大人になったら必要になる知識等を無償で教えてくれると、織田家の重鎮『平手政秀』様が作った学校で勉学に励んでいる。卒業出来れば成績と言う物次第で士官も叶い、それぞれに合った仕事先に斡旋もしてくれるという高待遇だw


 この学校では、『武士や農民と言う括りはここでは関係ない。そして知識があるとそれだけで生きる為の選択肢が増えるということを覚えるように!』と学校に入った者達に必ず言われる訓示と言うものらしい。これに違反し『身分を笠に着た者』達は、手厳しい罰則が与えられるそうだ。

 オイラも偶然だが、その罰則を受ける者を見る機会があったんだけどな。農民出身者のオイラには有れば手厳しいってもんじゃねぇ~……地獄そのものだ。


 なにせ首元から、『私は身分を笠に威張り散らして、周りに迷惑をかけました』と言う名前付きの札を掛けられ、学食と言う食事処で『平手様の料理手引書から作られた食事を取ることが出来ない』という罰則、『その食事を食べることが出来ない中、大勢の学校生の食事風景を特別席という場所で見せられる』という罰則が与えられる。

 もし罰則中に盗み食いを仕様ものなら、平手様特製の個室蒸風呂【サウナ風呂】に送られることになるらしい……。あそこに言った連中は、半月は学校に帰ってくることはなかった……。


 この学校に通うオイラ達農民出身者には、地獄のような罰則だ。農民出身者達の集まりもあるんだが、「あんな連中の様にはならない様にしよう」と固い決意で結ばれている。


 そして学校生には寄宿舎という場所で集団生活をすることになる。ここでは起きる時間から個人で勉学をするための時間、寝るための就寝時間等も決められている。織田家の兵として生きていく場合の基本規則と基本規律いう物らしい。


 ひとりひとりに、与えられた服などを仕舞っておく収納棚と籠、二段寝床にだんべっどに勉学机を与えられる。寄宿舎の一部屋には、四人一組の形で割り当てというものを当てられ、オイラ達が勉学に勤しんでいる時間帯に寮長なる人が部屋を見て回り、整頓が出来ていない所には『嵐』が訪れ、一定回数受けた部屋にはそれぞれの机に恥ずかしいふみが置かれ掲示もされ、暫くは笑いの種にされてしまう事が寄宿舎での、風景となっているようだ。



 そんな学業生活と農民生活の忙しい中、とんでもないお方が学校に入ってきた。尾張に避難なされてきた、室町幕府の公方様、足利将軍様が学校にご入学された。

 そして入学された際、平手様が『将軍様といえども、この学校では身分は関係ないので、皆と同じように扱います。もちろん、あの罰則は主事身分関係なく将軍家の方であろうと、罰則は適応さてると皆も覚えておくように』と、言いなされた。

 天下の将軍様もあの罰則を受けるのかと思うと気の毒な気分になった。


 将軍様が入られてから、三ヶ月たったころ学校生だけを集めて京に向かうと通達されたんじゃけど、何をするんじゃと思ったら、『一部の教師を除き、上級組と教師で京文化の勉学に行くぞ』と知らされた。どういう理由なのかわからんが何故か『おやつ10文まで!』と学生全員に言われた。何かの符号なのだろうか?

 その京文化の勉学に行く事を親兄弟に知らせようと文にして送ろうとしたんじゃが、必ず内容を精査してから送られるらしい。

道中の道は織田家の護衛が付くから安心して良いみたいだ。まず伊勢桑名に入りそこから伊勢関へ行き、鈴鹿山越えをして麓の近江甲賀郡にある田村社で御参りして一泊、翌日は同じ甲賀郡の山城国側にある朝宮城へ向かう。

 そしてようやく山城国に入り大休止を取ったのち、洛中に入るそうだ。

 え?なんでこんな情報をオイラが知っているかって?初めは一般組に居たんだけど特待生という制度で上級組に編入されたんだ。理由は知らん!平手様の『鶴の一声』がかかったと教師の人が言っていた。





 そして事件は起こった。『織田信長』様、『織田信清』様、『柴田勝家』様、『佐々成政』様、『榊原康政』様、『本田忠勝』様、『前田利家』様、『斎藤利三』様など他多数の、 錚錚そうそうたる顔ぶれの方達が『平手民部大輔』様の罰を受けることになったからだ。その罰というのは平手様の設置した『立札』に書かれていた『注意警告文』にあった。


『ただいま、酵母製作中。勝手に入らないように。

 いたずら半分、おもしろ半分、興味本位等で入らないように。

 勝手に入りし者には、厳罰を与えるものとする。

 厳罰の一部として、儂の作った『試作食の食事等』を今後禁止する物とする。

                            平手民部大輔政秀』


 そう!これに違反したらしい。オイラも誘われて居たんだけど、『儂の作った『試作食の食事等』を今後禁止する物……』食べれなくなるのが嫌だったので、誘いを断ったんだけど……危なかったぁ~!?危うくオイラも名前が載る所だった。

 その原因もわかった。侵入者達はお一人を除き全員……『納豆』を食べていた。それが決定的だったらしい。


 あ、罰則者一覧には書かれては居なかったけど、実は13代様も加わっていたらしい。もちろん説教を受けていた。洛中での醜聞を踏まえての配慮で名前だけは載せないようにしたみたいだ。

 将軍様への最大限の配慮【唯一納豆を食べていなかったため】なんだろうけど、本当に将軍様にも遠慮なく罰則が与えられた事で、尾張に戻った後の上級組の罰則者達は減るという効果が出た。

 ちなみに、オイラは上級組と一般組、教師陣の情報を仕入れそれを精査して、情報を安く売ったりしてこっそり小銭を稼いでいるw



 天文19年(1550年)5月末、教師の一人から平手様より「校長室に来るように」と伝言を承った。

 直々のご指名……、オイラ何か悪いことしたか?まさか情報の売り買いで小銭稼いでたことか?もしかして内容を精査する目付役の目を盗み、母に贈る手紙をこっそり送ったことか?上級組の方達の目から悲しみと憐れみの目線を感じる。止めて!?その目線は止めて!?

 本当にオイラ何か呼び出されることって何をしたっけ!?



 とにかく校長室に行くしかない。


修学旅行の際、罰則を受けた方達の主な原因が……

『納豆』を食べていたからというのが問題w

納豆菌って繁殖力おかしなぐらい強いんですよね……

麹菌や酵母菌等を押しのけてしまうぐらいに……


お酒やパンを作る際は気をつけましょうねw

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