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おっさん自分が書いたエッセイが日間ランキングに入って驚く

 いつものようにVRゲーム”あなたも小説家になれる図書館”にログインして図書館の入り口に表示されているランキングを見て俺は驚いた。


「おお?!

 エッセイの日間ランキングに俺の作品が上がってるぞ」


 俺が書いた感想を書くのは大事だぜというエッセイが日間ランキングのトップ5に入っていたのだ。

実際ポイント的には恋愛ジャンルやファンタジージャンルであれば到底ランキングに入れるほどのポイントではなかったのではあるが、エッセイジャンルであれば十分なポイントだったようだ。


「なるほどな、エッセイだと共感を呼びやすいのかもしれないな」


 たとえば、感想がほしい、ポイントがほしい。

俺もそうだがそういったいわゆる”底辺作家”の心の叫びのようなものは同じような書き手の共感を呼ぶんじゃないかと思う。

実際、頑張って書いてる歴史のやつやロボットのやつよりこのエッセイの方がポイントが高いのがなんとも悲しい。


「結局、読み手の共感をえれないと作品をみてもらうのは難しいってことか」


 まあ、至極当たり前のことではあるのだけど、次々に新しい作品が書棚に増えていくこのゲームでは新参者には作品を人目につかせるのはなかなか難しい。


「ああ、でも収獲はあったな」


 そういった意味では感想をくれた人たちとはやはり共感しやすいからマイページでの遣り取りをする人が徐々に増えていくのだ。


「まあ、励まし合う仲間でありつつも

 ポイントを争うライバルでもあるんだけど」


 とはいえ、皆しょっちゅうランキングに入れるほどポイントが有ったりするわけでもないから、むしろお互いに励まし合ったりする仲間として有り難い存在だと思う。


 エッセイというジャンルは底辺作家がちょっと自分の自信をつけるにはいいかもしれないな。


「個人的にはエッセイのランキングももっと手前においてほしんだけどな」


 この仮想図書館の入口にはジャンル別のランキングが表示されている。

だが目につくのは恋愛とファンタジーでその他のランキングそれらよりも目につきにくい奥にある。

奥にあるから更にそういったジャンルは読まれづらくなるんじゃなかろうかと思うんだが。


「まあ、書籍化するのは女性向けは恋愛、

 男性向けはファンタジーだから

 しょうがないんだろうけどな。

 エッセイなんかはほぼ書籍化されることはないだろうし」


 このゲームは基本無料で課金要素はない。

たとえば課金要素がないと思われてるLINEもスタンプなどで資金を手に入れてるし、ツイッターも広告が入ったりするからそういった広告主から金はもらってるんだろう。

ここの場合は運営資金はおそらく出版社からでてるんだろう。

出版社からすれば書籍化する事が多いジャンルはそれによって金になるし、書籍化が少ないもしくはないジャンルは金にならないから、目立たせてもしょうがないのだろう。


「なんだかなと思うけど基本無料なんだからしょうがないか」


 もともとメディアミックス要素の方を主な収入源にしているゲームなどではない限り、ソーシャルゲームやMMORPGの運営にとって課金しない参加者はゴミ扱いらしいからな。

金が絡むと公平性が崩れるのは悲しいが社会がそうやって回ってるのだから仕方ないのだろう。

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