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何やってんだよ……俺は……

クリスマスにて初デートに誘えた如月。

なんやかんや危機はあったものの、二人きりの時間は終わりをつげ・・・?

「水瀬、見せたいもんがある。俺について来い」


ほしいものを買った私にそう言うと、神宮さんは強引に手を引っ張った。

辺りはもうすっかり暗く、ちらちらと星が出てきつつある。

そんな夜空の下で、まさか神宮さんと手をつなぐことになるとは!(まあ、ただ連れていかれてるだけなんだけどな)

神宮さんの手、大きくて暖かいな。

男の人のぬくもりって、こんなかんじなのかな。


「お前、高いところ平気か?」


「? まあ、平気ですけど」


「あそこからしか見えねぇんだ。乗るけど、いいよな?」


そういって指をさした先にあったのは、広場のような場所にある観覧車だった。

キラキラと輝くイルミネーションがここからでも見える。

乗った直後、私は神宮さんからハンカチ越しに目隠しをさせられた。

見せたい景色って何だろう。

真っ暗で神宮さんがそばにいることさえ、忘れてしまいそう……


「よし、外すぞ。見てみろ」


視界が開けたその瞬間、世界が一気に開いた気がした。

そこには冬の夜しか見れない、イルミネーションの明かりと家の光がぽつぽつ輝いている。

まさに、幻想世界そのもの!


「きれいだろ。こういう景色見たことないだろうと思ってさ」


「はい……とてもきれいです……神宮さん、ありがとうございます!」


「何言ってんだ。お前が俺を連れまわしてたくせに」


私の知らない世界がまだたくさんある。

そう思うと、自分の悩みなんかちっぽけに見えてくる。

自分の悩み……はっ、肝心なことを思い出した!


「神宮さん、昨日女子高生から告白されてましたよね? あれ、オッケーしたんですか?」


「聞いてたのかよ。いいだろ、俺の勝手だ」


「そう言わずに教えてください!」


「断ったよ。俺恋愛とかよく分かんないから」


ほっとしたような、悲しいような気持ちが入り混じる。

恋愛とかが分からない、か。

私、まだまだだな。頑張らなきゃ。

でも断ったって知ったら、気が楽になったなあ。

あれ……? ほっとしたらなんだか眠く……


「でも最近、なんか変な感じが……水瀬?」


だんだんと気が遠くなってゆく。

私は疲れと興奮で、うっすらと眠ってしまった……。



・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 

如月が寝てしまったー

明王はそれを、物珍しげに見ていた。

一日歩き回って疲れたのだろう、すやすや寝息を立てている。


すると彼女の頭がかくんと明王の肩にのった。

彼のすぐ近くに、如月の寝顔がある。

その顔を見ながら、明王はそっと如月の顔に触れた。


「寝てる時なら……いいよな……」


独り言をつぶやきながら、明王は如月のおでこに優しくキスをしてみせた。

もちろん如月は気づくわけがない。

何か寝言をつぶやいただけで、また夢の世界に入ってしまう。

明王は自分が何をしてしまったのか戸惑い、パッと顔をそらした。


「何やってんだよ……俺は……」


アニメグッズ専門店に行ったときに見せた、如月の意外な一面。

あんなにキラキラ輝いて嬉しそうな顔は、見たことなかった。

しかもその表情は自分に瓜二つなアニメのキャラに向けられていたのだ。

それが妙に悔しくて、自分を選ばなかったことが何より腹正しく……


「くそっ! なんでこんなに気になるんだよ……!」


明王に奇妙な感情が芽生え始めたのは、その時だった……


(つづく・・・)

第一幕とはうってかわって、

第二幕は恋愛要素強めであります。

正直私個人的には、

如月そこかわれという状態なのですが・・・

まあ、細かいことはさておき。


17日は海の日でしたね。

書き下ろしでは久々のJOKERが登場しております

しくにくのメンバーで海が似合いそうな人といえば

やっぱり輝流と美宇ちゃんでしょうか‥‥笑


次回、クリスマスの次にやってくるイベントです!

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