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デートとかでも行けば?

世間はリア充であふれるクリスマス!

そんな中、明王に告白する女子高生を発見してしまった如月は・・・

『えぇぇぇぇぇ!? 王様が女子高生に告られてたあ!?』


携帯越しに聞こえる大きな声に、思わず耳をふさぐ。

彼の興奮をなだめながら、私はため息をついた。

その夜、私は結局誰かに相談せざるをおえなかった。

頭からあの光景が何度も何度も浮かび、一人じゃとても抱えきれそうにない。

だからこうして相談してるわけだが……


『それは大変だったね~。王様、なんて言ってた?』


「驚きすぎて、最後まで聞かずに帰っちゃいまして……」


『そっか~。でもどうしてそれをオレに? こういう話はミュウミュウが適任なんじゃね?』


相談相手はご存知の通り、輝流さんだ。

私は苦笑いを浮かべながら、なぜ彼にしたかを話した。


「それが美宇さん、疲れてもう寝ちゃってるらしくて。天衣さんも勉強中だってことで邪魔しちゃ悪いし」


『ふ~ん、オレは邪魔していいんだ~?』


「だって輝流さん、さっき暇してるから大丈夫って言ってましたよね?」


『ん~? 何の話?』


こんな時リア充な友達がいたらどんなにいいだろうかと改めてそう思う。

唯一頼りになるはずの美宇さんも今回はあてにならないし。


「私、どうしたらいいか分からなくなりました……早くしないと神宮さんが誰かにとられてしまいそうで……」


『にがっちゃん……』


あの告白を、神宮さんは承諾したのだろうか。

結局答えを聞かぬまま私は逃げちゃったし、そのことを知らない。

もし神宮さんが誰かに取られたら。

早くしなきゃ、そう思っても行動に移せない……


『いっそのこと、デートとかでも行けば?』


!?


『明日バイト休みだし、デートに誘っちゃえばいいじゃん』


「そ……そんな適当な……」


『いいじゃん、後悔するよりはさあ』


確かに輝流さんの言うことにも、一理あるかもしれない。

昔クリスマスで告白して付き合ったカップルは、七十パーセントいるって聞いたことある。

何回も読むぐらいよかった小説にも、やらずに後悔するよりやって後悔した方がいいって言ってたし。


「分かりました……やるだけやってみます」


『うんうん、その意気! あ、あと! 王様とデートするんだから、おしゃれを怠っちゃあだめだからね!』


痛いところ、突かれたなあ。

正直かわいい服なんてまったくもっていない。

かといって今から買いに行くのもなあ。

考えている中、ふと以前言っていた言葉を思い出す。

輝流さんがポニテじゃなくて普段と違う髪型にすれば、と。


「輝流さんは私がどんな髪型をすればかわいいと思いますか?」


『……っ……ゴホッ、ゲホッ』


「き、輝流さん!? 大丈夫ですか?」


『う、うん。ちょっとむせただけだから』


いけないこと、聞いちゃったかな。

でも実際輝流さんにしか聞けないことなわけだし。

男性側として意見をもらえたらなと思うのは、わがままなのだろうか。


『髪型……ね……個人的にはツインテールとかでもいいんじゃない?』


「ツインテール、ですか?」


『現にあまちゃんもしてるじゃん。にがっちゃんのツイテ見てみたいし』


うーん、いまいち納得できないなあ。

ツインテールなんて、あんまりやらないし……

でも少しでも女としてみてほしいなあ。


「……分かりました……やってみます」


『え、マジ? 頑張ってよ~、にがっちゃん。んでいつかオレにもツイテ見せてね☆』


気楽に言う彼に、私はふっと笑ったのだった。


(つづく!)

今日は別作品にて、

ある人の誕生日小説を書下ろしをしています。

偶然でありますが

アニメのそうそうたるキャラと同じ誕生日で、

光栄でもあり差し出がましくもありますね。

うんうん。


次回、念願の初デート!

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