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剣の本質
夕方になった、俺は一人居残って、言われた通りに剣を振るっている。
悔しい、田舎では天才と言われてた俺が、なんでいまさら素振りなんかしないといけないのかが分からない。
だが言われた事はきちんとやる、正直気には食わないが。
教官が来たので聞いてみる事にした。
「なぜ、素振りからやらなければいけないのですか?」
「それはな、お前の剣筋はな、儀礼用の剣筋だからだ」
「儀礼用?」
「そうだ、主に式典とかの演武の時に使われる剣技だな、だから実戦には向いていないんだよ」
そうだったのか、全然知らなかった。
「お前には、もう一度基礎からやり直して貰う」
「それで強くなれますか?」
「ああ、今よりは確実に強くなれるだろう」
「わかりました、よろしくお願いします」
こうして、教官から剣術の基礎から習う事となった。