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決着
こうして俺と、イオラ・セハームトの決闘が始まったのであった。
最初はウルス教官に言われたと通りに様子見で行く。
ん・・・なんかセハームトの動きが悪いぞ?
隙は多いし、動きも緩慢だ、まさか罠か?
注意して立ち回る、何故かセハームトが慌てている様だ。
いい加減にしろ、本気で来ないなら一気に行くぞ。
結果、あなりにも呆気なく勝ってしまった。
何故だセハームトは勝つ気が最初から無かったのか?
俺は勝ったのに納得が行ってなかった。
教官に聞いて見る。
「セハームトの動きが悪かったんですが、調子でも悪かったんでしょうか?」
「いやそれが、お前の今の実力なんだ」
教官が何を言っているのかが良く分からない、こんな落ちこぼれの俺が実力でセハームトに勝っただと、正直に言って信じられない。
「教官俺は、落ちこぼれなんですよ、実力で勝てる訳無いじゃないですか」
「信じないのは勝手だが事実だ」
「正直、勝ててホットしているので良いんですが」
「良かったじゃないか、婚約者を奪われなくって」
「ええ、そうですね」
そう言ってエリスの方を見る、なんか複雑そうな顔をしている。