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52.初依頼

短めです。

朝の光が差し込むギルド管理局

ユートたちは掲示板の前に集まっていた


ミナが目を輝かせる


「わぁ……依頼がいっぱいある……!」


ジンが腕を組んで唸る


「どれも地味だな……魔物討伐とかないのか?」


セリナが冷静に言う


「Eランクよ。最初は地味で当然」


カイルが笑う


「でも、これが“仕事”ってやつだよな」


ユートは掲示板を見ながら呟く


「……納品依頼、探索依頼、護衛依頼……

 この三つ、全部含んでる依頼があるな」


ノアが目を細める


「複合依頼か。Eランクにしては珍しい」


エリオットが不安そうに言う


「ぼ、僕たち……できるかな……?」


ルナが優しく微笑む


「できるよ。みんなでやれば」


ユートは依頼書を手に取った


「よし、これにしよう。

 《薬草探索と納品、依頼人の護衛》」




依頼人は、若い薬師の女性だった

名はリーネ。

小柄で、眼鏡をかけた穏やかな雰囲気の人物


リーネは少し緊張しながら言った


「えっと……薬草を採りに行きたいんですけど、魔物が出るかもしれなくて……」


ユートが頷く


「俺たちが護衛します。薬草の場所は?」


リーネ「森の外縁部です。そんなに奥じゃないです」


エマが目を輝かせる


「薬草! どんな種類ですか!?」


リーネ「えっと……《青葉草》《月影の苔》《微光の芽》です」


エマ「最高……!」


レオンがすぐに止める


「暴走するなよ」


リーネは笑いながら言った


「みなさん、仲が良いんですね」


ミナが嬉しそうに答える


「うん! ギルドだから!」





ギルドハウスに戻り、全員が机を囲む


ユートが依頼書を広げる


「目的は三つ。薬草の探索、採取、そして依頼人の護衛。

 場所は森の外縁部。魔物の出現率は低いが、油断は禁物だ」


ノアが地図を見ながら言う


「この辺りは《跳ね狐》が出る可能性がある。素早くて、毒を持ってる」


セリナ「毒……厄介ね」


エマ「解毒薬、作っておく!」


ルナ「幻術で気配を消すこともできる。奇襲は避けられるかも」


ジン「俺は前衛だな! 任せとけ!」


カイル「俺はサポートに回るよ。罠とか、見張りとか」


エリオット「ぼ、僕は……魔導感知で薬草を探す……!」


テオ「ピコも偵察できるよ!」


ピコ「ピィ!」


ユートは頷いた


「よし、じゃあ明日出発だ。準備は今日中に済ませよう」





翌日、朝の光の中

ユートたちは森の外縁部に到着した


リーネが地図を見ながら言う


「この辺りに《青葉草》があるはずです」


ミナが周囲を見渡す


「静かだね……」


ノア「魔物の気配はない。今のところは」


ルナが幻術を展開する


「《気配遮断》……これで少しは安全」


エマが地面を見て叫ぶ


「見つけた! 《微光の芽》!」


リーネ「すごい……早いですね!」


ジン「任せとけって!」




突然、ピコが警戒音を鳴らした


「ピィ!」


ノアがすぐに叫ぶ


「来る! 《跳ね狐》だ!」


茂みから、素早く跳ねる小型の魔物が飛び出す

鋭い爪と、毒を含んだ牙を持つ


ユート「前衛、構えろ!」


ジン「おう!」


ジンが前に出て、跳ね狐を受け止める

カイルが罠を展開し、動きを封じる

ルナが幻術で視界を遮り、エリオットが魔導感知で位置を把握する


ミナが魔法を構える


「《ライトショット》!」


跳ね狐が怯み、ジンが一撃を加える

魔物は倒れ、静寂が戻る


リーネが震えながら言う


「す、すごい……本当に、連携してるんですね……」


ユートは微笑む


「これが俺たちのやり方です」





薬草はすべて採取完了

リーネは感謝の言葉を何度も繰り返す


「本当にありがとうございました……

 これで薬が作れます……助かりました」


エマが嬉しそうに言う


「どんな薬になるんですか?」


リーネ「村の子供たちの熱を下げる薬です」


ミナ「……よかった」


ユート「また何かあれば、いつでも依頼してください」


リーネは深く頭を下げた





夕方、ギルドハウスに戻った一同は机を囲む


ユートが言う


「初めての依頼、無事完了だ。みんな、よくやった」


ジン「楽勝だったな!」


セリナ「油断しないことね」


ノア「連携は悪くなかった。課題は……魔力の消費管理」


エリオット「ぼ、僕……もう少し感知精度上げたい……」


ルナ「幻術の持続時間も、調整するね」


ミナが笑顔で言う


「でも……楽しかった。

 “仕事”って感じがした」


ユートは頷いた


「これが冒険者の仕事だ。

 依頼人がいて、目的があって、責任がある。

 でも――仲間がいれば、乗り越えられる」


――《黎明の翼》はたしかに一歩前に進んだのだった


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