34.学園入学
一応ユートとミナは剣術、魔法試験受けてます。慌てて後付けでつけたわけじゃ、な、ないよ?
すいません、投稿がとても遅くなってしまいました。
追記
ユートとミナの名字がよくわからんやつになってました、本当にすいません。
試験が終わった日の夕刻、学園の奥にある石造りの部屋では教師たちが集まり、試験結果を記録した羊皮紙を前に静かに議論を交わしていた。窓の外には冬の夕陽が沈み、冷たい光が差し込んでいる。
「剣術試験、一位はユート・アルティナール。十二歳にして二刀流を自在に操り、盾を割り、槍を弾いた。冷静な戦術眼も評価に値する。」
「魔法試験、一位はミナ・リュミエール。炎と光の精霊を同時に操り、融合魔法を成功させた。精霊との契約の深さは群を抜いている。」
「知識試験はユートとミナが同率一位。実戦経験と理論を兼ね備えた回答だ。」
「総合評価はユートが一位、ミナが二位。どちらも十二歳にして驚異的な才能だ。」
教師たちは頷き合い、記録を閉じた。彼らの未来は確かに光に満ちていると、誰もが感じていた。
◇
試験が終わった夜、ユートとミナは屋敷に戻った。
暖炉の火が赤々と燃え、家族が待っていた。 ユートの父は腕を組み、母は微笑みながら二人を迎えた。ミナの両親も駆けつけていた。
「どうだった?」
父が低い声で尋ねる。
「剣術は勝った。魔法も知識も……全部やり切った。」
ユートは胸を張った。
「私は炎と光の精霊を融合させたの。試験官も驚いてた。」
ミナが少し照れながら答える。 母は目を潤ませ、ユートの肩を抱いた。
「よく頑張ったわね。十二歳でここまでやれるなんて。」
ミナの父も笑みを浮かべた。
「お前たちなら必ず合格する。胸を張って待て。」
その夜、二人は家族と食卓を囲み、試験の話を何度も繰り返した。笑い声と誇らしさが屋敷を満たした。
◇
冬の朝、校門前には十二歳の受験生たちが集まっていた。吐く息は白く、緊張と期待が入り混じる。校門横の掲示板には四枚の羊皮紙が貼られている。
剣術、魔法、知識、総合――四部門の順位と点数が記されていた。 人々がざわめき、名前を探す。
剣術部門
1位 ユート・アルティナール 100点
2位 カイル・ドラン 92点
3位 リオ・フェルナン 89点
魔法部門
1位 ミナ・リュミエール 100点
2位 セリナ・クロード 95点
3位 エリオット・ハルディア 90点
知識部門
1位 ユート・アルティナール 100点
1位 ミナ・リュミエール 100点
3位 カイル・ドラン 90点
総合部門
1位 ユート・アルティナール 総合290点
2位 ミナ・リュミエール 総合287点
3位 カイル・ドラン 総合271点
掲示板の前で歓声とざわめきが広がる。十二歳の受験生たちは互いに結果を見比べ、ユートとミナの名前が最上段に並ぶのを見て息を呑んだ。 ユートは拳を握りしめ、ミナは胸に手を当てて深く息を吐いた。二人の努力は確かに報われたのだ。
◇
三日後の午後、学園の大講堂。高い天井に魔法灯が輝き、白い石造りの壁には王都の紋章が刻まれている。壇上には校長と教師たちが並び、合格者たち――すべて十二歳の新入生――が整然と座っていた。
校長が立ち上がり、静かに告げる。
「今年度の総合一位はユート・アルティナール。新入生代表として挨拶をしてもらう。」
その瞬間、ユートは目を丸くした。
「えっ……俺? 聞いてないんだけど」
隣のミナが慌てて囁く。
「ユート、落ち着いて! 代表挨拶だよ!」
「いやいや、準備してないって!」
ユートは小声で抗議したが、壇上に呼ばれてしまった。 観客席からは期待の視線が集まる。ユートは心臓が跳ねるのを感じながら壇上に立った。暁光剣と黎明の剣を腰に差し、深く息を吸う。
「えっと……その……」
一瞬言葉に詰まり、会場がざわめいた。ミナが小さく拳を握り、ユートを見守る。
「僕たちはまだ十二歳です。けど、この学園に入るために努力してきました。剣も魔法も知識も、全部は仲間を守り、未来を切り開くための力です。準備してなかったけど……今思ってることをそのまま言います。ここから始まる学びを大切にして、みんなで強くなっていきたいと思います。」
その言葉は不器用ながらも真っ直ぐで、講堂に響いた。教師たちは頷き、仲間たちは真剣な眼差しで聞き入った。
「どうか、これからの学園生活で、皆と共に成長していけますように。」
ユートは深く一礼した。拍手が広がり、入学式は厳かに幕を開けた。壇上から戻るユートに、ミナが小声で笑いながら言った。
「ユート、準備してなかったのに、すごく良かったよ。」
「ほんと? 心臓が飛び出るかと思った。」
ユートは苦笑した。
◇
入学式を終えた夕刻、ユートとミナは屋敷へ戻った。冬の冷たい風を切りながら門をくぐると、庭の雪が薄く積もり、暖炉の火が赤々と燃える家が迎えてくれる。今日は特別な日。二人が同棲している屋敷に、ユートとミナの両親も集まっていた。
玄関を開けると、家族の視線が一斉に二人へ向けられる。ユートの父は腕を組み、母は微笑みながら椅子に座っていた。ミナの両親も隣に並び、緊張と期待を隠せない様子で二人を見つめている。 ユートは深く息を吸い、声を張った。
「……俺たち、Sランククラスに合格した!」
その言葉に、部屋の空気が一瞬止まり、次の瞬間歓声が広がった。
「Sランク……!」
ユートの父が目を見開き、力強く頷いた。
「最上位クラスなんて……本当に誇らしいわ。」
母は目を潤ませながら微笑んだ。
「やっぱりやったね、ミナ!」
ミナの母が娘を抱きしめ、父も笑みを浮かべた。 ユートの父が腕を組みながら言った。
「学園のクラスは六つあるんだろう? SからEまで。」
ミナが頷きながら説明する。
「うん。Sランクは最上位で、選ばれた才能だけが入れる特別クラス。Aランクは優秀な生徒が集まるクラスで、将来有望とされてる。Bランクは平均以上の力を持つ生徒。Cランクは基礎を固める一般的なクラス。Dランクはまだ未熟だけど伸びしろがある子たち。Eランクは基礎から鍛え直す必要がある子が集まるクラスなの。」
ユートの母が感慨深げに言った。
「その中であなたたちが選ばれたのは、最上位のSランク……。そこに入れるなんて、奇跡のようね。」
ミナの父も真剣な眼差しで言葉を添える。
「Sランクは競争も厳しいはずだ。だが、そこで鍛えられれば本物になれる。」
ユートの父は力強く肩を叩いた。
「お前は剣術も知識も総合一位だったんだろう。努力が報われたな。」
母は優しく微笑み、ユートの頬に手を添えた。
「でも、これからが本番よ。無理をせず、でも全力で挑みなさい。」
ミナの母は娘を抱きしめながら涙を浮かべた。
「ミナ……あなたがここまで強くなってくれて、本当に嬉しい。」
父は真剣に言った。
「精霊との契約をさらに深めれば、必ず仲間を守れる。お前の力は支援において誰にも負けない。」
ユートとミナは互いに目を合わせ、頷いた。
「俺たち、Sランククラスで必ず成長する。仲間を守り、未来を切り開く。」
ユートが言う。
「うん。支え合って、もっと強くなる。精霊たちとユートとも一緒に。」
ミナが微笑む。 暖炉の火が揺れ、家族の笑顔が広がる。十二歳の二人は、最上位クラスに選ばれた誇りと責任を胸に、これから始まる学園生活へと心を燃やしていた。
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