10.5.ミナとの文通2
飛ばしてもらっても構いません。
でもできれば読んでほしーな
歳の儀式を終えた翌朝。
ユートは中庭のベンチに座り、光の翼の感覚を確かめていた。
背中には何も見えない。
しかし意識の奥で、細い光の線が脈打ち、遠くのミナの魔力を微かに感じ取る。
五歳の体にしては不釣り合いに落ち着いた分析をしながら、ユートは微笑む。
「今日の文通も楽しみだ……」
午後、カストルが近づいて声をかける。
「坊っちゃん、リュミエール家よりお手紙が届いております」
薄紫色の封筒に、リュミエール家の紋章。
ユートの胸が少し熱を帯びる。
【ミナの手紙】
ユートくんへ。
五歳のお祝い、おめでとう。
私も光の翼が発現してたんだよ。少しずつ安定してきたよ。
私も君と同じ感覚で使えるみたい。
距離は離れていても、ちょっとだけ君の意識を感じられるんだ。
まだ完全に操作できるわけじゃないけど、君の動きや魔力の流れを想像しながら、少しずつ練習しているよ。
次に会えたら、もっと一緒に試せそうだね。
ミナより
ユートは息を呑む。
(……ミナも光の翼を少しずつ安定させてる。
遠くにいても、こうやって互いの感覚を共有できるなんて)
【ユートの返事】
ミナへ。
手紙ありがとう。
君も光の翼を練習してるんだね。
僕もまだ完全には安定していないけど、こうやって君と感覚を共有できるだけで、少し安心するよ。
次に会ったときに、念話の精度も確かめよう。
ユートより
書き終えると、胸の奥がじんわり温かくなる。
(……文通と念話で、少しずつ成長の確認ができるんだ)
数日後、紫の封筒が届く。
触れると、微かに魔力の振動が指先に伝わる。
まだ五歳の魔力としては繊細だが、意図を込めた光の揺らぎが分かる。
【ミナの手紙】
ユートくんへ。
手紙に魔力を少しつけてみたよ。
君ならきっとわかるはず。
光の翼、昨日より少し安定してきた。
私もどんどん練習するね。
次の文通でもう少し試してみようね、
ミナより
ユートは紙を握りしめ、息を整える。
(……同じスキルでも、微妙に感覚が違う。
でも、重なり合う部分が確かにある)
五歳の二人は、三歳の頃より高度なやり取りをしていた。
・文末の丸の大きさ=魔力循環の安定度
・紙に残る魔力の揺らぎ=集中度や練習の手応え
「今日は空がひかってたよ」=《念話が安定していた》
互いの観察眼と転生者の理性を使い、文字と魔力で情報をやり取りする。
こうして二人の文通は続く。
幼い言葉の奥に、転生者としての理性と観察眼が入り混じる。
互いのスキルを支え、魔力の変化を記録する。
――そして少しずつ、二人だけの“共鳴”が育っていく。
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