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大英雄の大罪人  作者: 親の顔よりみた小指
第五幕 能力専門高校生
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第四十一話 違法滞在

 一週間後

「あのさ、お前らいつまでいるの?」

 俺は何故か未だに滞在してるアモンとバルバトスの二人に話しかけた。

「え?いたらダメだった?」

「いや、片付けも大体終わったらしいし帰れば?」

「良いじゃないですか。ボスだって残る許可を下さったんですから」

「まあ、それはそうなんだけどさ」


 一週間前の天華曰くお泊まり会が終わってから、この二人以外の悪魔編メンバーは新宿の拠点まで帰っていた。だが、この二人だけは何に魅力を感じたのか先生の元に残ることにしたらしい。


「まあ、良いんじゃないか?しばらくウチで預かることになったんだ。騒ぎは起こすなよ?」


 いつの間にか部屋に美蘭先生がいた。それにしても先生の方から部屋まで来るなんて珍しいな。こう言う時は大体この後……

「ところで、明、仕事だ」

ほらやっぱり。また始まった。

「はあ、次はどこだ?また旧都か?」

 そう返事をすると、

「能力協会って知ってるか?」

と返ってきた。


「能力協会?何だそれ。聞いたことあるような」

「ここ四、五年くらいで急激に巨大化した組織だ。各国の政府も一枚噛んでるらしい」

「それで?能力協会がどうしたんだ?」

「そこが運営している能力専門学校というものがある。明、潜入してこい」

「は?」

 急すぎるだろ。政府が関与しているような場所に潜り込めだと?

「先生、ちょっと待ってくれ、もうちょっと詳しく頼む」

「ふむ、まあ、流石に内容を省きすぎたか」


「まず、能力協会ってのは能力者の統制を目指している組織だ。ちなみにそいつらの認識で言えば、私達の様な能力者は協会に所属していない危険分子って感じらしい」

「それだけで危険分子扱いなのか?少し厳しすぎるような気もするが」

「"十年前の災害を再発させない"というのが目標のようだ。それだけ聞けば分かるだろう?」

「なるほど、野良の能力者ほど何をするか分からない要素が強いからな」

「ああ。政府はそういった能力者に首輪を付けておきたいらしい」

「面倒な社会になったもんだ」

「原因の一つはお前達四人ということになってるがな」

 先生はそう言いながら苦笑いしていた。


「それで、能力専門学校ってのは何だ?」

「能力専門学校、ここ数年で新しく出来た新設の学校だ。日本にも存在し、最高峰の器具を用いて能力の訓練を受けることができる。能力者は高校に行く年になったら通常の高校とは別に能力専門学校に進学する権利が与えられる」

 ここまでは普通に能力の学校というイメージ通りだな。


「とまあ、表向きはこうだ。今回私の元に入って来た情報によると、上層部の一人がβ序列七位だという物だ」

「は?何でそこでβが……」

「まあ、潜り込まれてるって事だろうな。自分達の警備はザルなのに野良能力者様の相手をしてる場合なのかね、はあ」

 先生はやれやれと言う様に頭を押さえた。


「さて、入学は一ヶ月後に控えている。各々準備をしておくんだ」

「一ヶ月後?随分と早いんだな」

「普通の高校ではないからな。システムに慣れるために四月入学というわけではなく、事前に授業があるらしい」

「そうか、あとシステムってのは……それは向こうで慣れれば良いか」

「他に何か質問はあるか?」

「あ、そうだ。各々って言ってたが今回は誰が行くんだ?」


 それを聞いた先生は何言ってんだ?という顔をしながら静かに話を聞いていたアモンとバルバトスの方を見て、

「お前達三人だ」

と告げた。

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