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大英雄の大罪人  作者: 親の顔よりみた小指
第四幕 神話種狩り
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第三十七話 新宿戦 其の十一

「血栓」


 腕から流れた血が持国の周囲を回り出した。そして、大量の弾となって回転し始めた。

「この数を捌き切れるかな?『運命』!」


 回転した大量の血液の弾が美蘭の元へと加速し始めた。

「ぐっ」

「おっと、最強でも攻撃を喰らうんだね〜、意外だなぁ」

 何発かの弾が当たり、美蘭の身体からは血が垂れていた。

「はぁ、面倒だ」



「何であんな技を受けて面倒の一言で済ますんですか?あの人は」

「美蘭先生はそう言う人なので、あまり他の能力者と比べない方が良いですよ、ノイマンさん」

「そ、そうですか」

 美蘭を追いかけて来た天華はノイマンと建物の外に避難していた。

「こんなの負ける訳無いじゃないですか。あの人がいないと私達だと勝負になりませんでしたよ」

 それを聞いた天華は少し曇った顔で、

「そうなんですが……能力は相性次第でどんな強者にも勝ち得る可能性があります。あまり油断しない方が良いです」

「そうですね。油断せずに行きましょう」

 ノイマンがそう言った途端に建物の壁が破壊されて、中から何かが飛ばされて来ていた。


「チッ!血を使った乱打かと思っていたが、打ち込んだ血液で相手の動きを縛るのが目的か」

「美蘭先生?どうして吹き飛ばされて……」

「天華!あの二人、かなり強いぞ!累を奪われる。阻止しろ!」


 全く、イカれたやつだ。血液を操る女。もう一人の男は能力すら見せてこない。しかも動きを縛られているしな。少し本気を出さないとな。


________________________


「はあ、はあ、落ち着いて……よしっ!浄化!」

 天華が手を前に出したら空から光が降り注いだ。


「は?これって浄化じゃないの?広目、もしかしてあの子ってさ」

「ああ、おそらく『天使』だな」

「もー、累くんを連れ戻しに来ただけなのに何で神話種二体も相手にしなきゃいけないわけ?」

「仕方ないだろう。私だってあいつの命令じゃなければ見捨てていた」

「はあ、それじゃ、私もう戦えないからあとはよろしくね〜」

「攻撃型は不便だな」

「広目の能力が攻撃型じゃないのが不思議だよ」


「さて、能力発動。対象者『運命』一人に集中」

「美蘭さん!あれって」

「ハッ、嘘だろ?」

 天華達の目の先には上空の雲が割れて辺り一面にレーザーが降り注ごうとしている様子が見えていた。

(まただ、こいつらの広範囲攻撃には皆を守るための余裕がない。どうすれば良い?今すぐに出来ることは天華達を庇うこと。私も大分甘くなったもんだ、大人の責任には勝てねえな)


「お前達!すぐに私の元へ来い!」

「せ、先生!あれ!」

 天華が叫んだ先には人影があった。それも三人分の人影が。



「あれは、レーザーだな?光を使って俺に挑むとは無謀なやつだな」

 人影は拘束でレーザーの元まで走って行った。

「ほらよ!そのままお返しだ!」


 レーザーはその威力を保ったまま、真逆の方向へと進んでいき、広目に直撃した。


「先生、待たせた。悪いな」

「ハッ、いつまで経っても生意気なやつだよ、お前は」

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