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大英雄の大罪人  作者: 親の顔よりみた小指
第四幕 神話種狩り
36/95

第三十六話 新宿戦 其の十

「あちゃー、累くん負けちゃったかー。私は結構期待してたのになぁ」

「所詮は六位なんぞで驕っていた程度の実力なんだ。神話種相手に勝負になる訳ないだろう」

「まあそうなんだけどね。それじゃあ、累くん回収に行こうか」

「ああ、あんな奴でも居ないよりはマシだ。少しは戦力になってもらう」

「行こ、広目」

「ああ、持国」

 そう話しながら二人組が新宿上空から戦闘を観測していた。


________________________


 22時30分

 戦闘が終わり、それぞれが落ち着きと余裕を取り戻しつつあった。

「さて、それじゃあ天華、明を探しに行くか」

「は、はい、先生」

「大丈夫、心配するな。あいつはそう簡単に死なない。師匠の私が言ってるんだぞ、間違いない」

「そうですね、先生、ありがとうございます」



「アスタロトさん、それに能力をかけ続けて下さい。また下手な能力を発動されたら面倒なので」

「ん、分かった、ノイマン、こいつどうするの?」

「ボスに見せようかと思っていますが……能力が厄介ですね。能力軽減系の装備は倉庫にあったと思いますが……最後まで面倒な相手ですね」

 ノイマンとアスタロトは二人で累を拘束していた。


「ねぇねぇ、ボスって誰のこと?私にも教えてよ」

 瞬間、その場に声が響いた。

「誰ですか、あなた方は」

 ノイマンが冷静に聞くと、

「私?私はね〜、β四位の持国って言うんだ。それと、こっちが広目。広目は三位だよ。よろしくね〜」

と返した。


「そこの累くんを返してほしいんだよね。そうすれば何もせずに今日は退くからさ」

「それを信用しろと?」

「私達二人相手に強気だね〜、立場上ってやつなのかな。能力だって使わないからさ、信じてよ」

「そもそも、あなた方が四位と三位だと言うのなら実力で取り返せば良いのでは?」

「……それは、あーあ、アレに見つかりたくなかったから穏便にしてたのに」


「お前達二人もβか?おかしな気配を感じたから来たんだが、さっきの雑魚より強そうじゃないか」

 いつのまにか部屋の中には最強の能力者、如月美蘭がいた。

「広目、ここは私に任せて」

「ああ、頼んだぞ持国」

「たったの二人で私の相手をするつもりか?」

(相手は二人、一人は持国と呼ばれている女、もう一人は広目と呼ばれている男、ああは言ったがたったの二人なんて言う強さじゃない。一目で分かる。こいつら二人の圧倒的な自信、それは強さから来るんだろう。私一人だと面倒かもしれないな)


「行くよ『運命』」

 持国はそう言いながら自分の腕をナイフで傷つけた。

「喰らってみなよ。血栓!」

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