表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

67/180

22:ダンジョンで通販ショップのパン


「もう隠す気もないのだな? その板俺たち以外には見せるなよ?」


「わかってますって・・・・ポチっとな!」



 オレはさっそくパンを買うために、スマホを使い、通販ショップを開いた。

 オレたちは現在、エミソヤのダンジョンの九階層の安全地帯にいる。


 その安全地帯でその日は、野営することになっているのだ。


 だが硬パンも干し肉もうんざりだったオレは、スマホの通販ショップで食べ物を購入し、皆で食べることを提案したのだ。



 メロンパン3個405円を購入。


 

 残りポイント:57489


 ドサ!



 オレがメロンパンを購入すると、通販ショップの箱が落ちてくる。



「えっと・・・甘いパンはレーティシア姫、坊ちゃんにライザさんでしたね?」


 

 オレは通販ショップの箱を開けて、メロンパンを出して渡していく。



「ええ。それでかまいませんわ」


「甘いなら私もかまわない」


「ヨッシーに坊ちゃんなんて呼ばれると、何か微妙な気分だな?」



 次は肉系のパンと・・・・。


 大きなメンチカツパン3個450円を購入。



 残りポイント:57039


 ポテ!



 すると先ほどと同じように、通販ショップの箱が落ちてきた。


 オレはコロンにメンチカツパンを渡し、自分の分もメンチカツパンをとっておく。



「ん? カレーパンと似ているな?」


「まあ中身は食べてみればわかるよ。ポチっとな」



 カレーパン3個385円を購入。



 残りポイント:56654


 コロ!



 オレは落ちてきた通販ショップの箱を開けると、中からカレーパンを取り出して、オベールさんと目立たない二人に渡していく。



「なんだこれは? 揚げてあるのか?」


「そうだね。パンの中にカレーを入れて揚げてあるんだ」


「揚げ物は高級だぞ? どれだけ贅を凝らしたパンなんだ?」



 オベールさんにはカレーパンがそう見えるかもしれないが、オレには普通の総菜パンだ。


 

「そうだ。どうせなら甘い飲み物も欲しいかな。レーティシア姫がメロンが好きそうだったから、メロン味の飲み物にしようか?」


「それは願ってもないことですが、代償とやらが高くつくのではないですか?」


「なるべく安いのを買うから大丈夫ですよ。ポチっとな」



 オレはメロンクリームソーダ10缶1590円を購入した。



 残りポイント:56064


 ボテン!!



「どうぞ皆さん。飲み物を配るのでこちらへどうぞ」



 オレはカサカサと箱を開けながら、皆にそうよびかけた。



「何だこれは? どうやって開ける?」



 するとオベールさんが、缶ジュースの開け方がわからないようで尋ねてきた。



「こうです」


 カチ!



 オレは皆に見せながら、缶ジュースの蓋を開けた。



 しゅわ~!


「おっと!」



 開けると泡が噴き出てきたので、慌てて飲み込む。



「まさか酒じゃあないよな?」



 オベールさんがその泡を見てお酒に見えたのか、そう尋ねてきた。

 そういえばこの辺りの安いお酒といえばエールが主流だ。

 しゅわしゅわと泡が出てくれば、エールに見えてもおかしくはない。

 そしてオベールさんを始め、皆に次々とメロンクリームソーダを渡していく。



「んくんくんく! か~! 甘いな!」



 毒見のためか、まっさきにメロンクリームソーダを飲んだオベールさんが、そう感想を述べた。



「んくんくんく! ああ~! たしかに甘いわね! アルコールが入っていないのが残念だわ!」


「んくんくんく! この飲み物、最高ですわ!」


「「んくんくんく・・・・」」



 すると皆が堰を切ったように、メロンクリームソーダを飲みだした。



「あの・・・・それ、パンが喉につまらないように渡した飲み物だから、パンを食べるためにのこしておいてくださいね」



 メロンクリームソーダをぐいぐい行きたくなる気持ちはわかるが、飲み物がないと、パンは食べつらい。



「これ・・・! 見た目は確かにメロンのようですが、表面に砂糖をふんだんにまぶしてあるのすね? サクサクとして心地よい歯ごたえです!」


「味も悪くないわよ! 贅沢すぎて普通は口にも入らないパンだけど」


「こんなの伯爵家にいた時にも口にできなかったぞ・・・」



 どうやらメロンパンは好評のようだ。


 オレはメロンパンを夕食にしようとは思わないが・・・。

 どちらかといえばオレにとってメロンパンはおやつだ。



「このパンの肉うま! これならいくらでもいけるぞ!」



 コロンは瞬く間に大きなメンチカツパンを平らげていく。


 まあメンチカツパンは夕食にちょっと食べるにはいい感じのパンだと思う。

 だが今のオレには量が多すぎて、半分くらいまでしか食べれそうにない。



「これはまた濃厚な味の具だな!」


「こりゃあ美味いですぜ!」


「ああ。最高だな!」



 カレーパンも好評で良かった。

 あの調子なら彼らも数口でカレーパンを食べきってしまうだろう。

 まああとは硬パンか干し肉でも食べたらいいよ。


 明日はいよいよ目的の十階層に到達する。

 今日は戦うこともなく魔力の節約が出来たし、多めにポイントをチャージして寝ておくとする。


 その日チャージしたポイントは、5000ポイントだ。



 残りポイント:61064

 お読みくださりありがとうございます。


 面白い!

 また読みたい!


 と感じた方はぜひブックマークと評価をお願いします。

 いつも誤字報告を下さる方、ありがとうございます。

 感想、レビューもお待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ