表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

136/180

28:発電の魔道具

 ヴァルキリーをシャルちゃんとフランちゃんにお披露目した後、オレはレーティシア姫に会食に招かれた。

 そこでヴァルキリーのことが話題に上がり、冷や汗をかく場面もあったが、レーティシア姫のスリーサイズを知らなかったことを理由に、なんとか難を逃れることが出来た。


 そんな会食の最中、同じく会食に参加していたユースたんに、オレはあることを相談していた。


 

「やっぱり電子レンジが使いたいですね」



 ヴァルキリーを装着しての戦闘訓練の後、オレたちは冷凍弁当を解凍して食べた。

 だがこの異世界には電子レンジが存在せず、仕方なく湯煎で解凍していたのだ。


 電子レンジで解凍すれば、冷凍弁当は5分で解凍出来てしまうのだ。

 だが湯煎では解凍に15分近くもかかってしまった。

 それにお湯を沸かす手間まであるのだ。


 それをもどかしく感じていたオレは、電子レンジを使うために、発電機が作れないかを考えていたのだ。

 

 通販サイトで販売されている発電機は、どれも素晴らしいが、ユースたんの提唱する発電機が、かなりぶっ飛んでいた。



「そのくらいの電気でちたら、その辺りに漂っている程度の魔素でも、生み出せるんじゃないでちか?」


「ええ? この辺りに魔素が漂っているんですか?」



 ユースたんによると、異世界では空気中にも微弱に魔素が漂っていて、家電製品を動かす程度の電気であれば、空気中の魔素を循環させることで、半永久的に発生可能なのだとか・・・・。


 

「ただこの辺りの魔素では100V程度の電気しか生みだせまちぇんので、場合によっては電気を生み出す魔道具を、連結する必要がありまちゅがね」



 さすが神を自称する、高次元生命体だけはあるようだ。

 この技術を地球で公表すれば、世界がひっくり返ること間違いなしだ。

 まあ地球に魔素が存在すればだがね。


 あと場所によっては、使える電力が違うらしいので、場所によっては家電すら動かない場合もあるらしい。

 つまり場所によっては、使えない技術と言うのが欠点のようだ。



「この命令式をわたくちの図案どおりに作り上げた、発電の魔道具にお使いなちゃい」



 以前から地球の家電に興味を示していたユースたんは、快く発電の魔道具の製作に手を貸してくれた。

 あとはオレがこの魔道具を、スマホのアプリで作り上げるだけだ。



「思ったよりも小さな発電機ですね?」



 会食の翌日、発電の魔道具を完成させたオレは、再びユースたんのもとを訪ねていた。


 完成した発電の魔道具は、高さ15センチメートル程の立方体に、コンセントがついたような物だ。


 この発電の魔道具に十分な魔素を、蓄えるのに少し時間はかかるが、魔素さえ溜まってしまえば、半永久的に電気を供給できるそうだ。



「おお! これで未視聴のアニメが見られるぞ!」



 オレはDVDプレーヤー内蔵テレビを購入すると、さっそく未視聴のアニメのDVDを購入して、アニメを見始めた。

 


「ヨッシー・・・・。これはこれで楽しいのでちゅが・・・さっそく趣旨が変わっていまちゅよ?」


「は! そうだった電子レンジ!」



 どうやらオレはアニメを目の前にして、電子レンジという当初の目的を忘れていたようだ。



「よし! 電子レンジ購入・・・・。まあ電子レンジはまた今度試すか・・・・」



 電子レンジを購入したものの、王宮でも学園でも、食事が用意されているオレには、現在電子レンジの使い道がなかったのだ。


 というわけで呆れるユースたんをよそに、一時間近くもアニメを見続けたのである。

 そんな最中ある不快な出来事が起こった。



「ユース様! ベルナルダン枢機卿が面会を求めてやってこられました!」



 アニメの視聴も終わりに差し掛かったころ、ユースたんの世話役である、使用人のおばさんが駆け込んできたのだ。



「アポなしでの面会はお断りでちゅ! 追い返しなちゃい!」



 ユースたんは使用人のおばさんに、そうぴしゃりと命じる。


 いったいそのベルナルダン枢機卿が、何の用事でユースたんに会いに来たというのだろうか?


 お読みくださりありがとうございます。


 面白い!

 また読みたい!


 と感じた方はぜひ・・・・


 《ブックマーク》 と


 評価★★★★★を

 

 お願いします。

 いつも誤字報告を下さる方、ありがとうございます。

 感想、レビューもお待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ