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欲望の聖典  作者: 枝豆た
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第一節~第二節

第一節  世界の形


 世界は完全なる無であった、そこには何もない、陸も、空も、水も、山も、色さえもない、完全なる無、そこから有が生まれる可能性は限りなくゼロに近い無であった。


 そこには昔一つの世界があった、それはそれはたいそう栄えた世界、人と神とが等しく同じ世界に住み、神の御業を使い秩序をもたらした世界、その世界はとある二神による大戦を引き金に終わりを迎えた、そのおわりは決してお互いに滅ぼしあい訪れた終焉ではない、とある時、東のかなたより現れた漆黒の星、虚無の神二ヒリティが引き起こした終焉である、その終焉は絶対である、二ヒリティに抗う術など存在しない、その迫りくる虚無は一度顕現したならば世界の全てを飲み込み ボイド へと帰る、それは絶対である、しかし忘れてはいけない、それは救いであることを、二ヒリティは救済の神でもある、彼は救いを求める者の元へと現れる、そして世界の全てを救済していくのだ、すべてのものは無くなるために存在する、どんなものも必ず無くなる、虚無へと、、、それは救いである、受け入れるのです、、、。


第二節  始まり


 世界が無へと帰り、いかほどの時が過ぎただろうか、、、突如その虚無に一点、煌々と輝く純白の星が現れたのだ、その星は現れた途端めきめきと一対の角を伸ばし始め、やがてその角は空を穿たんばかりに強大に成長した、そこから世界の創造が始まったのだ。

 その純白の星は手始めにその体を台地へと変えた、土や石、輝石、鉱石、全ての基礎を作り上げた、そしてその煌々と輝く光をかき集め一つの恒星を作り上げた、その恒星は台地を温め風を、大気を、作り上げた、そして次にその強大な角の片方を植物へと変えた、台地は苔むし草気が生い茂り台地に実りを風に命を乗せた、そして最後にもう片方の角を生物へと変え、世界を回した、生物たちの目くるめく循環は世界に豊かさを与えた、こうして世界は再び始まった、この世界が一体どのような終わりを迎えるのか、もしくは終わらないかもしれない、ただ言えることは、無の時は過ぎた、これからは有の時代、全てのものが世界を紡ぎ、多くの意味を、新しき意味を生み出す時代、世界は進む、これからも、、、。

世界はその時を取り戻し、再び回り始める、その楽園はどのように終焉を迎えるのだろうか、、、

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