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学級ヒーロー  作者: しょうゆ人
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一話 学級委員になる

初めて投稿します。

小学生です。

 暖かい日光が降り注ぐ。今日は絶好の居眠り日和だ。なのにうちのクラスったら、1時間目は国語、2時間目は算数、3時間目と4時間目は英語、5時間目は学活って、4時間目までの流れ最悪じゃん。


 時間というものは、考え事をしているといつの間にか過ぎていくもの、最悪、最悪、最悪、って考えてたら、いつの間にか5時間目が始まっていた。


 「これから、5時間目の授業を始めます」

 「はい! 」

 「お願いします」 

 「お願いします!」


 オウムが言葉を返すように、5ー1の皆んなは号令係に続いて号令する。いつもなら5時間目は声が小さくなるはずなのだが、今日はいつもと違って声がやけにでかい。まあ、それはそのはず、今日の5時間目は学活だ。楽としか言いようがない、あの学活だ。そりゃあ張り切って切って号令するわ。あ、先生がしゃべろうとしている。


 「はいじゃあ授業始めまーす」


 先生はいつも授業を始めるときこう言った。ちなみに、先生は「始めまーす」の「ま」を強く言う。


 「5時間目は、皆んなへのお知らせと、係決めをしまーす」

 

 「イェーイ、楽ー!」

 クラスの男子の半分ぐらいが言った。クラスには笑いの渦が広がった、が、俺たちはもう小5、ずっと騒いだりする人ではない。笑いの渦は、5秒足らずで収まった。


 「では、まずお知らせです。3日後に学級委員決めをしまーす。なりたい人に意気込みを言ってもらってその後

  皆んなの投票で決まるので、学級委員になりたい人は意気込みを考えといてくださいねー、いいですかー」


 「はーい」


 俺こと木下成龍は、今まで学級委員になったことがない。というか、なろうと思ったことがない。確かに学級委員になったら、1つ肩書きが増える。確かに学級委員になったら、皆んなから慕われる。ただ、学級委員は面倒臭いのだ。この面倒臭いと言う気持ちが、俺が思う何の気持ちよりも勝ってしまう。だから俺は今年も、学級委員になるつもりはない。


 「じゃあ次は、係決めをしまーす。まず……」


 係決めは、あっという間に終わった。楽しいことは時間を忘れさせるって、本当なんだな、俺は思った。




 授業が終わり、帰りの用意をしている時のことだ。斜め後ろの席の山田に、声をかけられた。


 「木下、お前、学級委員になってみないか。何気にあってると思うんだよね。」

 

 この時の山田の顔は、本気だった。しかし、俺の心の中で「面倒臭い気持ち」と「山田の気持ち」を戦わせてみたら、どうにも「面倒臭い気持ち」が勝ってしまう。だから俺は、はっきりと断った。


 「無理、そういうの」


 山田は俺のセリフを聞いたら去っていった。この時の俺の気持ちは、何故か晴れない、そんな気がした。




 


 時間はあっという間に過ぎ、2日後のことだ。健康観察の時に先生が俺にとって驚愕的な言葉を吐いた。


 「山田くんは、交通事故のため、骨盤骨折になりました。なので、当分学校に来れません」


 この瞬間、俺はすごく重い罪悪感を感じた。まるで山田を引いたみたいに。同時に、心の中の俺の何かが負けた気がした。そうか。心が響いた。俺は、いつの間にか心の中が「学級委員になろう」と言う気持ち一色になっていたのに気づいた。そうするしかない。俺は学級委員になることを決意した。




 次の日、俺は見事学級委員になることに成功した。さあ、これからだ。学級委員の生活をめいいっぱい楽しむぞ! 俺は誓った。



 こうして俺は学級委員となったのである。



 


 

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