たった一日の嬉しい日
凄く短い小説です
暇つぶしするには短すぎるって時に見てください
とある町の一人の増田晃希と言う男性の話………
「今日はノルマをギリギリ達成できたかぁ」
会社のセールスマンをやっている晃希は何時も余裕がない平社員だ。
昇給の目処はあるがノルマがギリギリこなせるか、
こなせないかの境に居るため夢のまた夢だ。
追いつきそう、と思った次の日にノルマをこなせなかったりして近づいては遠のき、
近づいては遠のくの繰り返しだ。
煙草は吸うが酒は飲まない、なぜなら一度悪酔いして、
思いっきり友達の頭にビール瓶を叩き付けた事があり、それを思い出すと飲めないからだった。
何時も微妙な立ち位置に居て、彼自身自分が微妙な立場に居ることは分っていた。
それは解消出来無い事と勝手に決め付けていた。
夕暮れ時の人気の無い道を通る、そんな帰り道を歩いていると、
ふと自分の真横の塀に白猫が歩いていること居ることが分った。
綺麗な毛並みをした、真っ白な猫。
しかし首輪は付けておらず飼い猫ではないことが分る。
此方の真横を付いて来ているチラッと横を見ると此方を向きながら歩いていることに気がついた。
少し雲行きが悪くなっていたことに気が付いたのは、猫が足を止めて空を見たからだった、
無自覚の間に彼は猫を抱きかかえていた。
なぜ、拾い上げたかは今でもはっきりしていない、ただ拾い上げなければいけない気がした。
家に連れて帰ると、案の定雨が降ってきた。
「猫の勘…って奴なのかね」
疲れて煙草も吸わずに布団を敷き、寝転がると、
猫が枕の近くでゴロゴロと喉を鳴らしているのに気が付いた。
起き上がってこれから如何するのか考える。
たかが平社員のセールスマンに猫一匹を養えるだろうか?。
もしも死んだら自分に罪悪感だけ残る、そんな思いでニュースを点ける
するとこんな事が報道されていた。
「西地区のペットショップからキプロスアフロディーテ種の白猫がが逃走したとの事です
現在も捜索中で恐らく付近に隠れていると思われます特徴は―――」
それからの特徴解説で呆気に取られていた、
その特徴はチラリと見たこの猫と同じだった。
しかし、膝の上で気にしなくて良いと言う様に猫が鳴いた。
まぁ反対側の東に来ているとは思うまいと思った。
猫に乗せられた気がしたが、特に気にせず名前でも付けるかと思った。
この猫は白いけど足の一番下辺りに在る黒い点からテンクと名づけることにした。
明日から人一倍頑張らなければ、そんなことを思いながら深く、眠りに付いた。
どうでした?
短かったでしょう?
これから頑張ります