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プロローグ

読むのと書くのは大違いです;

自分の描きたいことが書けてるか、きちんと伝わるか、まったく予想ができません。

どうか暖かい目で見守ってやってください。

 死後の世界なんてもの生前は全く信じちゃいなかったが、いざ死んでみるとしっかり実在していた。


 しかも、意外なほど居心地がいい。

 まず、腹が減らないし疲れない、何よりこっちに来てからずっと心穏やか。


 仏にでもなったような気分だ。

 これじゃあ一回死んでからあっちに戻る奴がいないわけだよ。

 まぁ、戻りたくても戻る方法がわからないだけかもしれないけど。


 とにかく俺はあの世とやらが気に入った。

 気が付いたら天国への入国許可証みたいなのもしっかり持ってたしな。

 門までの道はそれなりに距離があったが、疲れ知らずの今の俺なら楽なもんだったさ。 


 天国の門をくぐって、いざ我が永遠のパライソへ!

 俺の入場を歓迎するかのように祝福の鐘が鳴り響いて……ん?

 なんか鐘の音がずいぶん安っぽくないか?

 祝福の鐘、というよりも抽選で大当たりが出た時に使われる鐘だった。


 なんでそんな安っぽいの使ってんの?

 まさか天国も不況なんですか?

 門を通ったところで立ち尽くす俺に、近づいてくる人影。


「いや~おめでとう。君、ラッキーだね。名前は? あ、やっぱいいや。生前の名前なんて聞いても意味ないし。それにしても君はラッキーだよ。なんと、このゲートをくぐるのがちょうど君で……何番目だっけ?まぁ、いいや。とにかく君は幸運にも選ばれました。今回の特賞は……ん? なんだっけ?」


 馴れ馴れしい口調とともに現れたのはハンサムなのにどこか胡散臭い感じのするスーツ姿の男だった。

 メモのようなものを確認する小役人風の男。


 ていうか、天国の門って入場者とか数えてたのかよ。

 それになんか選ばれちゃったよ、運勢って死んでからも有効なのね。

 ちなみに俺はいったい何人目だったんだろうか?

 こういうのをまさに不幸中の幸いって……くだらなかったな、忘れてくれ。


 お目当てのメモを見つけ出したらしい小役人がメモを見つめながら口を開く。


「ええっと、今回の特賞は……おお、君の死んだ世界より上位の世界への優位転生権だね。俗にいう異世界へ強くてニューゲーム。よかったね、生まれながらの勝ち組だよ。んじゃあ、面倒だしさっそく説明しようね」


 異世界転生? 強くてニューゲーム? なんだそれ?


「いやいや、ちょっと待ってくださいよ。異世界転生とか別にしたくないんですけど? このまま普通に天国でのんびり過ごすので十分です。上位の世界とか勝ち組とかいろいろ言ってるけど、正直天国よりいいところなんてあるわけないし、この話は辞退させてください」


 天国を目前にしてもう一回人生やり直せとか、それどんな鬼畜だよ、あ、相手は神さまだっけ?

 まぁ、とにかくありがた迷惑ってやつです。


「しか~し残念ながら拒否権なんてありません。このイベントは強制で~す。まぁ、君は選ばれちゃったんだな、神の暇つぶしに。なんか、気に入った一人の人間を対象にしてそいつが死ぬまでを鑑賞するってのが最近の上役達のトレンドでね。俗にいう神の加護ってやつ? まぁ、気が向いたときにしか助けてくれないけどね。あ、間違ってもストーカーみたいとか言っちゃ駄目だぞ~」


 先ほどからこの小役人のしゃべり方、無性にイライラする。

 

 それにしても拒否不可能とか、理不尽すぎる……。

 以前から、いや生前から思ってたんだが神さまって随分悪趣味だよな。

 神さまからしたら俺の人生を弄ぶのなんて、子供が蟻やカエルで遊ぶみたいなもんなのかもしれないけど。


「はぁ、迷惑な話だ」


 思わず本音が漏れる。

 やばい、もしかして聞こえたか?

 怒りでも買って地獄行きに変更とかは勘弁してもらいたい、恐る恐る男の方を確認する。


「……だよね~。マジ迷惑っていうか、下っ端に面倒事全部押し付けてんじゃねぇよっ!! って感じだよね~」


 聞こえてたよ……というより同意してくれるのはいいけどあんたの都合なんて知らねぇよ。

 これ以上抗議して地獄行きとかになったら転生以上にまずい、ここは黙って説明を聞くか。

 俺は諦観を抱きつつ、男に転生の話を進めてくれるように促す。


「まぁ、文句をいくら言っても無駄だし、諦めが肝心ってことでここは一つ面倒だけどさっさと片付けますかね。さっそく転生逝ってみようか、イエ~イ」


 おい、ちょっとまて。


「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。さっき説明するって言ってたじゃないですか。いきなり転生する前になんかいろいろ注意事項とかあるでしょう?」


「いや~最初は説明もいるかなと思ったんだけど、君にこのまま何も知らせずに転生させた方が上役も楽しいんじゃないかって思い直したんだよね。何より僕がめんどくさい。まぁちょっと違うけど案ずるより産まれるが易しって奴さ。んじゃあ、逝ってらっしゃい」


 それらしい理由付けてるけど絶対に面倒だってだけだろ。

 もう一度人生やり直すの嫌だな~とか、天国の住人になったら絶対こいつ訴えてやるとかいろいろなことを考えながら俺の意識は遠のいて逝った。

評価、感想、お気に入り登録等あれば作者は感動のあまり死んでしまうかもしれません、ご注意ください。


こう書いておけば何の反応も貰えなかった時に読んでくれた皆さんの気遣いだと思えるんじゃないかな^^;

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