表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/9

ハウスメイトができました

夕方になってアンナさんとカイルさんが戻って来た。


それにしても荷物がいっぱいだ。


「頼まれていたのと、彼の服も買って来たよ。彼と同じ騎士服の人は今日は会わなかった。2週間ぐらい前はよくいたのに」


カイルさんはミラちゃんが作ったクッキーを楽しみながら、ジョンの方をチラッと見る。


「まさか記憶喪失とはな」


「騎士であった事はなんとなく覚えている。だが剣も何処にあるかわからないし、ポケットにも何も入っていなかった。怪我もしていないし、おそらく魔術か何かが俺にかかっているんだろう」


「アイラちゃん、まだ彼の探し物はわからないの?」


「まだ見えない部分があるの、??????家族っていうのが見えて来たけど。おそらく本人の記憶が戻らないと、私にも見えないんだと思う」


「そうか、これから冬が始まるとここらから出られなくなるし、でもうちは狭くて彼が泊まれる場所はないからな、アイラちゃんは見ず知らずの男が家にいるのは嫌だろう」とカイルさんが困った顔でいう。


「俺は見ず知らずの女に手を出すほど落ちぶれてないし、こいつは俺のタイプじゃないから大丈夫だ、俺は歳上好きなんだ。」


「私の方が歳上だけど、記憶喪失でタイプなんか覚えているの?まあ部屋はあるしね。あと私には私に悪意を持つ人は触れられないって加護があるから」


「「「え?歳上」」」


なんでみんなびっくりしてるのよ。加護の方に驚くと思ったのに。


「あなたより、3つも上なんだから、少しは敬いなさいよ」


「歳上だからって自動的に敬う事は出来ないが、ここに住まわせてくれるのは感謝する。カイルも色々用意してくれてありがとう」


あら、意外ときちんとしてるわね。


カイルさん家族は疲れて眠ってしまったミラちゃんを連れて帰って行った。


「残り物だけでど、よかったら」と言って串焼き肉もくれて、とても嬉しい。夕ご飯はこれね。


カイルさんが買って来てくれた服をジョンに渡して、予備の部屋にジョンを連れて行った。私の部屋の向かいだ。


「今着ている服と下着は洗うから、着替えたら渡してね」


すると思いがけずジョンは真っ赤になり。


「自分で洗える。。はずだから大丈夫だ!」


「何照れてるのよ。私には貴方と同じ歳の弟がいたから、見慣れてるの。まとめて洗ったほうが楽だから、ちゃんと出してね。着替えたら夕ご飯にしましょ」と言って、私はキッチンに戻った。


まだ少し顔が赤いジョンは洗濯物を私に渡すと、ボソッと


「よろしく頼む。。。」と言った。


可愛いところもあるんじゃない。


カイルさんから貰った串焼きとサラダ、パンを出すと、今度は落ち着いて食べてる。さっきは相当お腹が空いていたのね。


「この串焼きは美味いな、何処かで食べた気がする」


「え?そうなの?じゃあ王都にいて、カイルさんの屋台に行ったことがあるのかもね?ほら匂いとかって思い出と繋がっているっていうし」


「そうか。。。なんだか胸がどきっとしたから、良い思い出なのかもしれない」


その日から吹雪になってしまい、3日間家から出られなかった。


私はアンナさんに買って来て貰った毛糸で編み物をしていたが、ジョンは暇そうなので、家具の移動とか薪割りをして貰った。

ジョンがいなかったら薪割りとかできないし助かった。薪自体は家の裏の小屋に沢山あって助かったけど。


「お前は薪割りも暖炉をつけれずに、どうやって生きて来たんだ」ってちょっと嫌味を言われたけど、体を動かしたかったみたいで、小屋の整理もしてくれた。


次の日もまた雪だ。

私は毛糸の手袋ができたので、雪が止んだタイミングで雪かきをしてくれているジョンにあげたけど。

「こんな赤の手袋、俺ができるわけないだろう」


「これしか色がないし、手が凍傷になる方が困るでしょ。私以外に見る人いないし!」


「俺は赤が大っ嫌いなんだ!」とぶつぶつ言いながら、それでも手袋はしてくれた。


次は帽子だな。やっぱりそれも赤色だけど。


雪かきぐらいでは鍛錬にならないと、リビングで腕立て伏せをしている。途中で暑いと言ってシャツを脱いでしまった。


すっごい筋肉でお腹が割れている。


「ぎゃーー何脱いでるのよ」


「いちいちうるせえな、俺より歳上ならこれぐらい見慣れているだろ」


そんなわけ無い、昔いた彼氏はこんなにムキムキじゃなかったし、就職してからずっとシングルだったし。


「俺に惚れるなよ。俺には心に決めた人が。。いるっぽいから」


「何よそれ。その人に同情するわね。こんな口の悪い男に惚れられて」


3日目の朝、お隣のディーノさんがミルクとチーズを持って来てくれた。


「アイラちゃん、焚き木はたりたかい?急に吹雪いて様子を見に行けなくてごめんな」


「あ、大丈夫です。今は下僕がいるんで」


「誰が下僕なんだ?」とぬっと私の後ろからジョンが出てくると、ディーノさんはびっくりしてたが。


「あーーあの時の騎士さんか?」とニコニコしている。


「え?ディーノさん、この人の事知っているんですか?」


「吹雪が始まる前の日の朝早く、なんかぼーっとしながら、うちの辺りをふらふら歩いていたんだよ。アイラちゃんのお客さんだと思って連れて行ったんだ。紙に落とし物って書いておいたからすぐわかったろ?」


決して私の落とし物ではないんだけど。


「記憶にないな、何か俺は言っていたか?」とジョンが聞くと。ディーノさんはうーんと悩んで。


「赤の魔術師。。。。って言っていたな」


「「赤の魔術師?」」


それがジョンに記憶をなくす魔法をかけたのかしらね?だから赤が嫌いなのかな?


「その時に剣とか何か持ってませんでした?」


「剣はなかったな。。あ、でも家の前でこれを見つけたんだ。その騎士さんのかも思って、アイラちゃんに鑑定してもらおうと思って持って来たんだ。あと勿論、ミルクとチーズもね」


ディーノさんはポケットから、雪の結晶のようなものに青い石のついたネックレスを取り出した。


私はそのネックレスを手に取って

鑑定(ステータス)」と言うと


変身のネックレス

価値: 測定不可


何。。測定不可って?

人間の時は不明ってでるのに、不可だと。。値段がつけられないほど高額ってことは?


続いて、「探索(サーチ)」と言うと。


目標:1m以内


赤い点はジョンについている。


持ち主が見つかって良かったとディーノさんは帰って行った。


「どうやら、貴方のみたいね。どうぞ」と私が渡すと、不審そうに私を見ている。


「変身のネックレスらしいし。つけて見たら?」と言うと。


「言われなくても、そのつもりだ!」って首からネックレスをかける。


相変わらずのツンだな。


ジョンがネックレスをつけた瞬間に、ジョンの髪の色が黒から金髪に、目の色が青から緑に変わった。


ほーーーすごいな。


あれ、この人知ってる。


「あーーーーー串焼き肉の騎士さん!!!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ