武器
「これがC級の依頼だ、ゴブリンを倒せだの洞窟から鉱石を掘り出してこいだのいろいろだ、まあ少し危険手程度だ。」
「じゃあ、これを頼む。」
「これは……盗賊の討伐か、一応返り討ちにあった際の保証はしてないぜ、それでもいいなら受けるといい、情報はこちらが握っている。」
「全然かまわない、ではその情報を聞かせてもらいたい」
「んー、まあいいんだが、お前さん武器もってねえな、武器を持ってないやつをさすがに依頼にはいかせれねえ。」
確かに私は武器を使わなくちゃいけないなんて考えていなかった
「武器をどこで入手すればいいんだ?私はこの村に来たばかりで、武器屋がどこにあるか知らないんだ」
「じゃあ教えてやろう、だがあまり広めてはいけない、少し奥で話をしよう」
「わかった」
そうして私たちはカウンターの奥へと向かう。
「単刀直入に場所を伝えよう、東の山の中腹にある洞窟があるんだ、そこに行くと奴に会える、だが決して口外しないでくれ、奴からの頼みだ、まあ早速行くといい、地図はこれだ」
「何から何までありがたい、では行かせてもらう。」
「おう、行ってらっしゃい、買ってきたら戻って来いよ」
「わかった、じゃあ行ってくる」
立ち上がりドアに手を置いたとき受付がこう言いだした
「奴は少々人を選ぶ奴だから気をつけろよ、弱い奴には武器を売らん」
なんだその警告?と思いながら私たちはギルドから出た
「うーんっと確か東って言ってたよね、じゃあこっちだよ!私もうわさで聞いたことあるんだ~」
「そうなのか、じゃあ着いていく」
ウキウキ歩き始める彼女の背中についていく
「ちょーっと村から出るけど、お母さんには内緒にしてね」
「いいぞ、だが無事に帰ろう」
「おっけ~、まっかせてできる限り安全な道を選ぶからさ!」
少し心配になったがまあ信じるしかないので目的地に段々と向かっていく、村の裏門から出て森のほうへと歩いていく、私が来た道とは真反対の道だ、人さらいに出くわさなければいいのだが。
「そういえば君さ、過去に何かしてたの?腕っぷしには自信ありそうだけど」
「昔は修業していたんだとても強い人の下で」
まあ嘘だがな
「へ~すごいね!だから強いのかー」
「ああ、そうだ」
私でも知りたいほどだ、なぜ記憶がないのか、記憶喪失という奴だろうか?
「もうそろそろつくよー、ここら辺に。ほら!あった、この洞窟だよ!」
そこにはただの洞穴があった、本当にここに武器屋があるのか心配になるほどただの洞穴が
「本当にここにあるのか?少し心配になってきたぞ」
「あるよ~、じゃあ入ろっか」
そして私たちは洞穴へと入っていくのだった