ギルド①
「じゃあ出発しよ!」
「いいぞ」
「いってきまーす!」
「気をつけなさいよ」
「わかってるって」
バタン
家から出て私たちは歩きだす
「ねえ、ギルドが何か知ってるの?」
「知らないな、そもそもギルドってなんだ?」
「え~そこから知らないの?ギルドっていうのはここらへんで起こっている事件とか簡単なお使いとかをお金を払う代わりに解決してもらうってとこなの。難しい依頼になればなるほどもらえるお金も増えていく、だから実力がある人からしたら最高の稼ぎ場なんだ~」
「そうなのか、教えてくれてありがとう。」
「えへへーすごいでしょー」
「物知りなんだな、案外」
「案外って何?私は結構知ってるんだよ色々な事、そんなことより着いたよ、ここがギルド一緒に入ろっか」
「わかった」
そんな会話を交わし、その建物へと入っていく
「結構広いんだなここ」
「うん、だってここにはたくさんの施設があるんだよ、飲食店があったり、この村を守ってくれる人たちが宿泊してたりね!ここはそういうことでも使われてるんだ」
彼女がそんな説明をしていると誰かが話しかけてきた
「おいあんた、新入りか?」
そんな変な声だった、私はとっさに
「その前に、誰だあんた?」
とそんな返答をしていた
「おうおう、すまなかったな俺はここの受付役だ、一応ここに来たってことはそういうことなんだよな?登録をしないと依頼は受けれない、だから俺に他のみな、ちょうどここにいる」
なんだ、悪い奴かと思ったら結構いい奴だった。というかさっきこいつ登録と言っていたか?まずい、今の私には個人の情報がないとなるとまずいな。
「じゃ登録の準備をするぜ、一応3分もあれば終わる、写真撮って名前書くだけだ。」
「個人情報は記入しなくていいのか?」
「ん?なぜそんなことを聞くんだ?第一ここのギルドはあまり生い立ちや過去をあまり気にしないことにしてんだ、だからそういう類のことは聞かないことにしている。それがうちのやり方だぜ」
一応一安心だな、ここの人たちは皆暖かい人ばかりだ、この村に出会えて本当に良かった
「よーし、準備できだ、あんた、名前はなんていうんだ?教えてくれ。」
「雪花だ、雪に花それで雪花だ。」
「おーけーだ、じゃあハイチーズ」
パシャ
「よーしこれでどうだ?よく取れてると思うぜ」
そう言い差し出してきた写真には自分が写っていた、あまりに真顔な自分、とても久しぶりに見た気がする、というか多分目覚めてから初めて自分を見たんだろう、少し不思議な感覚だ。
「ありがたい、では早速だが依頼を受けたい」
「お、いいぜ、C級以下の依頼ならお前に情報を渡せる」
「ではC級以下の依頼を紹介してくれ」
「了解、少し待っててくれよ」