一章 6話《騎士の出会い》
†失羽の騎士†がログインする。
「こんばんわ~ あれ?」
元気に挨拶したが誰もいなかった。
「仕方ない…レベル上げでもしてこよ」
そうして準備をして狩り場へ向かう
狩り場に到着した。†失羽の騎士†は戦闘を楽しむ性格のようで少し上の狩り場でPSを鍛えつつレベル上げをする。
「よっ…と、やっぱり戦闘は楽しいな~♪」
攻撃職だからダメージがしっかり出せるので少し上の狩り場でも戦えるがレベル上げとしては効率が悪かった。
しばらく狩りをしていると正面から誰かが歩いてくる。見た感じは騎士のような攻撃職だが鎧はヒラヒラとして可愛らしい女性のようだ。
「誰かくる…?舞がPKされかけたし私も警戒しないと…」
歩いてきた女性が†失羽の騎士†に気が付き止まった。
「ん?あぁ、ごめんよ 狩りの邪魔しちゃったかな?」
「あ、いえ 大丈夫です」
どうやらPKするような人ではないようだ。
「…君はもしかしてアンコのとこの初心者さんかな?」
意外な名前が出てきてビックリする。
「お兄を知ってるんですか?」
「お兄… ってことはアンコが言ってた妹さんかな?私は昔アンコとよく遊んでたんだよ」
アストマーチのように昔のアンコの仲間のようだ。
「自己紹介がまだだったね… 私は『ハルカ』、宜しくね」
「えっと… 『†失羽の騎士†』です 宜しくお願いします」
自己紹介をして二人は少し雑談をする。
「お兄って知り合い多いんですね」
「そりゃそうだよ まぁ昔のことはそのうちアンコが教えてくれるさ」
やはりアンコは凄い人だったようだ。
「あ、そういえばレベル上げの途中だった…」
「それなら手伝おうか?おんなじ攻撃職だしいろいろアドバイスするよ」
そうして二人でレベル上げを始める。ハルカはなるべく攻撃をせずアドバイスに専念する。
「†失羽の騎士†はなかなか攻撃職を理解してるね これなら即戦力だよ」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
そんなこんなレベル上げをしていたら洞窟を見つけた。
近づくとダンジョンの表記がある。
「ダンジョン…?こんなとこにダンジョンなんてあったかな…」
「え?ハルカさんもわからないダンジョンですか?」
このゲームには希にアプデ内容に記載されない一定条件で入れるダンジョンがある。
「これは… どうやら攻撃職が二人だけでこの時間帯に来ると出現するみたいだね」
簡単な条件に見えるが攻撃職が二人だけというのはバランスが悪すぎてなかなか達成できない。さらに時間帯も固定なので余計に難しくなる。
「さて…†失羽の騎士†はどうする?行くなら二人じゃないとだしそっちで決めていいよ」
「ダンジョン…やったことないけど何事も経験ですよね 足引っ張らないように頑張らせていただきます」
そうして二人はダンジョンに入っていった。
次回はダンジョン攻略!
アルカナオンラインではパーティーの構成が凄く大事と考えるのが基本なので攻撃職だけが二人で組むことは珍しいです。(という世界観
かくして二人は無事にダンジョンをクリアできるのか!乞うご期待しなくていいですねハイ