一章 3話《出会いと過去》
家具を買いつつ街の案内をしていたら空が暗くなってきたので家へ向かう。
「いやぁ~、奢ってくれてありがとね」
「は、はは… 可愛い初心者のためだからな…」
お金にはまだ余裕があるがなかなかの出費になってしまった…これからゲームを楽しんでもらえるのだから安いと考えて精神安定させる。
家が見えてきたがアンコが何かに気がついて警戒する。
「どうしたんですか…?」
「いや… 玄関の前に誰かいるみたいだ…」
街の中ではPKは出来ないが他にもいろんな迷惑行為があるので怪しいプレイヤーには警戒する。
しばらくすると玄関前にいた人が三人に気づいて近づいて来た
「ヤバそうな人だったら二人はここから街の中心のほうへ逃げるか離れてログアウトしてな」
アンコが二人へここからの動きを説明する。ある程度近くまで来ると聞いたことのある声でその人は話しかけてきた。
「あれ?さっきの初心者がなんで『凪』の家に来たの?」
その人は街へ向かう途中で話しかけてきた人だった。
「いや、なんでこんなとこいるんです?」
「え?いやお前が『凪』ならまた戻ってくるかもと思って… まぁでも正解だったみたいだね」
アンコはどうにか逃げようと次の言葉を考えるがこの状況からして逃げられないと悟った。
「立ち話もなんだしさ… とりあえず家入ろうか」
仕方がないので四人で家に入る。
「とりあえず二人はランカを連れて部屋に家具やら置いてきちゃいな 俺はこいつと話があるからさ」
初心者二人とランカが部屋に行ったのを見送って残った二人も別の部屋へ向かった。
「なぁ…やっぱりお前『凪』なんだよな?」
「この家にいるんだからそうだろ… まぁ今の俺は『アンコ』だけどな」
「それはいいさ お前が帰ってきてくれて俺は嬉しいよ…」
少し泣きそうな声で話すのでアンコも少し困っていた。
「あー、でも【ハイスト】には帰らないぞ?俺はもうあの頃のような状態にはなりたくないんでな」
「その心配はいらないよ 【ハイスト】はもう解散したんだ…」
その言葉にアンコは少し驚いた。
「そうか… なにが原因だったんだ?」
「原因か…いろいろあったけど一番はお前だろうな 指示係とメイン盾がいなくなって戦闘が大変になって…」
「俺のせいか… 悪いことしたな」
「いや、そんな謝んなって…俺達がお前に頼りすぎだったってだけの話だろ それより久しぶりに会ったんだからもっといろんな事話そうぜ!」
それからしばらく二人は昔の話等で盛り上がった。
今回も読んでくれるなんて…ありがとう!
まだまだ頑張って書くからね!
最近は仕事も落ち着いてきたのでストーリーの構築に専念できそうですよ~♪この時間が一番楽しくていいですね
それでは次回にまた…