一章 23話《イベントの結末》
「見付けた…お兄!」
「よくやった!」
アンコ、アストマーチ、モア、マツタケ侍、ハルカの五人が木々の間を走る。
しばらく走ると魔法が飛んできた。
だが五人は速度を緩めずそれらを回避しながら進む。
さらに進むと五人の前にはチーターがいた。
「な、なんだこいつら!?」
チーターは攻撃をかいくぐって向かってきた五人に驚く。
「状況開始!」
アンコがそう言うと五人は武器を構え戦闘態勢になった。
アンコは両手に対の盾【双・陰】と【双・陽】を装備、さらにアンコの周囲には5個の大きな盾が浮いていた。
「こなくそ!」
チーターが魔法を大量に放つがそれらから他の四人に直撃コースの魔法だけを浮いている盾で防ぐ。
「盾で防げるのなら…!」
アンコが盾で防ぐのを確認してアストマーチがアイテムを足下に投げる。
「【展開】!」
そう言うとアストマーチの目の前に少しでかいバイクが現れた。それに乗りハンドルを引っ張る。
「【装甲!】」
そしてバイクが変形してアストマーチを包む。
「よし… 攻撃開始!」
アストマーチは両の腕に付いている銃を乱射する。
「なんだよそれ!」
さすがのチーターも変形するバイクを見て動揺する。
しかしチーターはすぐさま防御魔法を使って攻撃を防ぐ。
「は…ははは!お前らの攻撃なんか俺には効かねぇんだよ!」
チーターは攻撃を防ぎ余裕が出たのかアンコ達を煽る。
「前だけ見てて大丈夫か…?」
チーターの背後から突然声がする。
驚いたチーターが後ろを見るとそこには袴を着た男が刀を構えていた。
「いつのまに!」
「遅いね…」
次の瞬間、マツタケ侍がチーターを斬る。
ファーストヒットはマツタケ侍であった。
「…なんだこのダメージ!?」
斬られたチーターのHPは6割まで減っていた。
「あっは!久しぶりにやったね!」
マツタケ侍の背後に同じく刀を構えたハルカがいた。
マツタケ侍と同時におんなじ攻撃をしていたのである。
「あら…私も負けられないわね」
モアが高速で駆け抜けてチーターを蹴り飛ばす。
そしてHPが半分まで減った。
「く… どうなってんだよ!こっちはチート使ってんだぞ!」
チーターは突然の理不尽に逆ギレしていた。
「教えてやるよ… 俺らはこのゲームでは人力チートみたいな存在でね」
アストマーチが銃を乱射しながらそう言う。
「人力チートだと!?だがそんなものチートの域にまでいくはずが…」
「その考え… このゲームでは捨てるべきだな」
アンコが盾を浮遊させて攻撃を防ぐ。
「このゲームはチートなしでも最強になれんだよ!」
マツタケ侍がひたすら刀で斬る。
「そんな…馬鹿なことが……」
「あらやだ…こんな弱かったなんて……期待はずれでしたわね」
「まったくだね…」
モアとハルカが連撃を繰り出す。
「合わせて… それぇ!」
四人が同時に攻撃するとチーターのHPが消し飛んで消滅する。
「さて…これで終わりか?」
「あとは舞ちゃんたちが…ちょうど来たみたい」
「お兄!こっちも終わったよー!」
†失羽の騎士†と舞がチーターと一緒にいたプレイヤーを捕まえて運んできた。
「そんな…兄貴が負けるなんて……」
「それでこいつはどうするの?」
「ん?こいつは運営に任せるよ」
少しすると音声アナウンスが流れる。
〔ただいまを持ちまして今回のイベントを終了します。現在フィールドに残っているプレイヤーを表彰エリアへ転送した後、それぞれにインタビューをおこないます。〕
「どうやらイベントも終わりみたいだな」
「はぁ…強いやつかもって期待したが…」
「微妙でしたわね… これならレイドボスのほうが強かったですわ」
そして生き残った七人は表彰エリアに転送されたのであった。
チーターですら簡単に倒してしまう五人…さすがに強すぎたかな?
まぁいいでしょう…
そんなこんなイベントも終わってまた平和な話になりそうです




