表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/8

ルーズベルト大統領の野望

 


 フランクリン・デラノ・ルーズベルト


 彼はアメリカ合衆国第32代大統領である。



 第二次世界大戦の悲劇は彼が引き起こした戦争と云える。


 え? 第二次世界大戦はドイツナチスのヒトラーが引き起こしたはずでしょ?歴史ではそう習います。

 でもそれは私たちが習った教科書での話。


 真実はルーズベルトが筋金入りの日本人差別主義者だったせいで、日本を戦争に引きずり込み第二次世界大戦を勃発させた張本人であった。



 ルーズベルトは、スミソニアン博物館の研究者アレス・ハードリチカの言葉を引用

「日本人の頭蓋骨は我々白人より2000年発達が遅れている。」

「インド系、ユーラシア系、アジア人種、欧州人とアジア人種を交配させるべきだ。だが日本人は除外する」。と述べている。


  1943年1月イギリスのチャーチル首相と会談。第二次世界大戦の趨勢に重大な影響を及ぼすことになる

「枢軸国との一切の和平交渉を拒絶し、無条件降伏を唯一の戦争終結とする。」という原則を表明した。

 彼は日本を徹底的に叩き、中途半端な降伏は許さないと云っているのだ。


 彼こそが日本人に対する危険人物そのものであった。


 彼の悪意と憎悪が日本いじめを企て、追い詰められた日本が引き起こした『ノモンハン事件』が真の意味での第二次世界大戦の発端と云える。


 1938年(昭和13)国際連盟加盟国による対日経済制裁が開始され、ルーズベルト大統領は演説で枢軸諸国への対処を訴える。


 日本は国際的に一層孤立した。








    ノモンハン事件



 ここにある困ったチャンが登場する。関東軍陸軍参謀辻政信少佐である。

 彼は最悪の無能で小狡い(現場陸軍の)中枢であった。


 1939年5月11日旧満州国とモンゴル人民共和国との国境紛争起こる。

 この事件と呼ばれる実質的『戦争』は、日本軍(関東軍)とソ連軍の激突。


 歴史では日本軍の大敗とある(第23師団の全滅等)が、決して一方的な大敗ではなかった。

 しかし、敵(ソ連軍)を何の根拠もないまま侮り綿密な計画も準備も持たぬまま無用に多大な犠牲を出した事実は否めない。

 過去に日本は日露戦争で相手の兵力と火力の強大さと、国力の差を身を持って経験している筈なのに、である。


 奇跡的に辛勝できた日露戦争でさえ、日本は何年も前から準備してようやく勝てた戦争だった。


 本来ならそこでロシア(ソ連)は並々ならない相手であると学習するハズであったが、当時の日本(特に関東軍)は全然学んでいない。

 むしろ戦争に勝ったという事実だけで驕り高ぶる姿勢を持つようになる。


 だが日本の軍部の中枢である参謀本部と陸軍省は長引く日中戦争継続で出口が見えない泥沼に喘ぎ、当初から辺境の国境紛争などにかまっている場合ではないと認識を持っていた。

 そうした事情から事件不拡大の方針をとったが,現地の関東軍は中央の意向を無視、戦闘を続行し,拡大した罪は大きい。



 そこに彼(辻正信)は登場する。

 後に関東軍陸軍参謀となった辻政信少佐は、無計画で猪突猛進型の作戦ばかりを立案した。

 補給も援軍も考えないまま無謀な戦闘作戦を部隊に強い、火器も弾丸も消耗し尽し、援軍も無い絶望的な状態で部隊はことごとく全滅した。

 辻はその責任を敗残の指揮官に押し付け、自分は一切取っていない。

 (彼は後にシンガポール虐殺やインパール、ガダルカナルバターン死の行進など、悪名高い作戦を総て立案し、卑怯にも終戦時は逃走し、極東軍事裁判から逃れている。)


 辻は参謀本部と陸軍省の注目を集める(一見安易に成功可能な)作戦の立案をしておきながら、負けたら(身勝手にも)自分だけ一目散に逃亡する、単なる甘えん坊の卑怯者に過ぎない迷惑男だった。

 しかも彼は戦後、ほとぼりが冷めた頃逃亡先から帰国し、あろうことか(どういう訳か)国内の人気と支持を集め、参議院議員にまでなっている。

本来なら戦犯としてGHQの裁きを受けるほどの罪を犯しているのに、である。


 これは私の個人的な意見でも、意図的な誘導や扇動でもない。

 史実の証左としてウェキペディアなどの資料を見て欲しい。


 彼が(ホントは)どんな想いで行動したか伺い知れないが、歴史に残る実績は私が記した通りである。

 


 ともかく、ノモンハン事件の齎した結果は、ルーズベルト大統領の経済封鎖による国家滅亡の危機を打破するための日本のその後の起死回生の軍事作戦の選択肢から、(ノモンハン事件の結果を受けて)対ソ戦は消えた。


 しかしこのノモンハン事件と呼ばれる戦争は、歴史的流れを見ると単なる地域紛争ではなかった。

もっと大きな流れを引き起こす重大な戦争と言える。


 その訳は日本を極度に警戒するソ連のスターリンが、同時に西のナチスドイツにも警戒していたから。

 「ヒトラーは信用できない。今は手を結んでいても、必ず近い将来我がソビエトに牙を剝いてくる。

 だから日本とのイザコザは早く終結しておきたい。」

 そうした事情から(早期に終結させるため)必要以上と思われる大兵力をノモンハンに派遣してきたのだった。



 事実、ヒトラーはこの絶好のチャンスを逃していない。

 ソ連が兵力を東方(満州国周辺)に集結し、ドイツに近い西のソ連軍が手薄になったのを見計らい、電撃作戦でポーランドに侵攻、第二次世界大戦を引き起こしているから。


 だから本当の意味ではナチスのポーランド侵攻ではなく、ノモンハン事件が大戦の端緒だったと云える。


そうした危機的流れが加速し、1941年(昭和16)7月ルーズベルト大統領のアメリカ合衆国による対日資産凍結と枢軸国全体に対する石油の全面禁輸措置が発動され、日本の滅亡の運命が眼前に突きつけたれた。



 陸軍参謀本部と陸軍省は、この事態を国家存亡の危機と位置づけ、対策を考えた。

 『対米英蘭戦争指導要綱』これが考え抜き出した答えだった。

 日本は石油の9割を輸入に頼ってきたアメリカとは絶対に戦争をしない事。

 国力差を考えたらアメリカとの戦争はあり得ない。昭和天皇も決して許さない。

 だから、アメリカとの戦争を避けつつ、フィリピン、インドネシア、マレーシアに南進し、(やがて、それらの諸国を日本主導で独立させ)その後、ビルマ、インド西進する。

 その最大の目的はイギリスを屈伏させることにある。当時イギリスはドイツと熾烈な戦いの最中。

 イギリスが(本当は)日本のメインターゲットだったのだ。


 かつての大英帝国。しかしその実態はイギリス本国の経済状況は脆弱であり、加盟連邦各国からの援助物資輸送で戦争が継続されていた。


 だからその輸送ルートを分断すればイギリスの命脈を絶てる。

 日本の海軍はイギリスの軍艦ではなくひたすら輸送船を攻撃、撃沈し、物資を絶つ。

 海軍がそういう動きをしている間、陸軍はマレーからビルマに侵攻し中国の蔣介石へのアメリカの援助ルートを絶つ。

 その後陸海の日本軍はサウジアラビアに侵攻、アメリカからソ連への物資援助も断ちソ連の戦闘継続能力を削ぎ、ドイツを勝利へと導く。その結果イギリスはドイツに負ける。



 そして日本は資源やエネルギー供給ルートを確保、アメリカの依存からの独立を確立する。それが日本の本当の目論見だったのだ。

 1941年8月以降、何度も国家戦略会議が開催され、昭和天皇臨席の御前会議で『米英蘭戦争指導要綱』は決定を見た。だがこの必勝の作戦に暗雲が立ち込める。


 この年の12月1日開戦直前の御前会議に於いて唐突に『ハワイ奇襲攻撃』がねじ込められていたのである。


 「何?」誰もがそう思った。


 その時ハワイ奇襲攻撃を奏上した海軍軍令部総長 永野修身はもうすでに連合艦隊は千島占守島沖をたち、ハワイに向かって進撃しているとシレッとした態度で云う。


 「山本五十六連合艦隊司令長官のたっての願いである。あいつに任せていれば、この作戦は必ず成功する」と押し切る。

 会議は騒然とする。だがすべては後の祭りであった。この時点で戦わずして日本の敗戦が決定した。


 開戦の日


 東条英機内閣総理大臣は皇居に向けて座し、泣いて詫びたと云う。

 かくしてハワイ真珠湾奇襲攻撃は決行された。だが奇妙なことに、肝心の空母を一隻も撃沈できないでいたにも拘らず、ハワイ占領をせず帰還した。何故そんな中途半端な作戦だったの?


 それでは全く攻撃の意味を成さないではないか。

 それではただアメリカを怒らせ、ルーズベルトの企てを成功させる結果となっただけである。

 アメリカは日本の宣戦布告を勝ち取り堂々と日本を攻撃できるのだ。

 その後も山本は本来『米英蘭戦争指導要綱』に則った作戦上では、全く無駄で意味のないミッドウェー作戦、ソロモン諸島侵攻などの行動を立て続けに実行、『米英蘭戦争指導要綱』をぶち壊し、勝ち目のない戦争に突き進んだ。







      つづく



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ