25 鳳凰暦2020年4月15日 水曜日夜 国立ヨモツ大学附属高等学校応接室
確か4月8日水曜日が入学式で、今日でちょうど一週間。保護者呼び出しRTAってか。まあ、こいつなら、それも仕方がない。
こっちは担任のおれ――冴羽竜と、学年主任の佐原先生で、あっちは父母、その間に息子のあいつが座っている。
「本日は遅い時間に来て頂いて申し訳ない。どうしても、保護者の方がいる場でお話がしたかったものですから」
佐原先生が話を切り出す。基本、黙ってろと言われているので、黙っている。佐原先生がトップのみなさんといろいろ動いてたし、なんかあんだろ、たぶん。
「親を交えてとなると、ウチの彰浩が何かしましたか?」
答えるのは父親。
「何かした、と言えばそうとも言えますし、おそらく、お父さんが心配なさってるような内容ではありません。大人がいる場でなければ、できない話なのです」
「どういうことです?」
「実は、鈴木くんが見つけた攻略情報が、大変重要だと判断されまして、それを大学で買い取りたいのです。今日はその下話ということで」
……うえっっ! 佐原先生っ! 黙ってろどころか、おれ、聞かされてませんっ! ていうか鈴木ぃ、てめーは突然、目ぇ輝かせてんじゃねぇーよ!
「はあ、そう言われましても、彰浩からは何も聞かされておりませんが」
「内容は鈴木くんと詰めていきますが、かなり大きな金額になる可能性があります。保護者の同意も必要かと。詳しい話は鈴木くんとしても?」
「ええ、隣で聞かせてもらいます」
「ありがとうございます。では、鈴木くん、いくらなら、ゴブリンソードウォリアーの魔石百個の秘密を売ってくれるのかい?」
佐原先生の方へと鈴木がぐいっと身を乗り出した。母親が引き戻したが……こいつ、ホント、マジで。なんてヤツだ。
「まず誤解があります。これは僕だけでなく、パーティーメンバーである広島さんと二人での攻略情報です。ですから、交渉は僕がしますけど、報酬はパーティーとして、彼女と折半でお願いします!」
……いや、広島って誰だよ?




