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RDW+RTA ~リアルダンジョンズワールド プラス リアルタイムアタック~  作者: 相生蒼尉
第1章 『RDW+RTA ~リアルダンジョンズワールド プラス リアルタイムアタック~』
20/420

20 鳳凰暦2020年4月14日 火曜日夜 国立ヨモツ大学附属高等学校1年職員室


 おれ――冴羽竜と4組の伊集院先生、そして学年主任の佐原先生が、雑務を片付けながら、春川先生と烏丸先生が来るのを待っていた。


「なぁ、冴羽」

「なんだよ」

「気にならねぇか?」

「何が?」

「ゴブリンソードウォリアーの魔石百個の謎」

「……それは気になる」

「どうやったと思う?」

「わからん……」

「やめとけ、二人とも」

「いや、佐原先生、気になりませんか?」

「気にはなる。だが、実現不可能としか言えん。そして、それを知ってるヤツは、どう考えても、教えてくれるとは思えん。それを解明するには……いや、なんでもない」

「そこまで言われたら気になりますって」

「……価値がある攻略情報を知るには、金がかかる。あのがめつそうなヤツを相手するとなったら、いくら要求されることか。見て見ぬふりが一番だ」


 佐原先生がそう言ったところで、春川先生と烏丸先生がやってきた。


「お待たせしました」

「どうもすみませんねぇ」

「いいえ。こちらこそ。遅い時間まですみません」


 佐原先生が頭を下げ、おれと伊集院先生もそれに続く。


「それで、どうでした?」

「どうでしたも何も、聞かれてびっくりしてたわよ、あの子。まあ、当然よね。『そんなこと絶対にありえません! だって、わたしの片思いですから!』って叫んで、真っ赤になって、もうかわいいったらありゃしない。まるで『ドキ☆ラブ』のヒロインみたいだったわよ」

「あのマンガ、去年まで何度附中で不要物の持ち込み問題になったか……とりあえず、必ず避妊はするように指導しました。まあ、『そ、それ以前の問題です……ま、まだ告白もしてませんから……それに、わたしなんて、ぜ、全然相手にされてませんし……』って、真っ赤でしたよね、春川先生?」

「そうね、本当に、今どきあんな子がいるのねぇ……それにしても烏丸先生、モノマネ上手ね?」

「春川先生のさっきのもそっくりでしたよ」

「あー、つまり、無理矢理どうこうってことは、ないって、ことですね?」

「あれがあの子の演技なら、アカデミー賞も真っ青よ。国民栄誉賞がいるんじゃないかしら?」

「その賞はどっちも甲乙つけがたいな。比較できんよ。いや、ありがとうございました」


 二人の女性の勢いにおれと伊集院先生はぽかんとしてた。


「そうすると、あの守銭奴くんの聞き取りだけか……今回と同じ方法なら、できるか……あとは校長や学長と相談がいるな……」


 佐原先生だけは次を見据えているようだった。






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― 新着の感想 ―
[気になる点] 伊集院先生は隼男とかって名前な気がするぜ
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