第1話
決意をしたあの日から数ヶ月が立ちました。
私は数ヶ月の中で、何度か変な夢で未来?を見ることがありました。数日後のことから数週間後、他にも私が学園に通っているという数年後のことまで。
夢や一人で過ごしている時よく分かりませんが、とりあえず未来?妄想?を見ます。
そして、そこに出てくる私はとことん性悪で我儘です。
そして今日...
今日は私イレイナ・アレクシアの9歳の誕生日のパーティーが、我がアレクシア家で開かれています。親戚の令嬢や令息が集まり大きなパーティーが行われています。
「ふう...一通り挨拶回りは終わったわね...」
正直これだけで疲れました。
「お客様が多すぎるのよ...」
私が正直な感想を言うと
「まぁそうおっしゃらず。せっかくのお誕生日ですし、カワイイお嬢様の姿を皆様に見て貰いませんと」
とエリーがキラキラした顔で言ってきます。
そこへ、ある男の子がやってきました。
「お誕生日おめでとうございますイレイナ様」
彼の名前は、アレックス・レクター
先程挨拶と自己紹介を済ませました。
私より一つ歳上の男の子で公爵家の令息だそうです。
私は、気に入られたようでその後数分楽しくお話しさせていただき友達になれました。
人間観察が好きだそうです。
ちょっと変わった趣味をしてるなと思ってしまいました。
「お嬢様!!!あの方絶対お嬢様に惚れてましたよ!!!」
「なっ!そんなんじゃないわよ! ちょっと話してただけじゃない!!友達よ!!と・も・だ・ち!!!」
「それでも私はとても嬉しいです
あとお互いとても楽しそうでしたよ」
エリーがニヤニヤしながら私に言ってきました。
「はぁ...全く...うん??」
何というか変な違和感を感じました。
「この光景どこかで見たような?」
「はぁぁあ!!!!いつかのあの夢!!!」
完全に思い出しました。
思うと私はドレスも髪型も全く同じでした。
周りを見ると会場の飾り付けなどもそっくりな気がします。
ただ私は騒ぎ回ったり意地悪はしてません。
「お嬢様どうなさいました???」
突然の私の大声にエリーが驚いて聞いてきます。
「ちょっと...ちょっと外の空気を吸ってきます...」
私はそう言い残し庭に出ていきました。
(あの夢だ...同じじゃん...どうしよ...
でも私そんなに騒いでないし!我儘も言ってないし意地悪もしてないじゃない!!)
(大丈夫...大丈夫...絶対に...皆と仲良くしたし...アレックスっていう友達もできたし)
(夢とは違う!絶対そうよ!!)
庭に着き空を見上げながら
「でもあの夢のことがホントに起きてるのよね...」
「そういえば...この前夢通りに階段から落ちたわ...」
と呟きました。
もしかしたら、私がたまに見る変な夢での出来事は今後起きる未来のことなのかも知れないと思うのでした。
「でも、何で変な夢の私は全部あんな酷い性格なんだろ?私結構いい子にしてない?」
今後さらに色んな未来の事を見てしまうイレイナでした。
読んでくださり本当にありがとうございました!!!