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救いたくても救えない勇者は  作者: \(๑ŐωŐ๑)/ヤッター
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0、ただ…がむしゃらに

新しいものをかきたかったので描きました。

ただそれだけ、

不定期に続きが増えます。ユルシテユルシテ

ーーーーーーーーあぁ…まただ…私は、この時間にこの結末として産まれるしか………ないんだ……。


その結末は、彼女は涙を浮かべて僕の目の前で……そう笑った。

迫り来る下ひた笑いを浮かべるモンスター……。


「やめろ………やめろぉ……やめろぉぉ!!!」


僕の声で、止められるなら……何度だって叫ぶ!

その手を伸ばして…彼女の元に駆けて守れるならその足が例え千切れたとしても………、

叶わないのか、叶えられないのか?………。


僕の気づくことが出来たこの思いさえ、この胸に抱いた憧れの力になったとしてもか………。

僕の声は虚しくも…凶刃を振りかざす奴らを止めることは出来なかった……。


絶対殺す……殺したらあの醜悪な面をズタズタに切り裂いて、泣いて謝らしてやる…泣いて後悔さしてやる。


少年の目は黒く燃えるような覚悟を持った手で、

その結末を己の不甲斐なさに震えて涙を地に落とす……。

周りの仲間たちも、その少年…ヒロの見るその怪物に怯むことなく……構える。


慣れたものだ……その怪物は、少女の身体を真っ二つに割いた


それと同時に彼は間に合った……が間に合わなかった。

少女は、その少年を見る瞳から徐々に光を失い…少年の服装を真っ赤に染めあげる。


そして少女は、少女だったものに変化した……。

僕はそこから覚えていない…何をしたんだろう。

意識というものを手放した…それはわかる。


「もう……見ていたくないんだ……。」


そう僕は心の奥の奥底から出た言葉だっただろう……。

そこから…僕の意識は、完全に途切れた。


ーーーーー世界から見る勇者としての僕を、少し怖すぎる程に完璧を求められる。

これよりだって、これからもだって…多分変わらないんだと思う…

それが勇者としての優しさの根源的なものなんだろうなって思う……。


「あは……アハハHAハHA8はハ!?」


「ギャギャ?!……。」


あの子の悲しい思いすら、背負わなければいけないんだろう。

僕はこんな世界に生まれたくなかった……、許されない。

こんな事を許しちゃいけないんだ。

「ヒロ!流石だな……しかし残念だったな。この子の事なんだろ?」

駆けてくる仲間達が僕を褒めてくれるが、嘘のように応えられない、心に大きく穴が空いてしまったようでキツい…。

(ユカリ……ごめん、僕がもっと近くにいれたなら……)


後悔してもしきれない……なんでユカリが死ななければならなかったんだ。他にもいたのに、なんで彼女なんだよ。

しかし、僕は運命を呪った……だけど、この思いを僕は増やしてはいけないんだ!!

そう誓う様に、剣を掲げる………そして声をあげる。


「この悲劇を繰り返してはいけないんだ!!ユカリは、もう戻って来ない!!

もう僕ら以外の人々を悲しませてはいけない!!奴らの侵攻を許すな。」


もう、この約束を破ったヤツらを許してはいけない。

そう僕は、心に決めた。


ーーーー後にこの場所は、決意の丘と呼ばれて観光地となる。

そして、僕らは魔王を討伐して英雄となる。

盛大な、ファンファーレに全ての国からの感謝の言葉が僕には空虚な心を隠す為に、精一杯つくられた笑顔で笑顔を返す。


そして、盛大なお祝いのあとに……僕は、ベットに沈み。

寝息をたてようとして、あの時の光景を思い出す…。


救えなかった…ユカリを救えなかった。

僕は、誰かを救う為に勇者になりたくてなった訳じゃないのに…

僕が近くにいれば…


「…クッ、ウウゥ…ユカリ…ゴメン。

何回も忘れないと思ってるのに、思い出すだけで…死にたくなるんだ……。

忘れさせてくれ、たまに思い出すから……。

あの時に食べた故郷の料理を食べた時や、寂しくなった時にだけ思い出すからァ……。」


誰にも邪魔されない空間があるからこそ。

僕はそう声に出して許しを乞うのだろう…あの小さい頃の約束も、

故郷で見たあの迎えに来た笑顔を……


ーーーーそして、あの時の僕に手を伸ばしたあの顔を……。


「もう……こんなに苦しいのに、僕だけが…僕だけが……心にずっと、抉るように刺さって抜けないんだよ……。」


少年は、1人慟哭する。

笑えないこの世界でたった1人の残された勇者としてユースラクティアに囚われていく。

それは癒えることの無い深い夜の帳は、まだ終わらない宴が響いていた……。


【THE END ーーたった一人の思いだけーー】


やり直しますか?


「はい」 「いいえ」 「やめます」

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