ニ話 召還されたら即戦争勃発?!
「知らない天井だ。」
目が覚めたら言うと決めていたセリフを言ってから周りを見渡すと、巫女さんらしき人と偉そうな人が居た。
「お目覚めになられましたね、勇者様。大変混乱されていると思いますが、貴方にはこれから竜と契約して頂き、このトラムド王国をすくって頂きたいのです。」
俺はこのことは執事さんからきいていたのて迷わず「分かった。そのへんは理解してるからはやいとこ竜と契約させてくれ。」と伝えると巫女さんは驚きながらも案内役を呼んで、俺を竜舎へ案内してくれた。
「なぁ巫女さん、あんたの名前教えてくれよ。いつまでも巫女さんじゃあ呼びにくいからさ。ちなみに俺の名前は三神零士だ。レイジと呼んでくれ。」
「わ…私の名前はシーナです。宜しくです。」
巫女さ…シーナは元はこんな感じで、さっきは頑張ってあんな感じにしていたようだ。
そんな他愛無い会話をしていると竜舎に着いた。
「この中から好きな竜を選んで下さい。」
案内役の人にそう言われて一頭ずつ竜を見ていった…。竜舎にはだいたい4種類の竜がいるようだ。
まずは火竜、ゲームではでの設定は確か、スピード、火力、体力共にバランスが取れていて多くの竜乗りが選ぶ人気の高い竜、火のブレスを吐く。
次は水竜、スピードがと火力が高い代わりに体力があまり無いため火竜の次の段階で乗る竜乗りが多い水のブレスを吐く。
次は土竜、スピードはないが体力と火力に優れているため、火竜の前段階として乗る竜乗りが多い。土のブレスを吐く。
最後は飛竜、体力、火力があまりない代わりにスピードがずば抜けて速い。しかし、全力で飛ぶとすぐにへばってしまうため、乗り手を選ぶ竜。竜乗りはあまり乗りたがらない。白いブレスを吐く。
「この中から選ぶ俺の相棒は……飛竜、お前だ。」
「よろしいのですか?飛竜は扱いづらいことで有名ですが。」
「ああ、問題ない。」俺のスキルがあれば問題ない…はずだ。
そして相棒と飛ぶ訓練を始めると、俺は驚いた。初めて飛ぶはずなのに思い通りに飛んでくれる。相棒と心が繫がっている感じだ。
暫く飛んでから戻るとその知らせは来た。
「で、伝令!隣国のグラズ帝国がこちらに宣戦布告!すでに各地で戦闘が始まっています!」
「伝令!勇者はグノラ平原へ救援に向かうようにとの王命です!私がご案内いたします!」
そこでシーナが、「待ってください!あそこは帝国との国境。つまり最前線ですよ!?」
俺は驚いた。最前線に行くことではなく、シーナが庇ってくれたことにだ。そして少しだけ考えてからこうシーナに言った。
「ありがとう、シーナ。大丈夫、俺は必ず帰ってくるから。」
そう言って俺は戦場へ飛び立った。
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