第三話「内科への受診。そして・・・」
朝からお腹を下していた笹夫は、痛みと闘いながらもやっとの思いで、近くにあるチカバ内科にたどり着いた。
ふらふらしながらも診察券と保険証を取り出した。
風邪を引いた時に1度来たことがあったのだ。
「今朝から下痢で、仕事早退しろと上司からも心配されて・・・。あ、さっき血も混ざってました。」
チカバ先生はいろいろと聞いてくる。
そして、「昨日は何を食べましたか?」
そう、笹夫は最初食べ過ぎたせいだと思っていたのだった。
「実は、仕事で昨日は食べすぎたんです。チョコデニッシュとクロワッサンサンドの試食を繰り返していました。」
「クロワッサンサンド?」
「はい。鶏肉と卵を挟んだものです。」
「ああ。その鶏肉が加熱不十分だったのかもしれませんね。それから卵の可能性もありますね。」
(そうか、鶏肉か卵のせいだったのか。)
「お薬出しておきます。お大事に。」
笹夫は薬を飲んで、寝ていたらすぐに良くなるだろうと思って、少しホッとして帰ったのであった。
レトルトの野菜スープを1口だけ飲んで、薬を飲んですぐに寝てしまった。
そして、火曜日。
体が重だるくて、とにかくお腹が痛くて痛くてたまらなくトイレばかり行っていた。昨日より頻繁に。
チュー太が心配して電話をかけてきた。
枕元に置いてあった携帯を取ろうとするが、ヘトヘトでもう動けない。
チュー太が笹夫の家までやってきた。
「パン田さん、大丈夫っすか?電話しても出ないし心配で・・・」
「チュー太、来てくれたのか!」
歩き方からして、様子がおかしいことはすぐにわかった。
お腹が痛くて変な歩き方しかできなくなっていた。
「パン田さん、すぐ病院行きましょう。」
「昨日チカバ内科に行って薬もらったから、だ・・・。」
その途端トイレに駆け込んだ。
そして、出てきたかと思ったら、ふらついて、バタンと倒れてしまった。
「パン田さん!!」
救急車で笹夫は運ばれた。
笹夫はいったいどうなってしまうのか?
さらに、このあと病名以外の衝撃的な事実を知ることとなる。
つづく