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第十五話「プチ患者会~後編~」

プチ患者会に盛り上がる707号室。

笹郎「カフェインはどうですか?」

洗先生「コーヒーは1日1杯くらいなら大丈夫という人が多いですね。」

アヒ留「敏感な人はカフェインレスのコーヒーや紅茶にしていますよ。たまにコーヒーだけがカフェインと思っている人もいますが、緑茶やほうじ茶にもカフェインは含まれています。」

笹夫「え?じゃあ、もしカフェインに過敏だったら、多いお茶も飲めないんですか?」

ササ「笹夫、多いお茶大好きだもんね。」

アヒ留「いつもお買い上げありがとうございます。」

洗先生「え?アヒ留さんが働いてるコンビニに笹夫さんが来てたんですか?」

アヒ留「はい。実はそうなんです。」

洗先生「へえー。それはすごいな。症状みながら落ち着いたらお茶、試してみましょう。」

アヒ留「あ、でもいきなり多いお茶はやめといたほうがいいですよ。あれは濃い緑茶でカフェインも多いので。」

笹夫「えーーー。多いお茶って量が多いだけだと思ってたのに。」

アヒ留「そうそう。お茶の量も555mlで多いですが、カフェインも多いのですよ。」

笹夫「そうなんですか。もしお茶も飲めなかったら、今までと全然違う食生活になっちゃうな。」

アヒ留「ほとんどの人はIBDになったら食生活ガラリと変わるって言いますね。」

笹香「私も大好きなチョコ食べれないから、アメとかガムにしてます。」

アヒ留「ガムもキシリトール入りは下痢になるという人がいるので気をつけてね。」

笹香「そうなんですね!いろいろ勉強していかなきゃ。」

洗先生「少しずつ一緒に勉強していきましょう。」

パン田家全員「はい!」

洗先生「あ、そろそろ医局に戻らないと。」

笹夫「あ、あの、退院したら仕事はできますか?」

洗先生「そうだ、仕事の話ですね。」

笹夫「はい。」

洗先生「活動期にはさっき言ったように脂っこいものは控えたほうがいいと言われてるので、パンの種類によっては試食も難しいでしょう。試食なしに開発っていうのは厳しいですよね・・・。」


そのとき、黒ネコ課長とチュー太が部屋に入ってきた。

課長「こんにちは。パン田さんの体調を考えて、開発部門から総務部に異動してもらうことになりました。」

笹夫「ほ、本当ですか。課長、ありがとうございます!」

チュー太「そういえば、チョコデニッシュとクロワッサンサンドは残念ながら通んなかったっす。それと、ミーティングの資料、結局あのあと間に合わなくってミーティング遅らせてもらったっす。頑張って作ったんすけど、わかりにくいって文句出ちゃって、いつもはパン田さんが作ってるって言ったら、パン田さんは文章作るのうまいから、総務のほうがいいんじゃないかってなったっす。」

笹夫「いや、そんなうまくないよ。でも、ありがとう。」

課長「パン田さん、とにかく病気があってもなくても働きやすい会社を目指してますので、入院中は仕事のことは気にせずゆっくりしてくださいね。」

パン田家全員「ありがとうございます!」


洗先生、黒ネコ課長、チュー太、ササ、笹郎、笹香みんなが病室を出て行った後、ふと窓の外を見ると、真っ青な空にきれいな虹が出ていた。


(完)

いかがでしたか?

難病。あなたには遠い存在かもしれないけれど、いつ、誰がなってもおかしくない。実は、知らないだけであなたの隣にもいるかもしれない。

ベジタリアンでも、どこにでもいそうなコンビニ店員でも、医者であっても、難病になる可能性はあるのです。

この小説は、1週間という期間に凝縮したくて、部分的に無理がある設定になっています。(土曜日に大腸カメラを受けた洗先生が翌日にUC確定など・・・)現実ではあり得ないと指摘されそうですが、あくまでも小説なのでご了承ください。

また、こんなに現実はうまくいくわけないという指摘や医学的な間違いも多少ありそうですが、こちらも小説なのでご了承ください。

潰瘍性大腸炎のことを全く知らない人にもなんとなくこんな病気なんだということを伝えたくて、また同じ病気の人にはあるあるっぽいことを盛り込んで楽しんでいただけたらと思い書きました。そうじのおばさんが気配なくいたところやナースコールが同時に鳴るというところは自分で読み直してもクスッとなります。

母親は子どもが難病とわかると、自分のせいで病気になったと思いがちです。ササはまさにそんな母親。でも、難病は原因がわかっていないから難病なのです。誰のせいでもありません。その証拠に原因が少しでもわかるなら、医者自らこの病気にはならないと思います。検索してみてください。医者で潰瘍性大腸炎になった人が何人も出てくるはずです。医者も誰も原因がわからないから、日夜研究が行われているのです。決して自分を責めないでほしいと思います。

最近では新薬が次々に登場しています。選択肢が増えることはありがたいことです。

完治はできなくても、薬で症状をコントロールできる可能性は高くなっていると思います。

でもササのように期待しすぎるのも効果がなかったときに返ってドーンと落ち込みそうなので、あまりよくないと思います。

理想は諦めることなく少しだけ期待を持ち続けていくという感じでしょうか。

潰瘍性大腸炎。

いつか寛解ではなく完治する治療法が見つかってほしいと医療関係者の1人としても(クラークをしています)、一患者としても願っています。

約1万6000文字のこの拙い小説を最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。

感想お待ちしております。


リノ@潰瘍性大腸炎


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