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第25話 エピローグ
「そこは琴音が対応すると思うから大丈夫だとして、
まずは高崎が間違えて、持って行ったデータを出してもらおうか」
「データ? ああ、DVDに焼いてあったやつだろう?
あれは昨日気づいて、誠のクラウドストレージにアップしてあるぞ」
「は? 俺のクラウドに?」
俺は縁側に移動しながらスマホを取り出すが、
ここはさすがに電波が届いていないようで確認する事はできない。
「でも高崎は、スマホを解約したと言ったじゃないか?」
「ああ、俺は持ってないけど、山の中腹にある箕輪さんちが、
ネットを使ってたから借りたんだよ」
高崎の言葉を聞いてどっと疲れが出てきたため、俺はその場で仰向けに倒れこんだ。
クラウドを確認していれば、こんなに慌てなくても良かったのか!
「でもまあ、高崎と顔を合わせる事ができたし、
琴音達と知り合う事ができたから、良しとしますか」
顔を見せ始めた月を眺めながら、俺はそう呟いた。




